
自身の「思考」や「活動」を客観的に振り返る能力である『メタ認知』。
なぜ最近注目されているのか、メタ認知が低い人の特徴、高めることで得られるメリットと方法、
「高め過ぎる」ことで生じてしまうデメリットなどについて解説しています。
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『メタ認知』とは?
自身の「思考」や「活動」を客観的に振り返る能力である『メタ認知』。
「メタ」とはギリシャ語の「meta」から派生した「より高次の」という意味で、見る・聞く・話す・読む・考えるといった認知活動を、もう1人の自分が俯瞰して捉える状態を指します。
「認知を認知すること」と言い換えることができ、『メタ認知』ができないということは、自分自身を客観的に見られない、ということになります。
またこの能力は、自分に対してだけでなく、他人に対しても生じるケースがあります。
元々は認知心理学で用いられる用語ですが、最近では学習や自己成長、ビジネスにおけるマネジメント(人材育成)など、さまざまな分野で注目されています。
さまざまなシーンで求められている『メタ認知』
最近、教育現場やビジネスシーンにおいて求められるようになった『メタ認知』。
変化の激しい不確実な社会において企業が存続するためには、知識量ではなく直面する問題に柔軟に対応する力が必要とされるため、一段高い視座から問い直す『メタ認知』能力が求められるようになりました。
一つ高い視座から「客観視」する『メタ認知』能力が高まれば、変化に応じて適切な判断ができるようになるというわけです。
『メタ認知』を構成する2つの要素
『メタ認知』には、2つの要素によって構成されていると言われています。
- メタ認知的知識
- メタ認知的技能
メタ認知的知識
『メタ認知』を働かせる際に影響を与える知識を意味する『メタ認知的知識』。
人から教わったり、自己分析をする中で取得できるようになります。
具体的には、「北の反対は南である」「三角形の内角の和は180度である」などの事実に基づく知識ではなく、「人間の記憶は完璧ではない」「焦るとミスしやすい」などの問題解決のための具体的な方法に関する知識を指します。
この『メタ認知的知識』を豊富に有することで、より適切に『メタ認知』を作用させやすくなります。
「人間の記憶は完璧ではない」と知識として知っているからこそ、「メモを取る」などの対策・解決策を講じることができるようになるのです。
メタ認知的技能
『メタ認知的知識』を基に、自分自身の認知活動をモニタリング(観察)し、コントロール(調整・修正)する能力を意味する『メタ認知的技能』。
具体的には、「これはよくわからない」とモニタリングし、「関連する情報を調べてみよう」とコントロールするといった形です。
自分で自分の認知状態を観察して、その認知状態を修正したり変化させる能力とも言えます。
『メタ認知』が低い人の特徴
変化に適応するために求められる『メタ認知』。
では、この『メタ認知』が低い人の特徴にはどういったものがあるのでしょうか。主に以下の特徴が挙げられます。
- 感情に左右されてしまい、物事を進めることに躊躇してしまう
- 「他責思考」に陥りがち
- 何度も同じような失敗を繰り返してしまう
感情に左右されてしまい、物事を進めることに躊躇してしまう
『メタ認知』能力が低い人は、自身の思考や行動を客観的に捉えられないため、怒りや不安などに支配され感情的になりやすい傾向があります。
そのため、冷静な判断ができずに、問題を解決するために必要な「多角的な視点」を持てず、適切な対処法を見出せないことがあります。
「他責思考」に陥りがち
『メタ認知』能力が低い場合、何か問題が発生した時に他人や周囲の環境のせいにしてしまう傾向があります。
「あの人が悪い」「状況が良くない」と自身の役割を軽視してしまうため、直面する問題解決が困難になり、自身の成長を阻害することになってしまいます。
何度も同じような失敗を繰り返してしまう
『メタ認知』能力が低いと、失敗から学ぶ機会を逃してしまうため、改善策を見出せずに同じようなミスを繰り返すようになってしまいます。
『メタ認知』が作用する具体的なケース
『メタ認知』が働くケースとして、具体的には3つの例が挙げられます。
- 学習におけるメタ認知
- 仕事におけるメタ認知
- マネジメントにおけるメタ認知
学習におけるメタ認知
「この部分はまだ理解できていないから、もう一度読み返してみよう」といったように、自身の学習状況を俯瞰的に判断し、学習についての戦略を立て直すというケース。
仕事におけるメタ認知
「業務が立て込んできたから、一旦整理しよう」といったように、自身のタスクに対して優先順位を冷静に判断し、効果的な進め方を検討するというケース。
