「お問い合わせフォーム営業」ってアリ!?②実施する際に必要なコト・手順、代行業者に委託するメリットとデメリット

『お問い合わせフォーム営業』が注目されるようになった背景とメリット&デメリット(リスク)

注目度が高まっている『お問い合わせフォーム営業』

新規開拓の手法の一つとして注目されている『お問い合わせフォーム営業』
サーチエンジンで「見込み客獲得サービス」と検索すると、上位に「お問い合わせフォームへの営業代行サービス」が多くを占めるようになっています。

従来の新規開拓手法や、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに手法にも起こった変化、『お問い合わせフォーム営業』のメリットとデメリット(リスク)については、こちらのページをご覧ください。

見込み客や顧客からの問い合わせのために設置しているWebフォームであることから、社内の担当者が高頻度でチェックするため「目に留まる」可能性が高いこともあり、注目度が高まっていますが、自社で実施する・代行業者に委託するにしても、正直なところ成果の面やコンプライアンスの面で「怪しい」「実施しても大丈夫?」と懐疑的になることも

『お問い合わせフォーム営業』の向き不向き、実施する際に必要なコト・手順、代行業者に委託するメリットとデメリットなどについて解説しています。

お問い合わせフォーム営業への向き不向き

どんな企業・商品やサービスにも向いている施策ではありません

そもそも、お問い合わせフォーム営業には、向いている企業や商品・サービス、向いていない企業や商品・サービスがあるとされています。
向いていないのに実施しても、思い描いている成果を得ることは非常に難しいと言えます。

お問い合わせフォーム営業に向いている企業や商品・サービス

向いている企業や商品・サービスとは?

●起業・開業したばかりで知名度や認知度を高めたい企業
●新たに発売する商品やサービス
●すでにある程度販売実績がありカスタマイズ性のない画一性のある商品やサービス
●期間限定のセミナーやイベント、キャンペーンの告知

お問い合わせフォーム営業は、大量の企業へ短期間にアプローチできることがメリット。
そのため、「自社を知って欲しい」「販売を開始したばかりの商品やサービスを訴求したい」場合、向いていると言えます。
また、販売期間に限定性のあるイベントやキャンペーンの告知、販売にカスタマイズが必要ない画一的な商品やサービスが向いています。

お問い合わせフォーム営業に向いていない企業や商品・サービス

向いていない企業や商品・サービスとは?

●販売するごとにカスタマイズが必要な商品やサービス
●事務リソースが乏しい場合
●企業としてコンプライアンスを重視・遵守している場合

反対に向いていないケースとしては、カスタマイズ性の高い商品やサービスの場合、フォーム営業時の情報では理解されにくい・訴求力が乏しいケースがあります。
さらに、社内に事務リソースが少ないと、フォーム営業を自社で実施しようとしてもなかなか進まない、またフォーム営業による反響が多かった場合、対応ができないといったことも起こります。
また、フォーム営業は「クレーム」のリスクのある「迷惑メール」と捉えられがちなアプローチ手法であることから、自社のブランドを毀損するリスクがあるため、コンプライアンスを重視・遵守しているのであれば向いていません。

お問い合わせフォーム営業に必要なコト・手順

実施する際に何が必要?

お問い合わせフォーム営業を実施する際には「何を、誰に、どんな内容で、どうやって、内容と結果チェック、フォロー」を手順として理解し、進めることが求められます。

訴求するメッセージを決める

何を伝えるか?

フォーム営業する場合、まず何をメッセージとして届けるのかを決める必要があります。
販売したい商品やサービスなのか、自社なのか。

ポイントは、「メッセージは一つ」にすること。
複数のメッセージを送っても理解されませんし、ただでさえプッシュ型の手法なので、唐突で大概は対象に望まれたアクションではありません。
あれもこれもと発信したくなる気持ちを抑えて、特定の商品・サービス、自社であれば特定の事業・取り組みに絞るなど「ワンメッセージ」を心掛けることが必要です。

配信先リスト件数を準備する

誰にアプローチするか?

