BtoB領域におけるリードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは?なぜ必要?

ビジネス疑問イメージ

『リードナーチャリング(Lead Nurturing)』の意味とは、リードジェネレーション(※)で獲得した見込み客(リード)に対して、興味関心度・購買意欲を高めていく方法を指します。

リードナーチャリングを実施する目的としては、BtoBの商文化が大きく影響しています。BtoBのビジネスでは、BtoCのビジネスと比較すると高額な商品・サービスとなり、興味を持ってくれたからといってすぐに購入してはくれません。

また、購入・導入するためには、その企業内で稟議申請を上げて、購入することのメリットや導入の必要性を複数の関係部署で判断・承認するフローを経ることが必要なため、一定の期間を要します。商品・サービスの規模によっては数か月かかることもあれば、1年、それ以上かかることもあります。

ステップアップイメージ

そのため、自社の商品やサービスを必要だと認識してもらい、社内で承認フローを上げてくれる・導入を検討してくれるリードに対して、継続的に情報を発信し、購入に至るまでのステップを踏んでもらい、商品やサービスの特徴・有用性の理解を深めてもらうための重要な活動です。

BtoBの場合、BtoCと比較すると獲得できるリード数は限られています。さらに、中小企業の場合、大規模企業と比べてリード獲得費用が少ないこともあるので、特に中小規模の企業にとって獲得したリードとの関係性を築く『リードナーチャリング』は重要性の高い施策です。

『リードジェネレーション』については 下記のページ をご覧ください。


メリット・デメリットイメージ

実施するメリットとして挙げられるのは「機会損失を防げる」という点です。

BtoB領域で獲得できるリードの多くは、商文化もあり、すぐに受注にはなりにくい傾向があります。
中小規模の企業の場合、セールス人員も限られていることが多いため、すべてのリードを日々能動的にフォローすることは難しいので、放置されてしまうリードが増えてしまいます。

一説によると、獲得したリードの56%は2年以内に競合他社で購入してしまう可能性がある、という傾向があるとのことです。
この傾向を踏まえると、フォローせず放置してしまうことで、せっかく獲得したリードが自社の競合に流れてしまうリスクが高まってしまいます。

次に挙げられるのは「新規顧客獲得に追われることがなくなる」という点です。

上述の通り、BtoB領域はBtoCと比べて、獲得できる見込み客の数は限られています。
ただでさえ獲得母数が限定的なので、受注するために新規リードを獲得し続けるほど難易度が上がります。
そのため、これまで獲得したリードに検討確度を上げてもらい受注につなげることによって効率化を図れます。

逆にデメリットとしては、注意点とも言えますが「人的リソースと時間がかかる」という点です。

リードナーチャリングを実施するには、ツールと継続的に情報発信・関係性を築くためにLP(ランディングページ)などのページコンテンツも必要になります。

さらに、検討確度が上がってきたと判断できる見込み客には、インサイドセールスや営業がフォローした方が良いこともありますので、それを見越して手順・プロセスを整えたり全体設計を構築することも求められます。

また、リードナーチャリングしても情報発信しての『反応』という成果は出ますが、最終成果である受注にはすぐになりません。

リードナーチャリングの手法とは?

リードナーチャリングは、見込み客を獲得するリードジェネレーションと、リードの受注確度に応じて選別するリードクオリフィケーションの間に位置づけられている施策です。リードを獲得して、そのリードを醸成し、確度に応じて選別する、という流れを『デマンドジェネレーション』と呼ばれています。

リードナーチャリングの代表的な手法としては『メール配信』が挙げられます。

メールが届くイメージ

一般的なイメージとしては、獲得したリードを所属する企業属性や興味関心度の段階に応じてグループ分けし、そのグループごとに応じた電子メールのテキストと、そのテキスト内に盛り込む「フック」となるWebページやダウンロードコンテンツを準備し配信します。

配信後には、電子メールの開封率やページURLのクリック率などを測定し、興味関心度を高めるためにPDCAサイクルを回していきます。

『PDCAサイクル』については 下記のページ をご覧ください。

リードナーチャリングに有用な『MAツール』

MAツールイメージ

リードナーチャリング施策を効率的に進めるために有用なのが『MA(Marketing Automation)ツール』です。

MAツールというのは、メールマーケティングを比較的簡単に実施できる、自動化を支援するツールのことです。
具体的には、下記のような機能を有しています。

  • 配信メールの作成やメールテンプレートを保存
  • 受信環境に応じたプレーンテキストとHTMLフォーマットの選択(マルチパート配信が可能)
  • 特定のグループにメールを配信する機能
  • ユニークユーザー(特定できる個人)単位でのメール開封/未開封、メール内のURLリンククリックの有無、配信メールをトリガーにしたWebサイト・ページへの来訪/閲覧情報などのデータ管理・レポート化
  • 来訪/閲覧情報をベースにしたスコアリング機能
  • 配信後の停止依頼やバウンス(不達)の可視化

※HTML形式のメールだと『メールの開封率』がわかる仕組みになっているので、テキストのみのメールではなくHTML形式のメールの方がより情報を多く取得できます。

現在では、海外製・国内製さまざまなMAツールが普及していて、BtoB領域でも導入する企業が増えています。

それぞれのツールごとに機能の特性があり、月額利用費や配信する件数などで料金プランが異なりますので、自社の想定する運用プランや配信件数、予算感に応じて選定するのが良いと思います。

最後に

ナーチャリングイメージ

リードナーチャリングを実施するポイントとしては、事前準備や全体設計をしなければ漫然とリードに定期的にメールを送るだけの施策になってしまいますので、リードを一定の根拠を持ってグループ分けし、そのグループごとに興味関心度が上がりそうな情報=コンテンツを継続的に発信する、その情報発信も売り込み色を薄めつつ、こちらから後押しする姿勢で実施することが成果を出すためのコツです。

株式会社SBSマーケティングでは、リードナーチャリングのサポートサービスを提供しております。
お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

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