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遅れているプロジェクトにおいて「人員追加すると余計に遅延が発生してしまう」という『ブルックスの法則』。
「人員を追加するとさらに遅延する」理由とその対策、プロジェクトマネージャーに求められる役割について解説しています。
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『ブルックスの法則』とは?
『ブルックスの法則(Brooks’s law)』とは、遅れているソフトウェアの開発プロジェクトにおいて「人員追加すると余計に遅延が発生してしまう」という現象のことです。
直感的には、プロジェクトに参加するメンバーを増やせば開発のスピードが向上すると思いがちですが、逆に阻害する要因が生じてしまい遅れが出てしまう、というものです。
提唱したのは?
この『ブルックスの法則』は、フレデリック・ブルックス(Frederick P. Brooks,Jr)氏が、1975年に著書『The Mythical Man-Month(邦題:人月の神話)』で提唱しました。
IBMで『System360』を設計した一人である フレデリック・ブルックス 氏の、ソフトウェア開発プロジェクトから導き出した「経験則」を理論化した『ブルックスの法則』は、ソフトウェア開発以外の分野でも成り立つ法則として知られています。
なぜ「人員を追加するとさらに遅延する」のか?
『ブルックスの法則』が指摘している、人員を追加するとさらに遅延してしまう要因は、以下の4つが挙げられます。
- 新しいメンバーのトレーニングと習熟に時間がかかってしまう
- コミュニケーションの「オーバーヘッド」が生じてしまう
- タスクの分割や調整が複雑になってしまう
- プロジェクトや自社独自の慣習がある
新しいメンバーのトレーニングと習熟に時間がかかってしまう
プロジェクトに新規メンバーが増員されると、まずそのメンバーはプロジェクトの状況を把握しなければなりません。
加えて、追加された人員に対して情報共有や教育するために、既存メンバーが時間を割くことになります。
そのため、既存メンバーの生産性が一時的に低下することにもなります。
コミュニケーションの「オーバーヘッド」が生じてしまう
プロジェクトに新たなメンバーが加わると、進捗確認といった情報共有や業務連絡、意思疎通などのコミュニケーションに時間をかけなければなりません。
そのため、既存メンバーの作業効率が一時的に低下する可能性が生じ、チーム全体の生産性も低下してしまいます。
タスクの分割や調整が複雑になってしまう
プロジェクトにメンバーを追加すると、タスク(1つの業務)を分割・調整して配分することになります。
タスクを複数に分割できれば、手分けして進行することができますが、細分化には限界があり、さらに業務が「属人化」していると一層調整は難しくなります。
また、タスクが各メンバーに配分を進めると、全体像を把握し管理することも難しくなってしまいます。
プロジェクトや自社独自の慣習がある
さらに、プロジェクト(もしくは自社)独自の風土やルールに基づいて進めていると、新メンバーはプロジェクトの把握やテクニカルなスキルの習得以外に、そういった慣習も理解しなければならず、一層の遅延を招くことにつながってしまいます。
『ブルックスの法則』が示唆する問題点への対策
前述の、人員を追加するとさらに遅延してしまう4つの要因を認識し、適切に対処することがプロジェクトの成功につながります。
具体的な対処法としては、以下の8つの対策を講じることが推奨されています。
- 適切な人員配置とプロジェクトの管理
- チーム全体の「期待値」を明確にする
- しっかりした「オンボーディング」体制の構築
- 役割分担と責任の徹底
- コミュニケーションの効率化
- 遅延の兆候を早期に発見し対処する
- 「自己研鑽」を意識づける
- 状況に応じてアサインし直す
適切な人員配置とプロジェクトの管理
まず重要なポイントが、適切な人員配置計画とプロジェクト管理が挙げられます。
プロジェクトが走り出す前段階から、必要な人員とスキルを見極め、タスクの優先順位に応じたリソース配分を実施することが求められます。
また、プロジェクトの進捗状況に応じて、柔軟に人員計画を見直して調整することも重要です。
チーム全体の「期待値」を明確にする
プロジェクトチーム全体のゴールや「期待値」を明確に定め、それをメンバー全員で共有することで、方向性のズレやタスクの誤解などを回避することにつながります。
しっかりした「オンボーディング」体制の構築
新たなメンバーを効率的に「オンボーディング(追加メンバーの順応を促進する取り組み)」するためのプロセスを構築したり、資料を準備することで、迅速にジョインできるようになります。
役割分担と責任の徹底
遅延を招くプロジェクトの複雑性を軽減するためには、新しく加わるメンバーを含めた人員それぞれの明確な役割分担と責任を付与することもポイントになります。
各メンバーの役割分担と責任を明確にすることで、不必要な重複作業を避けるなどの効果が見込まれます。
コミュニケーションの効率化
増員すると、レクチャーや指示などに必要な手間(オーバーヘッド)が生じて生産性が低下してしまいます。
そのため、コミュニケーションの流れやツールを導入して最適化し、情報共有やディレクション(業務調整)を効率的に実施できるようにすることが必要です。
遅延の兆候を早期に発見し対処する
早期に遅延の兆候を発見し、対処することもポイントの一つになります。
「自己研鑽」を意識づける
特に新規で加入したメンバーに、継続的に知識やスキルについて「自己研鑽」をすることを意識づけることで、チーム内の技術的なギャップを短期間で解消しやすくなります。
状況に応じてアサインし直す
実際にプロジェクトに遅延が発生した際には、人員をアサインし直すなど、状況に応じて体制を変えることも重要です。
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この続きでは、『ブルックスの法則』を踏まえたプロジェクトマネージャーに求められる役割について解説しています。
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