アプローチする配信先リストを準備することが必要です。
配信先リストは「質」が重要です。質が低いとリソースをかけて実施したとしても、非効率なアクションに留まってしまい、思うような成果は得られません。

大抵は企業のお問い合わせフォームにアプローチするので、業種やエリア(本社所在地)、規模(資本金や売上)などの情報を調査し、どの企業にアプローチするかターゲティング(※1)する必要があります。

※1:ターゲティング含め、自社の「顧客」を把握するための『STP分析』については、こちらのページをご覧ください。

また配信数が少ないと反応も少なくなってしまいます。「1,000件以上」が目安として推奨されています。

アプローチテキスト(DM)

どんな情報を発信するか?

受け手からすると、一方的に連絡が来る『お問い合わせフォーム営業』。
そのため、送る際には内容にも注意が必要です。

●配信タイトル:以下の内容を20文字程度にまとめる
●自己紹介:何をしている会社なのかを簡潔に
●理由や目的:フォームに連絡した理由を簡潔に
●要望:求めるアクションを明確に
●署名:会社名、役職、氏名、連絡先

自己紹介は、業務内容を「簡潔に」まとめることが必要です。
興味を持ってもらえるよう、対象との親和性や共通点、実績などを盛り込むことがポイントです。

なぜフォームに連絡をしたのか理由や目的も記載すべき点です。
商品やサービスの紹介なのか、協業の提案なのか、理由や目的も「簡潔に」まとめることがポイントです。

「どういったリアクションが欲しいのか」を、明確に伝えることも必要です。
返信して欲しいのか、商談の機会が欲しいのか、こちらが配信先企業にやって欲しいことを伝えないと「見て終わり」ということになります。

また商談の機会が欲しいのであれば「導線」を設置することも必要です。
候補日時を選択式で手間なく選べるフォームを盛り込んだLP(ランディングページ)を「受けページ」として用意しておけば、配信結果を効果測定する際にも役立ちます。

自社でやるか業者に委託するか

自社でやる?委託する?

自社でお問い合わせフォームへアプローチするのか、業者に委託してアプローチするのか
また、自社で実施する場合、人的リソースで1件1件アプローチするのか、システムを用いてアプローチするのかを決めなければなりません。

システムで送信する場合、スパムメールの増加などの影響もあり、ロボットチェックといった対策が強化されていくことが予想されるので、その点には注意が必要です。

配信前にチェックする

誤りのない内容を送るために

相手企業に合意を得てからフォームに送るわけではないので、内容に「間違い」のないように最大限努めるべきです。

●アプローチ先の企業名や担当者名
●自社情報(会社名、サービス名・内容、署名情報など)
●キャンペーンやイベント開催日時・ページURL
●誤字脱字

具体的にチェックすべきポイントは上記の通りです。

アプローチテキスト(DM)とリストが準備できれば、短期間で配信できるのがメリットですが、その分「コピペミス」が起こりがちです。
相手企業に関する情報はもちろん、自社情報やキャンペーンやイベント開催日時などの情報にも誤りがないよう注意が必要です。

アプローチ結果を効果測定する

どんな効果・成果が出たのか?

フォーム配信後に効果測定を実施することも重要なポイントです。
例えば、アプローチテキストや受けページであるLPに「トラッキングURL」を挿し込んでおけば、遷移したページへのアクセス数やアクセス企業名が判明することがあります。
こういった情報が得られれば、『刺さる』業種・『刺さらない』業種が傾向として明らかになりますし、次回以降のフォーム営業時に改善すべき点がわかりやすくなります。

フォーム営業をするうえで見るべき指標

見るべき指標は「反応率」

『お問い合わせフォーム営業』では、反応率が見るべき指標とされています。
反応率とは、お問い合わせフォームに送信した数に対して、何かしらのアクションを起こした数を指します。

