あらかじめ受けた刺激によって、その後の判断や行動が無意識に影響される心理的効果であるプライミング効果。
メカニズムと活用例、注意点やアンカリング効果との違いについて解説しています。
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『プライミング効果』とは?
行動経済学の専門家であるハワード・S・ダンフォード氏によると、『プライミング効果』とは、あらかじめ受けた刺激(情報)によって、その後の判断や行動が無意識に影響される心理的効果を指します。
『プライミング効果』の原理・メカニズム
一般的に、人間は意識的に物事を判断し、行動すると思われていますが、実際は顕在意識の働かない無意識下・無自覚で決定し行動することが多くあります。
この心理的効果を『プライミング効果』と呼びますが、上述のあらかじめ受ける刺激を「プライマー」、プライマーによって影響を受ける後続の刺激を「ターゲット」と呼びます。
何らかの情報(刺激)がきっかけになり、人間の脳の中で情報が連想・ネットワークされて、判断や行動に無自覚の中で影響を及ぼす、ということです。
『プライミング効果』の代表例
イメージしやすいプライミング効果の例としては、「ピザって10回言って」でおなじみの10問クイズが挙げられます。
プライミング効果は、相手の無意識・無自覚を刺激して求める行動を引き起こすことを目的にして使われますが、指定された言葉を10回繰り返すことで、その言葉が頭に残ってしまうため、誤った答えへと誘導されてしまうというものです。
2種類ある『プライミング効果』
日本心理学会国際賞を受賞している東京福祉大学の太田信夫学長によると、プライミング効果には2種類存在するとされています。
直接プライミング
直接プライミングとは、あらかじめ受ける先行刺激(プライマー)と、影響を受ける後続刺激(ターゲット)が同一のもの。テレビ番組でビールを飲んでいるタレントを見ていたら、ビールが飲みたくなったというようなケースです。
先行刺激であるプライマーと後続刺激であるターゲットとで、同じ刺激が繰り返されることで起こるのが直接プライミングです。このケースの場合、ビールを飲んでいるタレント=プライマーで、ビールが飲みたくなる欲求=ターゲットとなります。
間接プライミング
一方、間接プライミングとは、先行刺激(プライマー)がきっかけになって後続刺激(ターゲット)を呼び起こすもの。
上述の「10問クイズ」のように、プライマーである指定された言葉とターゲットとなる答えは違うものの、プライマーという情報と関連性のある情報を連想する状態が間接プライミングです。
先行刺激と後続刺激は異なるものの関連し連想するのが、間接プライミングとなります。
『プライミング効果』と『アンカリング効果』の違い
この『プライミング効果』と類似した心理効果に『アンカリング効果』(※)があります。
『アンカリング効果』は、最初に与えられる価格などの数字という情報(アンカー)が基準になって、その後の意思決定に影響を及ぼすというものです。
※『アンカリング効果』の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
最初に与えられた情報(アンカー)によって意思決定に影響を及ぼす『アンカリング効果』。ビジネスシーンでの活用例や注意点について解説します!
価格などの数字に影響を受けるのが『アンカリング効果』、数字に限らない言語情報などに影響を受けるのが『プライミング効果』となります。
マーケティングシーンやビジネスシーンでの活用例
マーケティングシーンでの活用例
アンケート
まず挙げられるのが「アンケート」です。
「〇〇といったお悩みをお持ちではないですか?」と投げかけられる質問に回答することが先行刺激(プライマー)となって、対象である顧客や消費者の潜在意識に訴求することで、販売したい商品の購買意欲を高めるという効果が見込めるようになります。
直接的に購入を勧められると敬遠されがちですが、質問をきっかけに無意識下で販売したい商品を連想する状態を作れるため、抵抗感を感じさせずにさりげなく顧客や消費者にアピールすることが可能です。
キャンペーン
キャンペーン時に、キャッチコピーに販売したい商品を連想させるキーワード(メリットなど)を盛り込むことで、商品の訴求が見込めるようになります。
ビジネスシーンでの活用例
過去と同じ条件下で集中力アップ
プライミング効果はマーケティング施策だけでなく一般的なビジネスシーンでも活用することができます。
自身が過去に集中できたときの環境や時間帯を記録してみる。すると、プライミング効果によって「自己暗示」がかかり、同じ条件下で集中しやすくなる効果が見込めます。
目標達成に向けたポジティブな思考を構築できる
目標を達成するためには前向きな思考を構築することが必要ですが、ポジティブな思考を構築するためには、達成したい目標を言葉に出すことが重要です。発した言葉は耳にした人間の記憶に影響するので、口グセのように発することで潜在意識に働きかけることができます。
さらに、その目標を言葉に発するだけでなく、よく目にする場所に貼りだして視覚的にも無意識に刷り込むことも有効とされています。日常的に音声情報や視覚情報として目標に触れることで、達成へのポジティブな思考が育まれるようになります。
『プライミング効果』の注意点
注意点として挙げられるのは、このプライミング効果は無意識・無自覚に影響される心理的効果であるため、人によって効果が発生するタイミングは異なり、効果が確実に出ると保証できるものではありません。
あくまで可能性を引き出すためのきっかけとして理解することが大切になります。
まとめ
あらかじめ受けた刺激(情報)によって、その後の判断や行動が無意識に影響される心理的効果であるプライミング効果。
顧客や消費者の潜在意識に訴えかけることで、抵抗感を感じさせずに商品を訴求させることが見込め、マーケティングに限らず、日々のビジネスシーンでも活用できる効果です。
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