「曼荼羅(マンダラ)」模様のように「9×9」のマスで構成される目標達成や課題解決に役立つフレームワークである『マンダラチャート』。
大谷 翔平 選手 が活用したことで一躍有名になりましたが、活用するメリットや作成方法、注意点やビジネス用途例、
効果を高める『マインドマップ』やテンプレートなどについて解説しています。
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『マンダラチャート』とは?
『マンダラチャート』とは、「曼荼羅(マンダラ)」模様のように「9×9」のマスで構成される目標達成ツールのことで、達成するためのビジョンの明確化や具体的な行動計画の作成に役立つフレームワークのことです。
つまり、達成したい目標を設定後に「その目標に対してどんなアクションをするか」を細分化して「曼荼羅」のように広げていく、思考や発想を拡張する技法を意味しています。
マンダラートや曼荼羅シート、マンダラ思考法とも呼ばれており、目標達成ツールのほかにも、アイデアの整理や思考力を高められることから、注目を集めています。
※この『マンダラチャート』は、一般社団法人マンダラチャート協会の登録商標です。
仏教用語である「曼荼羅(マンダラ)」
『マンダラチャート』の語源である「曼荼羅(マンダラ)」は、仏教独自の世界観を、視覚的にあらわした絵画のことを指します。
この絵には、仏の世界や悟りの境地が体系的・幾何学的なデザインで描かれており、修行僧のツールや、アートとしても親しまれています。
こういった意味の「曼荼羅(マンダラ)」に、図表を意味する「チャート」を組み合わせた造語が『マンダラチャート』であり、経営コンサルタントである松村 寧雄 氏 やデザイナーの今泉 浩晃 氏が考案したとされています。
ビジネスと相性の良いフレームワーク
ビジネスシーンにおいても有効なフレームワークで、例えば立案した戦略を戦術に具体化する際に用いるといったケースが考えられます。
大谷 翔平 選手 が活用したことで一躍有名に
この『マンダラチャート』は、メジャーリーガーである大谷 翔平 選手 が、高校時代に「目標設定シート」として活用したことで一躍有名になりました。
岩手県奥州市出身で、花巻東高校の野球部に在籍していた大谷 翔平 選手 は、「マンダラート」を野球部の指導に導入していた佐々木監督のもとで練習を重ねていたことから、高校時代に「今後どうなりたいか=夢に対する思考を整理し、実行に移す」ようになりました。
当時の大谷 翔平 選手 は、「マンダラート」の中心に「ドラフト1位で8球団から指名される」という目標を記入し、その目標を達成するための要素を8つに分解し、さらにやるべきことを具体的に「8×8=64」個書き出しました。
具体的には、上記画像のように問題を整理しブレイクダウンすることで、「ドラフト1位で8球団から指名される」という目標を達成するために実行すべきことを明確にし、取り組んでいったのです。
※「花巻東時代に大谷が立てた目標シート」Sponichi Annex
マンダラチャートを活用するメリット
マンダラチャートを作ることによって生じるメリットは、以下の6つです。
- シンプルで実践しやすい
- 物事を分解・整理しやすい
- アクションプランが明確になる
- 新しいアイデアを発見しやすい
- 進捗・達成状況を可視化できる
- メンバーに達成状況や進捗状況を共有しやすい
シンプルで実践しやすい
『マンダラチャート』は、シンプルであることから、誰でもすぐに実践できるのが特徴の一つです。
「9×9」のマス目を用意すればOKであるため、紙やホワイトボード、ExcelやPowerPointなどでも作成することが可能です。
また、特定のトピックを分解すればよいので、深い知識や複雑な思考は必要ありません。
物事を分解・整理しやすい
難易度の高い目標や解決の難しい課題であっても、分解すれば要素ごとに落とし込むことができます。
『マンダラチャート』を使えば、目標や課題とった物事を分解・整理することが容易になります。
アクションプランが明確になる
『マンダラチャート』を用いれば、目標達成や課題解決を実現するための、具体的なアクションが明らかになることも大きなメリットの一つです。
思考を整理しつつ、行うべきことや優先すべき点、漏れ抜けがないかなど、アクションプランを視覚的にチェックしやすくなるのです。
新しいアイデアを発見しやすい
『マンダラチャート』には「すべてのマスを埋めなければならない」というルールがあります。
そのため、「まずはマスを埋めよう」とハードルを下げて思考することで、柔軟な発想が生まれ、新たなアイデアを発見しやすくなります。
進捗・達成状況を可視化できる