アプローチ先企業の属性やタイミング、内容によって違いはありますが、お問い合わせフォーム営業の一般的な反応率(反響率)は、3%~5%程度と言われています。

配信後フォローをする

送りっぱなしにしないことも大切

お問い合わせフォームにアプローチ後にリアクションがあれば良いのですが、フォーム営業メールの場合、返信や対応が後回しにされそのまま忘れられてしまうケースが多くあります。
そのため、フォーム営業後に架電といったフォローコールをすることもより効果を出すことにつながります。

アプローチ先からの反応率を高めるためのポイント

実施することの精度をアップさせることが重要

上述の「必要なコト・手順」の精度を上げることで、反応率を高めることにつながります。

アプローチリスト

販売商品・サービスや自社の「メッセージ」として届ける情報が、アプローチする配信先企業に興味を持ってもらえるかどうかで、反応率は大きく変わります。
例えば、想定している顧客像やこれまでの販売実績から『刺さりやすい』ターゲットを見定めてアプローチすることがポイントとなります。

アプローチテキスト(DM)

アプローチテキストを工夫することで、何かしらのアクションを起こしてもらう率をアップさせる可能性が高まります。

配信タイトル

単に「お問い合わせ」よりも、「〇〇キャンペーンのご案内」「〇〇サービスのご案内」などの方が、より具体性が増します。
問い合わせフォームからの情報はほぼ必ず確認されますが、DM感が強すぎるとタイトルを見ただけで終わる、ということになってしまいます。

テキストボリュームに注意する

お問い合わせフォーム営業では、配信するメッセージを「読んでもらう」ことも大切です。
そのためには、フォームに入力する情報(本文)を簡潔にまとめることが欠かせません。
配信した体感値としては、どんなに多くとも1,000文字以内におさめるのが理想です。

(できるだけ)私信メールのようにする

人は「テンプレートメール」よりも「自分向け」に伝えられる情報には興味を示しやすくなります。
なので、すべて同じ文面ではなく、ホームページ情報をベースにアプローチ企業ごとに文面を部分的にでも変えることが理想です。

とはいえ、業者に委託する場合などでは、1件1件異なるテキストは受け付けないケースもありますし、自社で実施する場合含め、送り間違いのリスクが高まってしまいます。
当社が行った私信メール風のテキストについては、無料相談でお問い合わせください。

校正して誤字脱字をゼロにして読みやすくする

アプローチ先の企業名や担当者名、自社情報(会社名、サービス名・内容、署名情報など)、キャンペーンやイベントであれば、開催日時・該当期間、ランディングページや該当ページURL、テキスト全体に誤字脱字があると、アクションを起こしてもらえる可能性は低くなります。

特にランディングページや該当ページURLに誤りがある場合、強く興味を持ってくれれば会社名で検索してページに流入してもらえる可能性はなくもないですが、一方的にお問い合わせフォームに連絡するため、記載されているURLをクリックしてエラーになれば、大概はそこで諦めてしまうことになってしまいます。

アプローチするタイミング

受け手の目に留まりやすいタイミングにアクションを

配信する曜日・時間帯を工夫することで、見られやすい・目に留まりやすくなることが見込まれます。

これは、リードナーチャリング(※2)のメール配信タイミングと同様の発想と言えます。

※2:リードナーチャリングについては、こちらの記事をご覧ください。

リードナーチャリングの場合は、諸説ありますが、配信していた経験の中では高い開封率の結果を得られていました。

●平日火曜日~木曜日の11:30

私がセミナー企画会社に在籍時に、依頼先の担当者に交渉するコールのタイミングとしては、以下のタイミングで実施していました。

●午前なら11:30~12:00(お昼前で自席にいる可能性大)
●午後なら16:30~17:00、17:30~18:00(業務終了前で自席にいる可能性大)

とはいえ、お問い合わせフォーム経由のアプローチの場合は、ほぼ必ず送信内容はチェックしてもらえます。
お問い合わせフォーム営業の性質を考慮すると、業務が忙しい時間帯はあえて避けて、「嫌がられない」よう業務に差支えの無い時間帯に送るべきと考えています。

送り手重視で考えるのか、受け手重視で考えるのか。
あまりに消極的すぎるのは×ですが、『お問い合わせフォーム営業』の場合、送り手は受け手に対して最大限の配慮をすべきだと思います。

代行業者に委託するメリットとデメリット

業者に委託する際の良し悪しとは?

