不特定多数の人の中で事実と異なる記憶を共有している現象である『マンデラ効果』。
由来・語源や実証した実験、さまざまな具体例、なぜ発生するのか?解説しています。
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自分を含めた複数人と「記憶違い」や「思い違い」をした経験、ありませんか?
先日、会話の中でふと「オーストラリアの位置」について記憶違いがありました。自分が記憶していた位置が、実際よりも離れていたのです。
その流れで検索してみると、自分と同じような記憶違い(思い違い)をしている人がいることがわかりました。
本記事では、こういった事実と異なる記憶を不特定多数の人が共有している現象である『マンデラ効果』について解説しています。
※この『マンデラ効果』は、正規の学術用語ではないので予めご了承ください。また、掘り下げ方によってスピリチュアル方面や都市伝説・陰謀論の領域に入り込んでしまうので、できるだけフラットにまとめています。
『マンデラ効果』とは?
『マンデラ効果(Mandela Effect)』とは、不特定多数の人の中で事実と異なる記憶を共有している現象のことで、学術的に提唱されている概念ではありません。
主にサブカルチャーに関するインターネットコミュニティで使われ、発生する原因を超常現象や陰謀論として解釈される都市伝説の総称です。
『マンデラ効果』の事例は多岐に渡りますが、日常の些細なものであることがほとんどです。
個人にのみ起こる現象であれば「記憶違い」や「思い違い」で片づけられますが、同じ記憶違いが面識の無い不特定多数の人々の間で発生する場合、合理的に説明することが困難であるため、一種の怪奇現象と見なされています。
由来・語源
由来・語源としては、南アフリカ共和国の大統領を務めたネルソン・マンデラ 氏が、2010年当時、存命中だったにも関わらず「1980年代に獄中死していた」という、事実とは異なる記憶を持つ人々が多数現れたことに由来しています。
提唱したのは?
この『マンデラ効果』は、アメリカの作家であり超常現象研究家の、フィオナ・ブルーム 氏によって提唱されました。
フィオナ・ブルーム 氏によれば、以下が『マンデラ効果』の要件は以下の通りです。
●記憶の元となった情報源が実在しないこと
●関連する記憶の内容やエピソードの整合性から、その記憶の確かさや信憑性が裏付けられていること
●社会的・地理的に関わりのない不特定多数によって、一貫した記憶が共有されていること
そのため、個人的な記憶の不確かさによる「虚偽記憶」とは異なり、また実在する誤報や風説や限定的な集団の中だけで信じられている「共同幻想」などは含まれないとしています。
研究チームが検証した実験
『マンデラ効果』の研究チームが行った実験の一つとして、ポケモンの「ピカチュウの尻尾」が有名です。
誤ったアイコンを含めた画像を被験者に提示し、どれが正しいのかを判断してもらうという実験結果によると・・・
ピカチュウの尻尾はごく一部の個体を除き、1996年の初登場から「根元が茶色がかった黄色」が正しい尻尾となっていますが、「尻尾の先は黒い」などの曖昧な記憶を持つ人が少なくないことが明らかになりました。
マンデラ効果の具体例
上述のネルソン・マンデラ 氏の例やピカチュウの例以外にも、『マンデラ効果』として語られる事例はさまざま。
動物に関するマンデラ効果
●パンダの尻尾は黒い・・・実際は白い。
地理に関するマンデラ効果
●実際よりもオーストラリアやニュージーランドが南東に位置している。
建物に関するマンデラ効果
●バブルといえば「ジュリアナ東京」・・・実際はバブル崩壊後にオープン。
事件に関するマンデラ効果
●1963年に発生したケネディ大統領暗殺事件の際、乗車していたオープンカーは4人乗り・・・実際は6人乗り。
商品名に関するマンデラ効果
●キットカット(Kit Kat)のロゴに「ハイフン」がある(Kit-Kat)。
映像作品に関するマンデラ効果
●1986年に公開された「天空の城ラピュタ」のエンディングに別バージョンが存在する・・・実際は存在しない(スタジオジブリも公式に否定)。
なぜ発生するのか?
『マンデラ効果』の発生原因については、解釈はさまざまあるものの、結局のところ「わからない」という結論に至っています。
肯定派と懐疑派それぞれが唱える説・理論
ちなみにインターネット上では、肯定派は「パラレルワールド間の移動を体験したことによるもの」、「人類の集合的合意で選ばれなかった並行現実の歴史が意識の拡大によって認識されるようになる」などの解釈を唱えています。
一方、懐疑派は「人間の不確かさによる虚偽記憶に過ぎない」「類似した他の記憶による連想」「記憶の抽象化や再構築の過程で生じた作話」といった主張が挙げられます。
ほかにも、「フェイクニュースの影響によって事実と異なる記憶が生じる」、「『誤情報効果』によって既存の正しい記憶が誤った情報の干渉を受けて生じる」といった説も唱えられています。
『集合的虚偽記憶』として解明しようとする研究も
そもそも『マンデラ効果』は学術的な研究の対象ではありませんが、事実と異なる記憶を多くの人が共有する現象を『集合的虚偽記憶』と称して、認知科学的な解明が進められています。
2009年にイタリアの認知科学者であるステファニア・デヴィート 氏らは「爆破テロ事件によって故障したボローニャ中央駅の時計の記憶」に関する研究で、『集合的虚偽記憶』の解明を試みています。
このボローニャ中央駅の時計は、1980年に発生した爆破事件によって一時的に故障しましたがすぐに修理され、以後自然に故障する1996年まで動き続けていました。
ですが、駅の利用者や職員を対象に聞き取り調査を実施したところ、9割以上の人が「時計は事件発生から今までずっと止まったままだった」と記憶していたことが明らかになりました。
論文では、この現象は「爆破テロ」という衝撃的な事件によって一時的にせよ止まったという事実や、1996年に時計が自然に故障して以来、「事件のシンボル」として10時25分で止まった状態で保存されていた事実など、多くの人々に印象付けられた『集合的記憶』の表象(象徴化された記憶像)が、関連する記憶に干渉して発生した事象として結論付けています。
あくまで・・・
この『マンデラ効果』を提唱したフィオナ・ブルーム 氏は、上述の懐疑派の説・理論で説明できる事例もあるが、すべての事例を合理的に説明できないと主張しています。
そもそも、SF愛好家などが「不可解な現象を空想的に楽しむための概念」として確立したものであって、学術的に真剣に議論するようなものではないとしています。
最後に
不特定多数の人の中で事実と異なる記憶を共有している現象である『マンデラ効果』。
個人の中で「思い違い」や「記憶違い」をすることは、決して珍しいものではありませんが、不特定多数の集団が同様の記憶違いをすると、不可思議に感じてしまいます。
上述したようなエンターティメント分野だけでなく「社内で複数人が同じような誤解をする」といったようなビジネスシーンでも起こるかもしれません。
結局のところ、「人間の記憶はとても曖昧なもの」ということですね。
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