メール配信システムとMAツールの違いとは?イメージ

リードナーチャリングに必要なメールでのアクション

メール配信イメージ

BtoB領域でのマーケティング手法として広がりを見せている「リードナーチャリング」
特に最近の普及に一役買っているのは、『マーケティングオートメーションツール』ではないでしょうか。

いろいろなメディアで「マーケティングオートメーションツール(MAツール)を使って売上を増やしましょう!」といったキャッチコピーを用いたCMや広告を目にする機会が多いと思います。

リードナーチャリング(※)とは、見込み客の醸成・育成というマーケティングアクションです。
獲得したリード(個人情報)に向けて主に『メール』で定期的に情報発信することで、リードの検討確度・フェーズを上げ、案件化・受注化につなげるための活動を意味します。

つまり、保有しているリードに向けて『メール』で効率的に情報を発信して、検討確度を上げて売上を増やしましょう、そのためにはMAツールが有用です、というわけです。

『リードナーチャリング』に関しましては下記の記事をご覧ください。

なのですが、メールを配信するだけであれば『MAツール』でなくとも『メール配信システム』でも良いのでは?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、そもそも『メール配信システム』と『MAツール』は何が違うのか疑問に思うかもしれません。

そこで今回は、『メール配信システム』と『MAツール』の違いとできること、メリット/デメリット、それらを踏まえてどちらを選べばよいのかといったポイントをご紹介したいと思います。

メール配信システムとは?メリット/デメリットとは?

メール配信システムイメージ

まず、『メール配信システム』についてです。

メール配信システムとは、複数の宛先へメールを一斉に送り、その開封数やメール内のURLクリック数といった受信者の反応が可視化できるシステムです。

主に下記のような機能があります。

  • テキスト形式メール/HTML形式メール
    テキストのみで構成される「テキストメール」は、受信者のメーラー環境に関係なく閲覧することができます。
    契約プランによっては、グラフィカルな「HTMLメール」形式での配信も可能です(※)。
    (※:開封数はHTML形式の配信メールでのみ判明します)
  • ステップメール
    事前に準備したメールを指定した日時に配信する機能です。
    例として、リード取得当日に1回目、その3日後に2回目のメールを〇〇のテーマで配信するといった形です。
  • メールに関する受信者の反応を測定
    配信したメールの開封率や、メール内のURLクリック率などが判明します。

メリットとデメリットは下記の通りです。

メリット/デメリットイメージ

≪メリット≫

  • MAツールと比較すると機能が限定的でシンプル、使いやすい
  • システムへの登録アドレス数や月ごとの配信数に応じた従量制課金であることが多いが、配信数によって価格帯が変動する料金体系をとっているシステムもあり、限られた予算の中でも安価に導入しやすい

≪デメリット≫

  • シンプルゆえに機能が限定的

MAツールとは?メリット/デメリットとは?

MAツールイメージ

次に『MAツール』についてです。

MAツールとは、Marketing Automation(マーケティングオートメーション)ツールの略で、リードナーチャリングアクションを管理・自動化し効率的に実施するためのツールです。

基本的な機能は下記の通りです。

  • テキスト形式メール/HTML形式メール
    メール配信システムと同様の機能を有しています。
  • メールに関する受信者の反応を測定
    配信したメールの開封率や、開封後にメール内のURLクリック率などが判明します。
  • ステップメール
    こちらもメール配信システムと同様です。
  • 設計したシナリオをベースに配信
    特定の条件を満たした受信者に限定して、あらかじめ設定したシナリオに沿ってメールを自動で配信する機能があります。
    例として、メール配信後開封、メール内の特定URLをクリックした人だけに指定のメールを配信するといったパターンです。
  • Webコンテンツの作成
    リードナーチャリングを実施する際には、着地ページやコンテンツが必要になります。
    MAツールには、ランディングページやWebフォームなどのコンテンツを作成する機能を有しているツールもあります。
    そのため、クリエイティブに携わっていないマーケターでも作成できるようになっています。
    テンプレートをベースに、必要なパーツを当て込んでいくイメージです。
  • Webサイトへのアクセス履歴を取得・蓄積できるので分析や解析が可能
    MAツールには、該当するWebページ内にトラッキングタグを設置すれば、配信するメールをトリガーにしてどのページを閲覧したかなど、受信者のWebサイト上のアクセス履歴を追跡(トラッキング)することができます。
    MAツールというプラットフォーム内にトラッキング情報が蓄積されるので、こういった情報をもとに配信メールの選定やアタックコールに活用することが可能になります。
  • スコアリング
    上記の取得したWebサイトのアクセス履歴や配信メールの反応(開封/URLクリックなど)をベースに、興味度合を数値化できます。
    CRM(Customer Relationship Management:顧客管理)システムとAPI連携させることで、オフラインの展示会やセミナーへの参加情報、問い合わせ、受発注情報などを組み合わせて、精度の高いスコアリングが可能になります。
  • 法人IPのトラッキングによる企業名が判明
    MAツールによっては、Webサイトに訪問している方の企業名がIPアドレスをもとに可視化できます。
  • SNS連携
    MAツールによっては、FacebookやTwitterといったSNSとの連携が可能で、連携するとメール配信のように登録したSNSアカウントに向けたコンテンツ配信もできるようになり、かつ配信後の効果測定も可能です。

