消費者の望むタイミングで情報を提供する=マーケティング活動
商品やサービスが「売れる仕組み」を構築する『マーケティング』。
より深堀すると、「購入してほしい消費者に、欲しいと思う意識の段階とタイミングに合わせて、合致する情報を提供する」のがマーケティング活動のあるべき姿と言えます。
そのためには、消費者という人間の意識段階や記憶構造を理解することが重要なポイントになります。
「人間は忘れる生き物」
人間の脳には「忘れる機能」が備わっています。
記憶に関する実験的研究の先駆者として有名な、ドイツの心理学であるヘルマン・エビングハウス氏が提唱した「忘却曲線」によると、人間は記憶してから20分後には42%を忘れ、1時間後には56%、1日後には74%、1週間後には77%忘れてしまうという法則があります(※1)。
※1:記憶のはなし
つまり、人間には時間が経過するごとに記憶した内容の多くを忘れてしまう傾向があるため、販売したい商品やサービスに関する情報を消費者の記憶に定着させるには、何度も情報を発信する=接点を増やすことが必要になります。
何度も繰り返し接触することで興味・理解が深まる『ザイオンス効果』
心理効果の面からも、何度も情報を発信するメリットがあります。
同じモノや人に何度も繰り返し接触する回数が増えるほど印象や好感度が高まる・理解が深まり、興味関心を持つ可能性が高まる『ザイオンス効果』(※2)という心理効果があります。
テレビCMなどの広告やセールスマンの定期的な訪問などが例として挙げられ、接触対象を想起する可能性を高められる心理事象として広く用いられています。
※2:『ザイオンス効果』の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
接触回数を増やすことで興味関心や好感度が高まりやすくなる『ザイオンス効果』。どういったメカニズムなのか、ビジネスでの活用例を解説しています。
継続的に接点を持たないと突然案件を消失することも
BtoB(企業間取引)においても、接点を増やすことは重要です。
消費者が購入するBtoCとは異なり、BtoBの場合、商品やサービスの購入する際には、稟議申請などの商文化・商習慣によって情報収集や社内検討に時間をかけるケースがほとんどです。
とはいえ突然、サイトへの流入や資料請求などの問い合わせが増え、気づくと検討が終了していることがあります。
そういった購入側とのズレを無くすためにも、継続的な接点を持つことが必要になります。
BtoBで継続的な接点を持つためには、購入を検討する見込み客に興味関心を持ってもらい、かつビジネスにおいて有益な情報の発信が必須。
そんな時に有用なのが『リードナーチャリング』(※3)です。
※3:『リードナーチャリング』の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
リードナーチャリングとは?なぜ必要? 『リードナーチャリング(Lead Nurturing)』の意味とは、リードジェネレーション(※)で獲得した見込み客(リード)に対して、興味関心度・購買意欲を高めていく方法を指します。 …
リードナーチャリングの最適な『配信頻度』とは?
2020年1月以降の新型コロナウイルスの感染流行によって訪問や電話でのアプローチができず、メールマーケティングにシフトした結果、メールボックスが大量のメルマガで溢れかえることが増えました。
そういったこともあり、『配信頻度』についてお悩みのご担当も多いかもしれません。
最適な『配信頻度』については、こちらの記事をご覧ください。
リードナーチャリングを行う際に疑問として思い浮かぶのが配信頻度。毎日のように配信すればいいのか、一球入魂で配信すればいいのか。配信頻度の考え方や効果測定方法などを解説しています。
リードナーチャリングで発信する『コンテンツ』はどうすれば?
さらに、担当者を悩ませるのが配信する『コンテンツ』。自社内に配信できるコンテンツがない。。ということになりがちです。
『コンテンツ』において最も大切なポイントは、購入を検討する・必要になった際に想起してもらえるように信頼関係を築く、ということ。
なので、上述の有益な情報であれば自社で保有するコンテンツでなくても、例えばニュース記事の紹介でも良いわけです。
ちなみに当社では、リードナーチャリングで配信するコンテンツ含め、事業会社の経験を活かして伴走支援させていただいております。
BtoBでは商品やサービスの購入・導入まで時間がかかります 昨今の社会情勢の変化によって、オフライン、例えば展示会での名刺交換=リード獲得機会が減少し、自社で運用するオウンドメディア経由、外部の有償メディアでのリード獲得 …
接点を増やす手法として有用なSNS
リードナーチャリングで配信するメール以外にも、接点を増やす手法としてはSNSが有用です。
すでに個人情報を有している見込み客や既存顧客といったナーチャリング対象以外の人にリーチできる、商品やサービスの知名度や認知度をアップさせる、「ファン」になってもらえるなどのメリットを考慮し、コンテンツを届ける手段としてBtoBでも活用が進んでいます。
特にTwitterは、ツイートで何度も目に触れてもらいフォロワーになることで、双方向の交流が生まれやすいという特徴があります。
検索ユーザーのニーズである『マイクロモーメント』
Google社によると、何かを調べたいと思った消費者が最初にスマートフォンを使って検索する割合は60%に及ぶとされています。
情報収集で用いる端末はスマートフォンで、というケースは、BtoCだけでなくBtoBでも増えています。
そこでおさえておきたいのが、Google社が提唱する『マイクロモーメント』。
『マイクロモーメント』とは、所有するスマートフォンを使って反射的に検索する瞬間(モーメント)を意味しています。
このマイクロモーメントが発生するとき、消費者には『知りたい』『解決したい』『行きたい』『買いたい』『得たい』の5つのいずれかの動機が検索ユーザーにはあるとしています。
つまり、『知りたい』『解決したい』『行きたい』『買いたい』『得たい』に当てはまる情報を発信することが、検索ユーザーのニーズにつながるということです。
まとめ
BtoCにおいてもBtoBにおいても、何度も情報を発信する=接点を増やすことは、ビジネスを展開するうえで重要となります。
そのためには、『知りたい』『解決したい』『行きたい』『買いたい』『得たい』といった、情報検索ニーズに沿ったコンテンツの発信がキモになります。
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