
固定観念や既成概念、常識に囚われることなく、さまざまな視点から物事を捉えて、新しい発想やアイデアを生み出す『水平的思考(ラテラルシンキング)』。活用することによるメリットやコツ、3つの例題、ビジネスシーンで使われる2つの思考法との違いなどについて解説しています。
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『水平的思考(ラテラルシンキング)』とは?
『水平的思考(ラテラルシンキング:lateral thinking)』とは、固定観念や既成概念、常識に囚われることなく、さまざまな視点から物事を捉えて、新しい発想やアイデアを生み出す思考法のことです。
物事を一方向ではなく「多面的」「多角的」に考察する『水平的思考(ラテラルシンキング)』は、先行きが不透明な現代において注目を集めている思考法です。
特にマーケティングにおいては「論理的な思考」を重視する傾向がありますが、時には従来の手法に囚われない奇抜な発想が、状況を打破するきっかけになるかもしれません。
提唱したのは?
この『水平的思考(ラテラルシンキング)』は、マルタ共和国の医師であり、心理学者、作家、哲学者、発明家、コンサルタントと複数の肩書きを持つ、エドワード・デボノ 氏によって提唱されました。
1960年代当時、それまでの論理的思考や分析的思考を「垂直型思考」とし、それに対して論理に頼らない直感的で斬新な発想を生み出す思考法として『水平的思考(ラテラルシンキング)』を提唱したのです。
注目されるようになった背景
最近では、企業を取り巻く環境の変化や企業間の競争の激化によって、従来の手法では対応しきれなくなっています。
そのため、新たな視点やアプローチ手法が求められるようになり、既成概念を覆すような直感的かつ多角的な発想で新たな気づきや問題を解決できる『水平的思考(ラテラルシンキング)』が注目されるようになっています。
企業組織で活用する際の定義
『水平的思考(ラテラルシンキング)』を企業組織において活用する際には、以下のような定義づけのもとで用いられます。
- 創造的なアイデアの発想:従来の方法や既存の選択肢に囚われることなく、イノベーションといった斬新な発想やアイデアを生み出す。
- 問題解決へのアプローチとして:単なる因果関係だけでなく、異なる視点や切り口から問題を解決する方法を模索する。
- 組織の成長を図る:組織内のコミュニケーションや連携を強め、組織全体で掲げる目標の達成や競争力を高める。
具体的には、以下のようなビジネスケースで用いられています。
- 新規事業の開発
- マーケティング戦略の構築
- 商品やサービスの開発
- 発生した問題の解決
『水平的思考(ラテラルシンキング)』のメリット
『水平的思考(ラテラルシンキング)』を取り入れることによって生じるメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 斬新なアイデアが生まれ「イノベーション」を起こしやすい
- 結論や解決策に効率的に辿り着ける
- 多様な結論や解決策を導き出す
斬新なアイデアが生まれ「イノベーション」を起こしやすい
『水平的思考(ラテラルシンキング)』という思考法には、これまでの慣習や既成概念に囚われないという特徴があるため、斬新なアイデアが生まれやすくなります。
そして、その新しいアイデアを用いれば、既存の商品やサービス、プロセスを改善しやすくなり、新たな価値を生み出す「イノベーション」を起こせるようになるわけです。
結論や解決策に効率的に辿り着ける
論理的なアプローチによる「垂直型思考」と比較して、直感的な発想に重きを置く『水平的思考(ラテラルシンキング)』。
この思考法には、分析や証明というプロセスを必要としないため、結論や解決策に効率的に辿り着けるようになります。
多様な結論や解決策を導き出す
『水平的思考(ラテラルシンキング)』を活用すると、一つの事象を「多角的」に見るため、多様な結論や解決策を導き出すようになります。
『水平的思考(ラテラルシンキング)』の活用するためのステップ・コツ
『水平的思考(ラテラルシンキング)』の活用する際には、「不満」を洗い出し、「理想像」を具体化して具体的な「解決策」を検討する、といったステップが必要になります。
具体的には、以下の段階を経ることが求められます。
- 「不満」に思うことを洗い出す
- 不満や前提に「なぜ?」と問いかける
- 「理想像」を言語化する
- 具体的な「解決策」を検討する
- 「セレンディピティ」を活かす
- 活用を「習慣」づける
「不満」に思っていることを洗い出す
まずは、現状で満足できないことである「不満」に気づくことが、活用への第一歩になります。
ビジネスシーンであれば、以下のような「不満」の感情を洗い出します。
- 現状の業務に「不満」はないか・・・
- 業務の手順(プロセス)に「不満」を感じていないか・・・
「現状の不満をいかに解決するか」を思考することで、新たなアイデアが浮かびやすくなります。
不満や前提に「なぜ?」と問いかける