『マンダラチャート』に書き出してチェックすることで、進捗・達成状況や今後乗り越えるべき課題を確認することができます。
「難易度の高い目標」や「解決の難しい課題」だけに向き合うよりも、それらを分解した要素ごとに見ていくことで、段階を経た達成感を得ることができ、モチベーションを維持しやすくなります。
メンバーに達成状況や進捗状況を共有しやすい
一目で理解しやすいシンプルなフレームワークである『マンダラチャート』によって、チームなど関連するメンバーに達成状況や進捗状況を共有しやすいこともメリットです。
また共有しやすいことから、メンバーからの指摘やフィードバックを得やすいという効果も期待できます。
指摘やフィードバックを反映することで、より実用的な『マンダラチャート』を作成することが可能になります。
マンダラチャートの作成方法
『マンダラチャート』の基本的な作成方法は、以下のステップとなります。
- 紙やExcelシートなどに「縦3マス×横3マス=合計9マス」のマス目を書く。
- 中心のマス目に達成したい目標や解決したい課題といった「メインテーマ」を書き込む。
- 「メインテーマ」の周辺8マスに、関連・連想した語句を思いつくままに記入する。
- 記入した8マスから次の「マンダラチャート」を派生させて完成。
- 記入した合計81マスを一つ一つクリアしていく。
マンダラチャートを書く際の注意点
『マンダラチャート』を書く際には、以下のような注意点(ポイント)があります。
- 「81マス」のすべてを(無理やりでも)記入する。
- マスを埋められない場合は、中心のテーマを変更する。
- アイデアが浮かばない(マスが埋まらない)場合は、別のマスを埋める。
マンダラチャートのビジネス用途例
具体的にビジネスの領域で活用する例としては、以下のようなケースが挙げられます。
- 経営課題を分解して理解する。
- 営業活動で取るべきアクションを洗い出せるように。
- 部下の目標設定をサポート。
経営課題を分解して理解する
経営者やマネージャーにとって、「新規事業の開発」や「売上アップ」などの経営課題を正しく理解することは重要です。
ですが、漠然と考えているだけでは解決策は浮かびません。
そこで、『マンダラチャート』を用いて、経営課題を一つ一つ掘り下げていき、アクションプランを具体化することができるようになります。
営業活動で取るべきアクションを洗い出せるように
セールスマン一人一人の営業活動も『マンダラチャート』を使うことで、営業成績の良し悪しの要因分析を行うことができ、問題の構造が可視化されて、具体的なアクションを導き出すことができるようになります。
部下の目標設定をサポート
マネジメントの領域でも『マンダラチャート』は活用可能です。
例えば「目標設定」に悩んでいる部下がいるのであれば、このフレームワークを活用することで、抽象的になりがちな目標を、達成するための具体的な要素にまで落とし込むことができます。
上司・部下双方にとって、目標達成に向けたアクションプランが具体化するので、評価しやすい・されやすい形になり、マネジメントの効率化・業務の生産性向上にもつながるようになります。
マンダラチャートの効果を高める『マインドマップ』
『マインドマップ』を併用することで、『マンダラチャート』の効果をより高めることが可能になります。
思考整理の定番のツールと言える『マインドマップ』。
自身の思考を「絵」で表現することで、より直感的・簡単にできるとともに、視覚的に整理・分類しやすいことも利点と言えます。
マンダラチャートを簡単に作れるテンプレート
『マンダラチャート』を作るためのテンプレートとしては、一般社団法人マンダラチャート協会の「マンダラチャートテンプレート」が有名です。
「3マス×3マス」のA型チャートや、「9マス×9マス」のB型チャートがそれぞれ公開されています(要申し込みフォーム入力)。
※公式マンダラチャートでの習得とテンプレートダウンロード:一般社団法人マンダラチャート協会
※テンプレートダウンロードは最下部の無料のメルマガ登録をお願いします◆ 認定コーチブログ・マンダラチャートの解説→ 認定コーチ 一覧へ◆マンダラチャートの実践1. マンダラチャート初心者は入門編や手帳セミナーからやってみよう 2. 中級者はじっくりと人生100年計画をたてよう!3. AIを活用して人生とビジネスを豊かにしていきましょう!
思考や発想を拡張できるフレームワーク
「曼荼羅(マンダラ)」模様のように「9×9」のマスで構成される目標達成や課題解決に役立つフレームワークである『マンダラチャート』。
すぐに作成できることも強みなので、ぜひ実践してみてください!
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