人間の欲求は5つの段階に分類されるという『マズローの欲求5段階』。
構成する5つの要素や3つの分類、マーケティングへの具体的な活用例などについて解説しています。
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『マズローの欲求5段階』とは?
『マズローの欲求5段階』とは、人間の欲求は5つの段階に分類されるという説のことです。
「マズローの法則」や「自己実現理論」、「欲求ピラミッド」とも呼ばれ、最下層の「生理的欲求」から順に上層へ向かうことで、最終的に自己実現に到達するという心理学理論です。
5つの「種類」ではなく5つの「段階」であり、特にマーケティングの領域では、消費者のニーズを分類する際に用いられることの多い理論です。
提唱者や成り立ち
心理学の領域以外にも、経営学や教育学、看護学などさまざまな領域に影響を与えています。
『マズローの欲求5段階』は、心理学のジャンルの1つである「ヒューマニスティック心理学(人間性心理学)」の代表格と言われています。
「ヒューマニスティック心理学」とは、外側から見える行動ではなく、感情などの主観的な心の動きに注目し、人間心理を解き明かそうとするアプローチ手法です。
「ヒューマニスティック心理学」が広まる前までは、人間の心理は機械のようなものと捉える「行動主義心理学」や、精神の大部分は無意識に占められるという「精神分析学」が主流でした。
ですが、どちらの理論も人間の心理を単純に考えすぎることから、「ヒューマニスティック心理学」が誕生したという歴史的背景があります。
マズローが提唱する「欲求5段階説」とは、人間の欲求には「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「自己承認欲求」「自己実現の欲求」の5つの段階があり、ピラミッド状の構造で最下層の「生理的欲求」から欲求が満たされることによって次の段階の欲求を求めるようになるという特徴があります。
1段階目:生理的欲求
『マズローの欲求5段階』の中で最下層に位置する「生理的欲求」とは、人間が生きていくために必要な基本的かつ本能的な欲求のことです。
具体的には、食欲や睡眠欲、性欲という「三大欲求」のほかに呼吸欲や排泄欲などが該当します。
一般的な動物の場合、この「生理的欲求」が満たされれば満足しますが、人間の場合はこの段階の欲求に留まらずに、次の段階の欲求を満たしたいと考えるようになります。
2段階目:安全の欲求
「安全の欲求」とは、身の危険を感じることなく、心身ともに安全が確保され、経済的に安定した生活をしたいという欲求のことです。
特に、成長発達過程にある乳幼児には「安全の欲求」が顕著に見られますが、成長するにつれて次の段階の欲求を求めるようになります。
乳幼児以降の顕著な例としては、勤務する職場の労働環境が挙げられます。
例えば、ハラスメントがない職場、労働災害を起こさないように安全対策がとられている環境などです。
3段階目:社会的欲求
「社会的欲求」とは、家族や友人、企業や学校といった集団に所属したい、仲間を得たい、受け入れられたいという欲求のことです。
「帰属欲求」や「所属と愛の欲求」とも呼ばれています。
この「社会的欲求」が満たされない場合、孤独や疎外感を感じることになり、鬱になる可能性も生じてしまいます。
人間には「集団に所属して安心感を得たい」という欲求があり、自分を受け入れてくれる他者の存在が不可欠と言えます。
4段階目:承認欲求
「承認欲求」とは、他者から認められたい・尊敬されたいという欲求のことです。
生理的欲求~社会的欲求までは「外的な」欲求の範疇となりますが、この「承認欲求」からは「自身の内面を満たしたい」という欲求になります。
「出世欲」なども該当することもあり、あまり印象の良くない「承認欲求」ですが、この欲求を満たすことは何かを実行するためのモチベーションや成長の原動力になります。
この「承認欲求」は、低位と高位の2つに分類することができます。
- 低位の「承認欲求」:他者からの賞賛・注目、尊敬を得ることで満たされる。
- 高位の「承認欲求」:自己尊重や意識付け、自立性を得ることで満たされる。
低位の承認欲求は、他者からの感情によって満たされるものですが、高位の承認欲求は、自己評価によって満たされるものです。
人によっては、他者からの「低位の承認欲求」が満たされれば良いというケースもあります。
5段階目:自己実現の欲求
『マズローの欲求5段階』の最上位に位置する「自己実現の欲求」とは、自己満足できる自分になりたいという欲求のことです。
具体的には「自分らしく生きたい」「自分にしかできないことをしたい」という欲求であり、自己実現の欲求の方向性や規模などは人によって異なります。
つまり、「自分の世界観や人生観に基づいて理想の自分になりたい」と願う欲求とも言えます。
この「自己実現の欲求」は、「生理的欲求~承認欲求」までの欲求を満たさなければ実現できない、という特徴があります。
6段階目の欲求!?「自己超越の欲求」
アブラハム・マズロー 氏 は晩年、自己実現の欲求よりもう1つ上の6段階目の「自己超越の欲求」の存在を提唱しました。
自分の「エゴ」を超えて、社会そのものを良くしたいという理想を求める欲求を意味しています。
具体的には、「世界から貧困をなくしたい」「世界を平和にしたい」「困っている人を助けたい」など、見返りを求めず慈善活動や寄付という行動で自身の「外側」への貢献願望を指します。
マズロー 氏 によると、この欲求段階に到達するのは全人類の2%程度としています。
『マズローの欲求5段階』の3分類
『マズローの欲求5段階』は、段階それぞれの性質によって「外的か内的か」「物質的か精神的か」「欠乏か成長か」の3つの観点から分類することができます。
外的か内的か
欲求の対象が「外側」にあるのか「内側」にあるのかという観点で分類されます。
「生理的欲求」から「社会的欲求」までの3層は、自身の外側の環境を満たそうとすることから「外的欲求」と呼ばれています。
一方、「承認欲求」と「自己実現の欲求」の2層は、自身の内側(内面)を満たそうとする「内的欲求」に区分されます。
人間は「外的欲求」が満たされると、欲求が内側である「内的欲求」に向くようになるとされています。
物質的か精神的か
1層目の「生理的欲求」と2層目の「安全の欲求」は、生物として生きるために「もの」を必要とする欲求であることから「物質的欲求」と呼ばれています。
一方、3層目から5層目までの「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」は、生命の維持には必要ないものの、精神や心を満足させる欲求であることから「精神的欲求」に分類されます。
欠乏か成長か
1層目から4層目までの「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」は、自分に不足している状況を満たしたいという欲求であることから「欠乏欲求」に分類されます。
一方、この「欠乏欲求」が満たされた状態で、さらに上を目指したい・自分を高めたいと願う「自己実現の欲求」は「成長欲求」に区分されます。
『マズローの欲求5段階』を否定的に捉える意見も
この『マズローの欲求5段階』説には、否定的な意見もあります。
『マズローの欲求5段階』理論の被験者がアブラハム・マズロー 氏 一人だけであることから、個人の価値観に寄り過ぎている点や、そもそも『マズローの欲求5段階』のピラミッド構造はマズロー 氏 自身が提唱したわけでなく、後世に多くの人に共有される中で、ある種の伝言ゲームのように独自の解釈が入り込んで構築されたという点が、その否定的な根拠となっています。
そのため、学者のケンリック 氏は、「進化心理学」の観点から『ケンリックの欲求ピラミッド』を提唱しています。
とはいえ、さまざまな学問やマーケティング・組織マネジメントなどでも用いられていることは無視できません。
「すべての対象に必ず当てはまるわけではない」ことを念頭に置いた運用が必要になります。
人間の欲求を刺激する『心理テクニック』については、当社のブログページにてご覧ください。
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