極端な思想へ先鋭化しバッシングを助長する!?『サイバーカスケード』

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『サイバーカスケード』とは?

異質な意見を排除する過激的なコミュニティを形成する『サイバーカスケード』

『サイバーカスケード(cyber cascade)』とは、同じ思想や主義を持っている他者とインターネット上で結びつきを強め先鋭化することで、異なる考えや主張を排除が進み、閉鎖的かつ過激なコミュニティを形成する現象のことです。

このインターネット上で発生する社会現象である『サイバーカスケード』は、『集団極性化』の一種として知られています。

この『集団極性化』とは、集団で意思決定を行う際、個人で意思決定を行うよりも極端な意見に先鋭化しやすいという心理現象です。

ちなみに、集団で議論する中で極端に過激な意見になることを「リスキーシフト」、逆に安全性が高く無難な意見になることを「コーシャスシフト」と呼ばれています。

提唱したのは?

法学者であり大学教授が提唱

『サイバーカスケード』は、アメリカの法学者でありハーバード大学の教授であるキャス・サンスティーン 氏が著書である『インターネットは民主主義の敵か』で提唱しました。

多段状の「滝」=カスケード

「カスケード」とは、多段状の「滝」、もしくはそれを模した階段状の「噴水」を意味しています。

サイバーカスケードが発生する背景と弊害

なぜ発生するのか?発生することによる問題は?

発生する背景

『アルゴリズム』によって発生

日常的に使うインターネットには、検索ユーザーの検索履歴やクリック履歴といった情報をもとに、各ユーザーの興味関心を分析・学習する『アルゴリズム』があります。

この『アルゴリズム』というシステムによって、ユーザーは無意識に最適化(パーソナライズ)されたコンテンツや広告といった情報に接触することが多くなり、その結果、自身の考え方や価値観の正当性を感じやすくなり、自身とは異なる情報が目に入りにくくなる「泡(バブル)」に包まれて孤立してしまうフィルターバブル』(※1)現象が起こりやすくなっています。

「泡(バブル)」に包まれて孤立する『フィルターバブル』

この『フィルターバブル』現象下において、自身と同じ主義・主張を持つ人々と仲間意識を強めていき、主義・主張が先鋭化し異なる意見を排除・断絶する、閉鎖的かつ過激なコミュニティを形成する『サイバーカスケード』が発生しやすくなるというわけです。

ちなみに、『フィルターバブル』がSNSのコミュニティに特化した現象のことをエコーチェンバー』(※2)と言います。

※1:『フィルターバブル』の詳細に関しては、こちらのページをご覧ください。

※2:『エコーチェンバー』の詳細に関しては、こちらのページをご覧ください。

発生することによる弊害

自分らの集団と異なる意見や主張をする側へのバッシング

『サイバーカスケード』が発生してしまい、自分の主義・主張と合わない人を徹底的にバッシングする人が増えることは、社会問題化することも。

ネット炎上にまで拡大するケースも

バッシングをきっかけに「ネット炎上」(※3)するケースも増え、またバッシングが人格攻撃や誹謗中傷にまで過激化が増すケースもあり、そのマイナス的な影響は計り知れません。

※3:別の視点から見た『ネット炎上(ネットバッシング)』の発生原因などに関しては、こちらのページをご覧ください。

『サイバーカスケード』の発生例

4つの例

過激な投稿が目立つプラットフォーム

プラットフォーム側では規制強化を進行中

Yahoo!ニュース」のコメント機能は、過激な主義・主張が投稿される温床になっていましたが、2018年6月には、不適切なコメントを複数回投稿したアカウントへの「投稿停止措置」、2020年10月には、一度「投稿停止措置」を受けたユーザーが、同じ携帯番号を利用してYahoo! JAPAN IDを再取得した場合であっても、コメント投稿を制限する措置を講じるなど、プラットフォームとしての改善を進めています。