マネジメントにおけるメタ認知
「部下に感情的に当たってしまった。一呼吸おいて接するべきだった」といったように、自身の言動を振り返り、反省・改善につなげようとするケース。
『メタ認知』を高めることで得られるメリット
『メタ認知』を高めることで、自分自身や他者を客観的に捉えられるようになり、物事を円滑に進行できたりコミュニケーションがスムーズになることが期待できるようになります。
- 問題解決能力の向上
- 自己成長を促進できる
- 学習能力が高まる
- 円滑な人間関係を構築しやすくなる
問題解決能力の向上
状況を俯瞰して捉え、冷静な判断が可能になるため、トラブルが発生した際にも焦ることなく対応できるようになります。
自己成長を促進できる
自分自身の思考や行動の「クセ」を把握できるようになり、改善策を講じて成長を加速させることが可能になります。
学習能力が高まる
自身の学習プロセスを客観的に理解できるため、効率的な学習方法を見つけやすくなります。
円滑な人間関係を構築しやすくなる
自身の言動を客観視できることで、他者に対して配慮を持った行動を取りやすくなります。
自分で『メタ認知』を高めるための方法
『メタ認知』を高めるために欠かせないのが「自分自身の思考の「クセ」に気づき、理解する」ことです。
自身の思考傾向に気づき理解・改善するための方法としては、以下の3つの手法が挙げられます。
- セルフモニタリング
- マインドフルネス
- ジャーナリング
セルフモニタリング
自分自身の思考を「観察」することを意味する『セルフモニタリング』。
具体的には以下の手順で行い、自身の思考や行動に偏りが生じていないか客観的に分析します。
- 出来事(起こったこと)
- 感情(感じたこと)
- 認知(頭に浮かんだ考え)
- 行動(起こした行動)
自身の思考や行動を4つの項目に分類し、具体的に当てはめてみることで俯瞰して観察します。
- 出来事・・・仕事でミスをしてしまった
- 感情・・・情けなかった
- 認知・・・「なぜしっかりとチェックできなかったのか」と考えた
- 行動・・・それ以降の仕事に対して消極的になってしまった
「認知」の「なぜしっかりとチェックできなかったのか」を「しっかりとチェックしていればミスを防げた」と別の視点で捉えることで、「行動」を変えるきっかけになります。
マインドフルネス
「今この瞬間」に起こっている経験や自分の感情、身体の感覚などに対して「ありのまま」に意識を向ける『マインドフルネス』。
自身の思考や感情、感覚に対する「気づき」を深めることができたり、ストレスの軽減効果などが期待できます。
- 静かな場所で楽な姿勢で座る。
- 背筋を伸ばし浅く腰かけ、目を閉じるか半目にする。
- 呼吸に意識を向けて、息の出入りを感じる。
- 雑念が頭をよぎっても、呼吸に意識を戻す。
この手順を5分~10分程度、毎日続けるのが理想的とされています。
『マインドフルネス』を実践することで、集中力の高まりと心の安定感が養われ、自身の思考や感情を客観的に見つめ直せるようになります。
ジャーナリング
日々の出来事や感じたこと、思考したことを紙に書き出すことを意味する『ジャーナリング』を行うことも、『メタ認知』能力の向上に効果的です。
毎日続けることで、内面の変化や思考パターンを理解しやすくなります。
企業として従業員の『メタ認知』を高めるための方法
従業員・社員の『メタ認知』を高める際には、以下の手法を用いることが有効になります。
- 「1on1」を実施する
- 成功事例や失敗事例を共有する
- 『アセスメントツール』を活用する
「1on1」を実施する
上司と部下が定期的に「1対1」で対話するミーティングを意味する「1on1(ワンオーワン)」。
定期的に対話の場を設けて、部下が業務を振り返るサポートをすることが『メタ認知』を高める機会になります。
ポイントとしては、上司は「聞き役」に徹し、部下から話を引き出して部下自身に「気づき」を得てもらうようにすることです。
成功事例や失敗事例を共有する
「業務で生じた失敗」や「目標を達成できた成功体験」などの事例を、従業員同士で共有し合う「場」を設けることも、効果的です。
自身だけでなく他者の経験を通じて『メタ認知』を高める機会になります。
『アセスメントツール』を活用する
個人の能力や特性、または組織の現状などを、客観的な基準を用いて評価する『アセスメントツール』を活用することも有効です。
個々人の価値観や志向性といった「内面」に関する定性的な情報を可視化できるようになります。
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