費用をかけずに集客する方法はあるのか?
「予算が限られているので大手企業のように広告宣伝ができない」「ニッチな商品・サービスだから広告効果が見込めない」・・・。
そんな悩みを抱えるフリーランスの方々や中小規模の企業に所属するマーケターが求めているのが、『オカネをかけずに集客する方法』。
果たして、そんな方法が存在するのでしょうか?
費用をまったくかけずに集客する、というのは中々難しい話ですが、従来の集客方法の代表例である広告と比較して、コストを抑えて集客する方法はあります。
それが、『コンテンツマーケティング』です。
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、自前のメディア(=オウンドメディア)上で、見込み客(リード)や既存顧客にとって有益で価値のあるコンテンツを制作・発信することによって、自社や取り扱う商品・サービスに興味関心を持ってもらい、見込み顧客の潜在的なニーズを顕在化させる、既存顧客のさらなる購買意欲を促すためのマーケティング施策を指します(※)。
※コンテンツマーケティングの基本的なポイントについては、こちらの記事をご覧ください。
『コンテンツマーケティング』を実施することで得られるメリットとデメリット、実施するために必要になるモノについて解説しています。
コンテンツマーケティングのメリット
『コンテンツマーケティング』には、多くのメリットがあります。
低コストで始められる・コストを抑制できる
テレビや新聞、雑誌やラジオといったマスメディアへ広告を出稿するには、多額の費用が発生します。
一方で、自社で保有するWebサイト(オウンドメディア)内にブログ形式などで情報を発信するコンテンツマーケティングでは、比較して大幅に費用を削減できます。
コンテンツが資産化する・Webアクセスが増える
オウンドメディア上で運用すれば、過去に制作・公開したコンテンツを蓄積できるので、継続すればするほどコンテンツは増えていきます。
そのため、検索エンジンから持続的にアクセスを獲得できる可能性があります。
商品やサービスの知名度や認知度がアップする
商品やサービス分野に興味を持つ人々は、インターネットで関連するキーワードを検索して情報を探します。
その際に、自社のコンテンツが表示され、かつ検索ユーザーにとって有益なコンテンツがあれば、閲覧してくれるようになり、結果、知名度や認知度がアップすることになります。
その分野の専門家として信頼を得られる
情報を探す検索ユーザーにとって有益で独自の価値(※)があるコンテンツを提供し続けることで、その分野の専門家、オピニオンリーダーとして認識され、信頼を得ていくことになります。
※独自の価値=USPに関しては、こちらの記事をご覧ください。
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商品やサービス、企業のブランド力やロイヤリティが高まる
オウンドメディア上で検索ユーザーにとって有益なコンテンツを公開していれば、その領域の専門家として認識されて信頼を得ていきます。
その結果として、発信する情報に重みが増して、発信する当人や所属する企業、商品やサービスのブランド力(※)が高まることになります。
※ブランド力、ブランディングについては、こちらの記事をご覧ください。
後回しにしがちな『ブランディング』ですが、時間と工数をかけてでもやる価値があります。『ブランディング』の意味や実施することにメリット、必要なポイントについて解説しています。
ブランド力が高まれば、消費者・顧客は繰り返し購入するようになり、競合他社の価格に左右されることなく安定的に売上を上げることができるようになります。つまり、消費者や顧客のロイヤリティ(忠誠心)が高まる効果が見込まれます。
こちらから売り込まずにメディア・媒体に取り上げてもらえる可能性が発生する
検索ユーザーにとって有益なコンテンツは、それを必要とする人たちの間で話題になります。
口コミの形などで情報が広がることによって、同業他社からも評価され、メディア・専門媒体などから取材を受ける可能性も発生します。
こういった流れができると、多額の広告宣伝費を支払わずにメディアへの露出が増えることになります。
SEO対策になる
検索ユーザーにとって有益なコンテンツが継続的に公開されるようになれば、サーチエンジンから評価を受けることになり、検索結果で上位表示されるケースが増え、オウンドメディアへのアクセスが増える可能性が高まります。
コンテンツマーケティングによって、Webマーケティングにとって好循環が生まれることになります。
- オウンドメディアに有益なコンテンツを公開する↓
- 検索ユーザーがアクセスする↓
- GoogleやYahoo!などの検索エンジンから高評価を受ける↓
- 検索結果で該当コンテンツが上位表示される可能性が上がる↓
- さらに検索ユーザーがコンテンツへ流入する・・・
リーチしたいターゲットにアプローチしやすくなる
テレビや新聞、雑誌やラジオといったマスメディアへ広告を出稿するアプローチの場合、多くの人にリーチできるというメリットがありますが、興味のない多くの人にも情報を発信することになってしまいます。
そのため、アプローチの面で効率的とは言えず、広告宣伝費がかさむことになってしまいます。
(現在では、アプローチしたい層に限定してリーチするためのサービスも増えています)
その点で、コンテンツマーケティングは、自社のビジネスに関連するキーワードで検索する人が対象となります。
なので、検索で辿り着いた人は、おのずと関心が高い・興味がある可能性が高いため、リーチしたい人々に限定してアプローチがしやすいため効率的といえます。
自然に情報を広めることができる
「商品を買ってください!」という姿勢が見えるコンテンツは敬遠されがちです。
コンテンツマーケティングのポイントは、有益な情報を提供することにあります。
有益な情報であればシェアしたいと思ってもらいやすくなるので、口コミやTwitterやFacebookといったソーシャルメディアで拡散されやすくなります。
見込み客や既存顧客とコミュニケーションしやすい