『お問い合わせフォーム営業』を実施するために必要なコト・手順を理解すると、やるべきことが多岐に渡ることがわかります。
そのため、自社で行わずに代行業者に委託する、というのも選択肢の一つ。

では、代行業者に委託する際のメリットとデメリットはどんなものがあるのでしょうか。

代行業者に委託するメリット

スムーズに実施しやすくなる

実施工数を削減できる

主に、アプローチ先リストの作成、受けページであるLPの制作、案内テキスト、フォーム入力送信までが、一般的な「フォーム営業代行サービス」。

例えば、「フォーム入力送信」と言っても、企業によってフォームは千差万別。
自社で行う場合は、リストを作成するためにターゲット企業1件1件のホームページを閲覧して、問い合わせフォームのページを調べ、そのページごとに入力する1項目ずつ入力して送信しなければなりません。

そこで代行業者に委託すれば、業種やエリアなどの「属性」に応じたリストを提供してもらい、各社の問い合わせフォームのページ有無、入力まで対応してもらえるサービスを扱う業者があります。
結果、実施工数を削減し、短期間でアプローチすることが見込まれます。

ほかにも、アプローチテキストのひな形や、受けページのランディングページ(LP)の制作効果測定データも提供してくれる業者もいるので、手間なく実施できます。
また、人的リソースでフォーム入力代行せずに、自動送信ができるツールを取り扱う業者もいます。

代行業者に委託するデメリット

委託する分費用がかかり融通がきかないケースやミスのリスクも

コストがかかる

当たり前ですが、業務を委託するので、その分の外注コストが発生します。
どの程度のコストを許容できるかはそれぞれですが、業者によっては「今ならLP制作無料」などキャンペーンを実施しているケースがあるので、しっかり情報収集したうえでヒアリングするのも手です。

個別カスタマイズに対応していないケースも

ターゲットに応じて配信するテキストをカスタマイズしたい場合、自社で実施するのであればできますが、業者によっては受け入れてもらえない・別途費用が発生するケースがあります。

人的エラーが発生してしまうことも

もちろん業者によりますが、配信前の最終チェックで案内文やリストが先祖帰りしているケースが実際にありました。
サービス費用を抑えた業者やプランの場合、提供するサービスにかける人的リソースが限定的になることが多いので、人的エラーの可能性がゼロとは言えません。
「業者」だからと言って過信しないように、発注側が都度チェックするなど注意が必要です。

結局のところ、「お問い合わせフォーム営業」ってアリ!?

業者さんの意見をフラットに捉えて判断を!

アプローチしたい企業が在宅勤務やテレワーク・リモートワークであっても自社や商品が訴求しやすい『お問い合わせフォーム営業』。
さらにCookieの規制強化が進む中でのマーケティングアクションとしても、パソコン一つで新規顧客開拓ができるなどメリットがあります。

お問い合わせフォーム営業の代行業者の方々は、ビジネスなので当たり前ですが「問い合わせフォーム営業は効果的ですよ」「ぜひウチに代行依頼してください」と情報発信しています。

ですが実際に代行サービスを依頼して実施してみると、アプローチする際のチェック漏れ、商品やサービスによる向き/不向きがあることがわかりました。
どんなサービスや施策も、詰まるところ「やってみなければわかりません」が、大切な予算・資金を使うのですから、依頼側の企業や事業主にとっては無駄足にならないようにしたいところ。

そんな時は、当社にまずご相談ください。
お問い合わせフォーム営業』施策を実施する際に役立つサービスをご提供させていただきます。

下記ページでは、実際の代行業者・サービス例、実施する際の最大の懸念点について解説しています。併せて、自社でフォーム営業する・代行業者に委託する際のチェックリストも掲載しています。

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