次に、その「不満」がなぜ生じているのか、その取り組みをなぜ進めているのか、「なぜ?」と問いかけます。
「不満」に対して「なぜ?」と疑問符を付けることで、より不満を深掘りすることが可能になります。
また、その不満の根底にある「前提」にも、疑いをかけることもポイントになります。
「理想像」を言語化する
そして、「どうすれば・どうなればよくなるのか」を言語化します。
改善するためのアプローチを突き詰めて思考し、先々の「理想像」を具体化することが欠かせません。
具体的な「解決策」を検討する
次のステップでは、その「理想像」に辿り着くためには「どうすべきか」、問題解決の具体案を検討します。
この段階で『水平的思考(ラテラルシンキング)』を用いて、既成概念やこれまでの常識、ルールなどの「固定された物差し」の延長で思考せず、視野を広げて直感的な感覚も大切にすることがポイントになります。
『水平的思考(ラテラルシンキング)』の発想方法としては、以下のような点を挙げることができます。
- 既成概念やこれまでの常識、ルールなどの「前提」の延長で思考しない。
- 視野を広げて直感的な感覚も大切にする。
- 物事を「別のものに見立てる」、「抽象化する」ことで本質を浮き彫りにする。
- 自分以外の第三者などの視点といった複数の視点から捉える。
「セレンディピティ」を活かす
『水平的思考(ラテラルシンキング)』の思考をする際には、「セレンディピティ」という発想がポイントになります。
「セレンディピティ」とは、「偶然出会う」「想定外のものを見つける」「運をつかみ取る」といった「偶察力」を意味する言葉です。
つまり、想定外に見つけた偶然や幸運といったチャンスだけでなく、生じてしまったネガティブな事象・物事も含めて、新しい発想の糸口にする姿勢が求められます。
活用を「習慣」づける
特に論理的思考に慣れ親しんでいる場合は、仕事以外のシーンでも『水平的思考(ラテラルシンキング)』を意識し、活用する「習慣」をつけることが重要になります。
『水平的思考(ラテラルシンキング)』の例
関連する書籍を多数執筆し、『水平的思考(ラテラルシンキング)』の提唱者でもある、株式会社創客営業研究所の木村 尚義 氏が挙げている3つの問題を紹介します。
- 13個のオレンジを3人に分けるには?
- 500g入りの袋から300gのマカロニを取り出すには?
- ウミガメのスープ
13個のオレンジを3人に分けるには?
13個のオレンジを3人で分けるにはどうすればよいか?
単純に3人で分けるとしても「13個÷3人=4.3・・・」と、4つずつ分けてオレンジが1つ余ってしまいますが、どうやって分けるか。
正解の1つとしては、「13個のオレンジをジュースにして3等分にする」というもの。
「13個のオレンジをそのまま固体で分ける」という前提に囚われることなく、「液体にする」ということです。
500g入りの袋から300gのマカロニを取り出すには?
料理で300gのマカロニを使いたいが、手元にあるのは500g入りの袋。
手元にあるハカリは、マカロニを100g以上載せてしまうとポロポロとこぼれてしまう。どうやって300gを測るか?
一般的な思考では、100gずつ3回測って300gを取り出すことになりますが、100gを3回測ろうとすると面倒です。
そこで、測る対象を逆にして、500gの袋をそのままハカリに乗せて、200gになるまでマカロニを近くにある鍋に入れる。この方が簡単です。
ウミガメのスープ
レストランで「ウミガメのスープ」を注文した男性がひと口飲んで、シェフに「これは本当にウミガメのスープですか?」と確認し、「間違いありません」と言われた男性は勘定を済ませて帰宅後、自殺してしまいました。
なぜ「ウミガメのスープ」を飲んだ男性は自殺してしまったのか?
この問題に対しては、出題者と回答者に分かれ、回答者は出題者に質問をして、出題者は「はい」か「いいえ」で答える。その2択の答えから、回答を推理するというクイズです。
奇抜な問題に対して、「はい」と「いいえ」という少ないヒントの中から答えを導き出すためには、既成概念に囚われない自由な発想が求められます。
特にこの「ウミガメのスープ」は、『水平的思考(ラテラルシンキング)』を身につけるために有効なクイズと言えます。
ちなみに、この問題の答えは、以下のような内容です。
男はかつて仲間と海で遭難し、ほかの仲間たちは生き残るために死んだ人の肉を食べていました。
ですが、男は頑なに人の肉を食べることを拒んでいました。そんな男を見かねた仲間の一人が「これはウミガメのスープだ」と嘘をついて、男に人肉のスープを飲ませたのです。
そういった経緯のある男が、レストランで飲んだスープとかつて遭難した際に飲んだスープの味が違うことから真相を悟り、絶望のあまり自殺してしまいました。
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この続きでは、ビジネスで使われる『水平的思考(ラテラルシンキング)』以外の思考法との違いなどについて解説しています。
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