情報を一方的に発信する広告宣伝の場合、見込み客や(既存)顧客とのコミュニケーションは生まれません。
必要とする情報(コンテンツ)を見込み客や顧客自らが見つけられる環境を整えることで、コミュニケーションが発生しやすくなります。
知りたい情報をコンテンツで提供するのがコンテンツマーケティング。
自身が有益だと思うコンテンツを見つけ、コメントを残したりシェアしたりなど、双方向のコミュニケーションへのつながりやすくなります。
(『広告』とは異なることから)顧客に嫌われない
発信者のタイミングで一方的に売り込んでくる広告宣伝は敬遠されてしまいます。
コンテンツマーケティングは、見込み客や顧客が必要な情報(コンテンツ)を見たい時にいつでも見ることができるようにしておく手法です。見込み客や顧客は、サーチエンジンでの検索やソーシャルメディアを経由してコンテンツに辿り着いてニーズを満たします。
そのため、従来の広告宣伝のように嫌われることが無くなるというわけです。
効果を定量的に可視化できる
従来のマスメディアの広告宣伝手法では「出稿した広告が購買行動にどれだけつながったか」を数値的に測定することは困難です。
一方、Webコンテンツマーケティングの場合、オウンドメディアに掲載したコンテンツの効果をアクセス解析などで定量的に検証することができます。そのため、「どのコンテンツの反応が良かった・悪かった」などの分析結果を活用すれば、より効果の高い施策を実施できる可能性が発生することになります。
とはいえ、『コンテンツマーケティング』にもコストはかかります
とはいえ、コンテンツマーケティングには、まったくコストがかからないわけではありません。
従来の広告宣伝と比較するとコストを抑えた集客ができるということです。
コンテンツマーケティングの費用項目例
費用項目としては、下記が挙げられます。
≪制作関連≫
- Webサイト構築
- Webページ制作
- 掲載画像制作・利用料
- 動画制作
- 全体戦略策定
- コンテンツ企画
- コンテンツ執筆
- コンテンツ編集・校正
≪情報発信関連≫
- メールマガジン配信ツール or MAツール(※)
- 検索連動型広告
- ソーシャルメディア広告
- SEO対策
≪分析関連≫
- アクセス解析ツール
※メール配信システムとMAツールについては、こちらの記事をご覧ください。
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コンテンツマーケティングを実施するためには、コンテンツの制作費用や公開したコンテンツの発信費用、効果測定のための分析ツール費用などが必要になります。
実施することが多いコンテンツマーケティング。
無理に社内でやろうとしてコンテンツが低品質になってしまったり、施策が立ち行かなくなってしまうことがあるので、予算と相談しながら、外注(アウトソース)するという選択肢も考慮すべき点です。
その際には、全体戦略の策定やコンテンツ企画の部分は、コンテンツマーケティングの根幹となるため、外注先に完全に任せるのではなくともに策定する、また、全体の管理・統括については自社内で担当することが望ましいと言えます。
おおよその費用感
コンテンツに掲載するテキスト原稿をアウトソースする場合、1文字・1記事いくらといった形で発注することができます。
1文字あたりでは数円から、1記事(1,000文字程度)あたりでは数万円程度が相場感となります。
ちなみに、全体戦略の策定やコンテンツ企画を外注する場合は、月々の運営費を含めて数百万円程度かかるケースがほとんどです。
コンテンツを公開して終わり、とはいきません
コンテンツマーケティングはプッシュ型ではなくプル型の施策です。
そのことから、待っているだけでは公開したコンテンツを見てくれる可能性は低いままとなってしまいます。
また、質の高いコンテンツを制作することは簡単ではないため、コンテンツが完成して公開すると満足してしまいがちです。ですが、どんなに良質なコンテンツを制作・公開しても、その存在が誰にも知られなければ「ない」も同然です。
なので、コンテンツ公開後には、そのコンテンツの存在を知らせる・届ける必要があります。
この知らせるアクションは、コンテンツプロモーションと呼ばれています。
コンテンツプロモーションの手法
オウンドメディアで告知する
Webサイトに公開しているコンテンツを、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアで告知する方法です。
比較的、コストをかけずにできるプロモーションと言えます。
見込み客や既存顧客に向けてメールマガジンを配信する
公開したコンテンツをメールマガジンで紹介するのも有効な手段の一つです。
関係性を構築しているリードや顧客に対して、積極的に告知することによって新たな出会いを創出する可能性も生まれます。
アーンドメディアで広めてもらう
メディアに取り上げてもらうために、インフルエンサーと呼ばれる情報発信者に広めてもらうという手法です。
また、ターゲットがよく閲覧するメディアへの記事寄稿なども挙げられます。
ペイドメディアなどの広告で告知する
費用を払って広告を掲載するペイドメディア。
Twitterのプロモツイート(プロモ広告)やFacebook広告を利用する、Google広告やターゲットがよく閲覧するメディアなどへ広告を出稿するという方法です。
最後に
一日に受け取る情報量が、江戸時代の1年分と言われている現代。
日々膨大な情報に接する中で埋もれることなく、自社のコンテンツに辿り着いてもらうためには、やはり有益な情報を届けることが何よりも大切です。
有益な情報(コンテンツ)を届けることを第一に考える『コンテンツマーケティング』。
検索ユーザーが辿り着きやすくすることで、すぐに問い合わせなどのコンバージョンに至るケースも見込めるので、そういった意味では即効性のある施策とも言えます。
社内リソースを考慮しながら、場合によってはアウトソースしつつ、継続性を持って『コンテンツマーケティング』を実施することで、コストを抑制した集客ができるようになるはずです。
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