
「一定の条件を満たす」ことで、オンラインコンテンツへアクセスできるビジネスモデルを意味する『ペイウォール』。
導入が進んでいる理由や種類、導入する際の注意点、生じてしまうさまざまな弊害などについて解説しています。
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2026年開催のWBCはテレビ観戦できない!?
2023年に開催された第5回ワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball Classic:WBC)。
日本のプロ野球だけでなくアメリカの大リーグからも著名な選手が参加したこともあって、日本対アメリカの決勝戦の平均視聴率は42.4%、瞬間最高視聴率は46.0%と高い注目を集めました。
そんな熱狂を2026年の第6回大会も・・・と言いたいところですが、WBCの放映権を日本の地上波テレビ局ではなく、アメリカのネットメディアである『Netflix』が独占的に獲得したことで、これまでのように地上波で放映されない見通しであることが話題になっています。
※:WORLD BASEBALL CLASSIC INC.とNetflixが、2026年ワールドベースボールクラシックの日本における独占パートナーシップを発表:NETFLIX
WORLD BASEBALL CLASSIC INC.とNetflixが、2026年ワールドベースボールクラシックの日本における独占パートナーシップを発表
この流れは、前回の第5回WBCでの日本国内での人気だけでなく、アメリカでの注目度の高まりを背景に『Netflix』が放映権の獲得に乗り出したと見られています。
日本での『Netflix』の有料会員数は、2024年上半期時点で1,000万人を突破しており、WBCの放映権獲得によってさらに加入者を増やそうという意図が見て取れます。
日本のプロ野球にも、サブスク時代が本格的に到来し始めていると言えますが、前回の第5回大会の視聴者の中心層であった「50代以上の層」が、果たして「WBCを見たいから月額890円払おう」とするのか、「契約しなくとも」と考えて情報番組で結果を知ろうと割り切るのか、注目されています。
この2026年開催のWBCでも論点となっているのが、「無料と有料の間にある壁=ペイウォール」です。
※『サブスクリプション(サブスク)』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
定期的に定額の利用料を支払うことでサービスが提供される『サブスクリプション』。利用者・消費者、サービス提供者・事業者それぞれのメリットとデメリット、定額制/月額制サービス、SaaSとの違いについて解説しています。
『ペイウォール(有料の壁)』とは?
今ではニュースサイトやデジタルメディアの多くで見かけるようになった『ペイウォール(Paywall)』。
『ペイウォール』とは、「一定の条件を満たす」ことで、オンラインコンテンツへアクセスできるビジネスモデルのことを指し『有料の壁』とも呼ばれています。
つまり、コンテンツへのアクセスを制限するために、オンライン上に設置された「壁」のことです。
条件には、料金を支払う(課金する)か、会員登録する、表示される広告を閲覧するなど、さまざまな種類があります。
なぜ『ペイウォール』の導入が進んでいるのか?
なぜ『ペイウォール』の導入が進んでいるかというと、紙媒体を中心とした収益モデルからオンラインコンテンツへシフトする中で、広告収入の減少を補いつつ安定的に収益源を確保しようと進めていることが挙げられます。
つまり、従来の広告収益モデルが変化する中で、メディア運営者が消費者(読者)から直接的に「対価を得る」ための方法として広がっており、質の高いコンテンツを維持することも可能になる、というわけです。
また、オンラインメディアの観点だけでなく「無料サンプルやトライアルは受けてくれるけど、有償サービスは断られてしまう」ケースを回避するために、『ペイウォール(有償でなければ提供されないサービス)』を設けることで、対価を支払うことに対して「弾み」を付ける効果が期待できるようになります。
『ペイウォール』の種類
デジタル化やコロナ禍を経て実装が進んでいる『ペイウォール』の代表的な種類は、以下が挙げられます。
- ハードペイウォール
- メーター型ペイウォール
- メンバーシップ型ペイウォール
- フリーミアム型ペイウォール
- 投げ銭型ペイウォール
- ハイブリッド型ペイウォール
- ペイウォールフリー
ハードペイウォール
すべてのコンテンツが有料で、ユーザーがアクセスするためには有料会員登録・ログインし、課金しなければならない仕組みです。
