
特定の属性に対する先入観や思い込みによって「型にはめて」決めつけてしまう『ステレオタイプ』。
代表的な7つの具体例や生じることによるデメリットとメリット、予防する・克服するための方法などについて解説しています。
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『ステレオタイプ』とは?
性別や学歴、世代などの属性に対する先入観や固定観念といった「色メガネ」を介して、属性に該当する人たちには特定の特徴があると「型にはめて」決めつけてしまう『ステレオタイプ』。
「多くの人に無意識に浸透している固定観念や思い込み」とも表現することができ、ネガティブに作用することで、認識や判断を誤ってしまったり、社会的に不適切な言動をしてしまうリスクが生じ、偏見や差別を生む原因として問題視されています。
語源と提唱者
『ステレオタイプ』という言葉は、音響機器のことではなく、1700年代に発明された印刷技術である「鉛板(ステロ版)印刷(stereotype printing)」が語源とされています。
鉛板(ステロ版)印刷は、鉛の板(ステロタイプ)に紙を当てて印刷すると同じ文字の印刷物を大量に生産できる技術のことで、新聞や辞典などの活字印刷のために使われていました。
この「鉛板(ステロ版)印刷」になぞらえて「マスメディアがイメージを大量に生産する」という意味の例えとして、アメリカのジャーナリスト・政治評論家である ウォルター・リップマン 氏が概念として普及させました。
具体的には、4大マスメディア(※)によってつくられたイメージが拡散され、人々に広まるうちに『ステレオタイプ』として定着するようになりました。
さらに現代では、4大マスメディアに加えてSNSなどによっても『ステレオタイプ』が生じるようになっています。
※『4大マスメディア』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
『4大マスメディア』と呼ばれる、新聞、雑誌、テレビ、ラジオの媒体それぞれの最近の傾向と、現場のマーケターの目線で把握しておきたいポイント、「広告出稿して効果が出るのか」という視点を踏まえて解説しています。
なぜ発生するのか?
『ステレオタイプ』は、「モノ・コト・ヒトといった対象のことがわからない」という不安を解消するために生じる、と考えられています。
人間は、「わからない」「知らない」ことに対して不安を抱きます。
かといって、すべてを把握するためには多くの時間や労力が必要になるため、現実的とは言えません。
そのため、ある一定のグループや集団に対して「共通のイメージ」を持つことによって「とりあえず理解」し、わからない・知らないという不安を解消しようとします。
つまり、対象を「とりあえず理解する」ために、マスメディアやSNSによって作られる「パターン化されたイメージ」などをもとにカテゴライズやラベリングする=『ステレオタイプ』というわけです。
「ステレオタイプ」=「バイアス」ではない?
どちらも「無意識下の思い込み」という意味である『ステレオタイプ』と『バイアス』は、厳密には以下のように異なると定義できますが、実際には両者を明確に区別せずに使用されています。
- ステレオタイプ:社会的要因によって対象を「パターン化されたイメージ」をベースに理解する心理的傾向。
- バイアス:『ステレオタイプ』による評価や思考を含む主観を伴う傾向。
『ステレオタイプ』の具体例
『ステレオタイプ』は、特定の属性に対して無意識の偏見・思い込みによってレッテルを貼ろうとする心理的傾向ですが、実際は属するすべての人に当てはまるわけではありません。
ですが、『ステレオタイプ』が作用してしまうと、「そのカテゴリーに属するすべての人に該当する」と捉えるようになり、それを覆すことは難しくなります。
そんな「思い込み」の具体例は、以下のケースが挙げられます。
ジェンダー、性別
社会的・文化的な面から見た「性」を意味するジェンダー。
「男性だから〇〇」「女性だから〇〇」といったように、性別によって一括りにして固定観念や思い込みをすることを『ジェンダー・ステレオタイプ』と呼ばれています。
- 「男性は力強い」「女性はおしとやか」
- 「男性は仕事に向いている」「女性は家庭を担うべき」
エイジズム(年齢)
「年齢」に基づくステレオタイプのことは「エイジズム」と呼ばれています。
「エイジズム」の傾向としては、年配者・若年層問わず偏見や差別が目立ちます。
- 「若者は流行に敏感」
- 「老人はパソコンなどのIT機器の扱いが苦手」
人種や国籍
特定の人種や国籍に対しても『ステレオタイプ』によって偏ったイメージが広まるケースがあります。
例えば「ある特定の人種の犯罪率が高い」というステレオタイプが生じた場合、それに該当する人物を捜査対象にする「レイシャル・プロファイリング」が世界的な問題になっています。
- 「日本人は集団主義、アメリカ人は個人主義」
- 「日本人は真面目」
- 「アメリカ人は自己主張が強い」
- 「イタリア人は陽気」
- 「アフリカ系アメリカ人(黒人)は犯罪率が高い」
血液型
血液型に対する『ステレオタイプ』は性格診断で用いられ、特に日本社会において広く浸透していますが、学術的な根拠はありません。
この『ステレオタイプ』に陥ると、人に対して誤った判断をしてしまったり、否定的なイメージを持つことで偏見を誘発するリスクが生じてしまいます。
- 「A型は真面目、几帳面」
- 「B型は個性的でマイペース」
- 「O型はおおらか」
- 「AB型は天才肌で二面性あり」
地域性・県民性
出身地や居住している地域に対する『ステレオタイプ』も、代表例の一つです。
その地域に住む人々すべてに該当しないのに「その地域に住む人は●●だ」というように、無意識にイメージを抱いてしまうケースが挙げられます。
- 「都会の人は冷たい」
- 「関西人は面白い」
- 「東北人は忍耐力がある」
- 「沖縄の人は時間にルーズ」
職業
職業についての『ステレオタイプ』も例として挙げられます。
また以下の例のような職種だけでなく、アルバイトやパート、派遣社員といった「雇用形態」に対する『ステレオタイプ』もあります。
- 「営業職は体育会系の男性が向いている」
- 「保育の仕事は女性がやるべきだ」
学歴
学歴に対する『ステレオタイプ』もあります。
差別につながりやすいため、注意が必要なステレオタイプと言えます。
- 「東大卒は運動が苦手」
- 「学歴が低い人は仕事ができない」
『ステレオタイプ』が生じることによるデメリット
『ステレオタイプ』が社会や個人に与える悪影響については、以下のような点が挙げられます。
誤った認識につながり差別や偏見を生じやすい
『ステレオタイプ』の中には、実際とは異なるケースが含まれます。
ですが、『ステレオタイプ』が刷り込まれてしまうと、事実とは異なるにもかかわらず、思い込んだり決めつけたりするようになります。
その結果、誤った認識や誤解を生じさせるになったり、偏った意見やイメージに傾倒しやすくなってしまい、差別や偏見を助長することにつながってしまいます。
社会の分断を巻き起こす要因に
前述の具体例のように、ジェンダー(性差)や年齢、人種や国籍、地域性や職業に関する『ステレオタイプ』が生じてしまうと、個人レベルを超えて社会規模の分断が生じてしまうリスクがあります。
個々の可能性を制限してしまう
「型にはめた考え方」である『ステレオタイプ』に陥ると、対象を単純化し、個々が有する特性や性質を無視することにつながります。
「レッテルを貼られてしまうと心身に影響を及ぼす」という実験結果もあり、『ステレオタイプ』が個々の可能性を制限してしまうことには注意が必要です。
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この続きでは、『ステレオタイプ』が生じることによるメリット、予防する・克服するための方法などについて解説しています。
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