メリットとデメリットは下記の通りです。

メリット/デメリットイメージ

≪メリット≫

  • マーケティングに関わる機能を幅広く搭載している
  • お問い合わせフォームやランディングページなど、配信時に必要なコンテンツをツールで作成できる
  • 配信するためのシナリオ設定などの自由度が高い
  • メール配信や配信後の効果測定を自動化でき、レポート作成負担を軽減することが可能
  • 1件1件の受信者の反応を分析・可視化することができる

≪デメリット≫

  • 導入前の運用設計、導入後の運用にWebマーケティングの知識が必要になる
  • 多機能ゆえに操作が複雑
  • MAツールも登録アドレス数や月ごとの配信数に応じた従量制課金であることが多いが、導入コスト・ランニングコストがメール配信システムと比較すると高価

どちらを選ぶかの判断基準

どちらを選ぶかイメージ

シンプルで使いやすく、比較的安いメール配信システムを導入するか、導入と運用のハードルと価格は高いが、さまざまなデータを分析でき自動でナーチャリングを効率化できるMAツールにするかは、自社の方針やシステム環境によって検討する必要があります。

具体的な選び方の例としては、MAツールの導入を検討する際は、自社のマーケティング施策の成熟度がMAツールの機能性の高さに見合っているかを確認するようにしたほうがよさそうです。

仮に現在、メール配信システムを充分に使いこなしていて、SNSやブログメディアとの連携など、機能拡充の必要性を強く感じるのであれば、MAツールを選ぶと良いと思います。

既存システムやツールから新規に切り替える場合の注意点として、それまで配信していた結果や受信者の反応などの取得したデータは引き継がれることは難しいので、その点は理解しておく必要があります。

また、リプレイスしてから自社の顧客データベース(CRM)との連携が難しいとわかった場合、理想としていたナーチャリングの効率化はできるようになっても、思っていた情報連携ができず、より精度の高いナーチャリング施策が出来ないようになってしまうので、導入前にしっかりと販売提供会社へ確認し、実際に連携テストを行い、安定稼働するかを念入りにチェックすることも必要になります。

最後に

最後にイメージ

見込み客・お客様へのアプローチ手段が、コロナ禍の影響もあってオフラインからオンラインへ移行が進む中で、さまざまな種類・大量のデジタル広告に予算と人的リソースを投下してアプローチを続けている企業様もいらっしゃるかと思いますが、BtoB領域では以前として、こちらからのメッセージに目を留めてもらう可能性が高いのが『メール』という手段です。

もちろん、目に留めてもらうためには適切なタイミング・適切な情報を届ける必要があるので、受信者の方々目線でのアクションをしていくことが求められますが、『メール』でのアプローチはマーケティングアクションの重要な1つですので、自社に合うシステム・ツールを選定・導入し、リードナーチャリングを実施していただければと思います。

株式会社SBSマーケティング

このように、リードナーチャリングを実施するためには、自社に最適なシステム・ツールを選定する必要があります。

このほかにも、配信するために必要なメールテキストのライティングやメール内に貼り付けるURLリンクの飛び先ページといったコンテンツの前準備、配信後の反応に応じたフォロー体制の構築、効果測定の方法など、1件のメールを配信するだけでも作業が煩雑になってしまうため、さまざまな課題をクリアにする必要があります。

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