購読者以外には一切コンテンツが公開されないため、広告収入だけに頼ることなく、安定した収益を期待できるビジネスモデルとなっています。
メーター型ペイウォール
一定数までは無料でコンテンツにアクセス・閲覧できるが、上限を超えると課金が必要になる仕組みです。
メンバーシップ型ペイウォール
無料会員登録することですべてのコンテンツにアクセスできるようになる仕組み。
特に、ターゲットユーザーのボリュームが少ない場合に「囲い込み戦略」として、メールマガジン配信などによる継続的な流入を促進する、アップセルやクロスセルを狙うメディアに適したビジネスモデルとなっています。
※『アップセルやクロスセル』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
販売手法である『アップセル』『クロスセル』『ダウンセル』それぞれのビジネス例や比較、なぜ注目されるようになったのか、メリットや効果などについて解説しています。
フリーミアム型ペイウォール
コンテンツの一部は無料で公開されていて閲覧できるが、それ以降は有料会員のみがアクセスできる仕組み。
閲覧に制限をかけつつも、コンテンツの一部を無料で公開することで、ユーザーに価値を感じてもらい、有料購読に誘導する戦略が組み込まれています。
この『フリーミアム型ペイウォール』の例としては、メディアプラットフォームである note の、前段までは無料で公開され、それ以降は「有料記事」を購入したり「有料マガジン」に登録するパターンが該当します。
投げ銭型ペイウォール
特にコロナ禍以降、ライブ配信などではアプリを経由して、「ギフティング」と呼ばれる「投げ銭」をすることで、しないユーザーよりも配信者と距離を縮めた交流ができるようになったり、感謝の気持ちを伝えることが可能になる仕組みもあります。
厳密には『ペイウォール』とは言えないかもしれませんが、無料と有料の間に「ユーザーの満足度を高める差別化ポイント」を設けることが「壁」になっていると解釈できます。
ハイブリッド型ペイウォール
前述の、さまざまな形式を組み合わせてコンテンツへのアクセスに制限をかける仕組みのことです。
ペイウォールフリー
すべてのユーザーに対して、全コンテンツを制約をかけることなく公開するパターン。
膨大なアクセス数をベースに広告収益を狙う、ブランディングや市場拡大を目的にしたメディアなどが、『ペイウォール』を設けずに情報発信することに適しています。
※『ブランディング』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
後回しにしがちな『ブランディング』ですが、時間と工数をかけてでもやる価値があります。『ブランディング』の意味や実施することにメリット、必要なポイントについて解説しています。
『ペイウォール』を導入する際の注意点
『ペイウォール』を運用する側には、以下の考慮すべき注意点があります。
- 課金の有無を判別するための「会員ID」システム
- 無料コンテンツと有料コンテンツのバランス
- ユーザー体験(UX)を考慮した設計
課金の有無を判別するための「会員ID」システム
『ペイウォール』を運用するために欠かせないのが「会員ID(エンドユーザー識別)」。
課金したユーザーのみにコンテンツへのアクセスを許可する場合、課金していないユーザーと区別する必要があります。
「会員ID」を用いることで、ユーザーの識別と購入履歴の管理が可能になります。
無料コンテンツと有料コンテンツの「バランス」
無料で公開するコンテンツ領域と、有料で公開する領域の「バランス」を適切にすることも重要なポイントになります。
無料で公開するコンテンツが少なすぎると、ユーザーが興味を持たなくなり、有料登録につながりにくくなってしまいます。
逆に、無料コンテンツが多すぎると、有料購読のインセンティブが薄まってしまうため、収益化の機会を損失してしまう可能性が生じてしまいます。
ユーザー体験(UX)を考慮した設計
ユーザー体験(UX)を考慮した『ペイウォール』設計も欠かせないポイントです。
『ペイウォール』が強制的過ぎたり、突然支払い要求をしてしまうと、ユーザーが離脱してしまう可能性が高まります。
ユーザー目線で有料化を促すタイミングを図ったり、価値のあるコンテンツを提供することで、満足度を高めることが重要になります。
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この続きでは、『ペイウォール』が生み出してしまうさまざまな「弊害」について解説しています。
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