電子掲示板ユーザーが協力して紛失した自転車を発見

ネット掲示板で生じたポジティブな例

ポジティブな例としては、電子掲示板サイトである「5ちゃんねる」(旧:2ちゃんねる)で、世界旅行の途中の京都で自転車を紛失してしまったアメリカ人のために、電子掲示板サイトのユーザーたちが力を合わせてその自転車を探し、最終的に無事発見することができたというケース。

2019年に発生した沖縄県那覇市の首里城の火災

当初は原因が特定できなかった首里城の火災

2019年に首里城の火災が発生した当初、出火原因が特定できなかったため、さまざまな噂がインターネット上では拡散することになりました。

出火原因が特定されていない段階で巻き起こったヘイトスピーチや陰謀論

例えば、「日本を嫌う民族が、過去に靖国神社に放火したように行った」「基地問題で政権と対立する沖縄を屈服させるために、当時の安倍首相が首里城に放火するよう指示した」など。

火災の原因が特定されていない段階で、これらのヘイトスピーチや陰謀論が巻き起こるのは、『サイバーカスケード』によって思考が偏向化したことによると考えられます。

ちなみにその後の防犯カメラの映像解析などによって、出火原因は「正殿1階の電気系統のトラブル」が有力視されています。

2004年に発生した新潟中越地震

M6.8、震源の深さ13キロの直下型の新潟中越地震

2004年に発生した新潟県中越エリアでの地震の際には、「被災地で大人用おむつやカイロが足りないので支援して欲しい」という内容の「チェーンメール」が拡散しました。

拡散したことによって、これらの物資が被災地に過剰に届くことになり、被災現場が混乱状態になってしまったというケース。

不正確な情報がチェーンメールで拡散

天災といった大規模災害が発生した直後は、『サイバーカスケード』が発生しやすくなる傾向があり、中越地震のように不正確な情報がチェーンメールで拡散することで「善意が仇」となってしまうことも

『サイバーカスケード』の発生を回避するためには?

不正確な情報を拡散せずにマイナスな感情を強めることを防ぐ方法とは?

不正確な情報を拡散するリスクがあり、誹謗中傷などのマイナスな感情を強めやすい『サイバーカスケード』。

この現象の発生を回避するためには、以下のような方法が挙げられます。

「多様性」を尊重することを意識づける

「多様性」を尊重する

(当たり前ですが)インターネット上には、自分と似た思考や思想を持つ人もいれば、異なる人も多くいます。

さまざまな人々の多様な意見を尊重することで、思想や意見の先鋭化を回避することにつながります。

仮に自身の考えが「多数派」であったとしても、少数派の意見を排除しないように心掛けることがポイントになります。

「一次情報」を踏まえてから判断する

「一次情報」を考慮する

災害や事件、話題性のある事象が発生し目にした際には、すぐに飛びついて拡散せずに、「一次情報」をまず踏まえてから判断するという姿勢も、回避するためのポイントの一つです。

「一次情報」をもとに自分の中で冷静に分析・判断することで、不確かな情報の拡散を防止することができるようになります。

「自分が『サイバーカスケード』に陥っていないか」自問する

自問自答する

何よりも、情報に接触する際には「自分が『サイバーカスケード』に陥っていないか」自問することが重要なポイントとなります。

まとめ

冷静に接触する情報を分析し「多様性」を尊重することが大切

同じ思想や主義を持っている他者とインターネット上で結びつきを強め先鋭化することで、異なる考えや主張を排除が進み、閉鎖的かつ過激なコミュニティを形成する『サイバーカスケード』

発生してしまうと、自分の主義・主張と合わない人を徹底的に排除・バッシングしやすくなり、ヘイトスピーチや陰謀論が広まり社会問題化するケースも起こり得ます。

そのため、情報に接触する際には「一次情報」を踏まえてから判断し、自身とは異なる意見といった「多様性」を尊重し、「自分が『サイバーカスケード』に陥っていないか」自問する姿勢が求められます。

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