固定観念や先入観にとらわれてしまい、特定の用途以外の使用や機能の発想が浮かばなくなってしまう『機能的固着』。
発生してしまう弊害と乗り越えるための2つの方法について解説しています。
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『機能的固着』とは?
『機能的固着』とは、モノの使い方や機能について、特定の用途に固執してしまい、それ以外の使い方や機能に気づかなくなる・発想が阻害される心理的傾向のことです。
言い換えると、固定観念や先入観にとらわれてしまい、特定の用途以外の使用や機能の発想が浮かばなくなってしまうという心理事象で、認知バイアス(※)の一つとして知られています。
※『認知バイアス』:直感や過去の経験に基づく先入観によって物事の判断が非合理的になり、偏った見方をしたり、ありのままに捉えることができなくなるバイアス。
実証者と実験
『機能的固着』を実証した実験として「ロウソク問題」が有名です。
ロウソク問題
ドイツの心理学者であるカール・ドゥンカー 氏は、1945年にろうそくを用いた実験によって、機能的固着を明らかにしました。
机の上に「マッチ」が1箱、「画鋲」が1箱、「ろうそく」が1本あります。
ろうそくに火をつけた時に、テーブルや床の上にろうが垂れてはいけないというルールのもと、このろうそくを壁にどうやって取り付けるか?という問題を解決する実験です。
正解は、「マッチ箱」もしくは「画鋲の入った箱」空にして「画鋲」で壁に取り付け、その箱を台にして「ろうそく」をのせるというものですが、実験に参加した多数の人は、「箱」を「モノを入れる」という用途(機能)に固執(固着)してしまい、正解に辿り着くことができませんでした。
この実験からわかるように、物体の慣習的な使用方法という固定観念・先入観に縛られて、投げかけられた問題の解決が妨げられる(ほかの発想が浮かばなくなる)心理的傾向を『機能的固着』と呼びます。
機能的固着によって発生してしまう弊害
固定観念や先入観によって、特定の用途以外の使用や機能の発想ができなくなってしまう『機能的固着』。
この心理事象が発生してしまうと、収束的思考(一つの正解に辿り着くための思考)から拡散的思考(多くの発想を生み出す思考)への切り替えが難しくなるため、創造的思考(発想の転換・ひらめき)を発揮できなくなってしまいます。
そのため、機能的固着はイノベーションの創出やクリエイティビティの妨げになる心理事象と言えます。
機能的固着を乗り越えるためには?
機能的固着を乗り越えるための方法としては、『UUT』と『批判的思考』の2つが挙げられます。
創造的思考に切り替える『UUT』
創造的思考(発想の転換・ひらめく力)を発揮させるためには、収束的思考から拡散的思考へと切り替えることが求められます。
創造性の高さをはかるためのテスト手法として、『Unusual Uses Test(UUT)』が知られています。
この手法は、日常生活でよく目にするものの新しい使い方(用途)をたくさん思考するというものです。
例えば、ペットボトル。
中に水を入れて運ぶという本来の用途以外にどんな使い方があるかを考えてみると、何本かに水を入れて重しにする、猫除けにする、ペットボトルロケットにする、水耕栽培に使う・・・など、いろいろな使い道が思いつくはずです。
健全な批判的精神で本質を突き止める『批判的思考』
ほかに取り入れられている手法としては、『批判的思考(クリティカル・シンキング)』(※)が挙げられます。
批判的思考とは、先入観や固定観念にとらわれずに、健全な批判的精神に基づいて物事や事柄を多角的・論理的に考え、本質を突き止める考え方のことです。
※『批判的思考(クリティカル・シンキング)』に関しては、こちらの記事をご覧ください。
先入観や固定観念にとらわれずに、健全な批判的精神に基づいて物事や事柄を多角的・論理的に考え、本質を突き止める考え方である『批判的思考(クリティカル・シンキング)』。なぜ必要なのか?行うメリット、論理的思考(ロジカル・シンキング)との違い、行うために必要なこと・手順、活用例について解説しています。
AIにはない人間ならではの発想や創造性が大切に
「人間の仕事の多くは人工知能(AI)に奪われる」とよく耳にしますが、確かに『機能的固着』にとらわれて創造性や革新性が欠如してしまえば、AIに取って代わられてしまうかもしれません。
ですが、膨大な過去の事象や知識を学ぶことで答えを導き出せるAIと比較して、人間の発想や創造性は(まだ)優位性があると思われます。
変化が激しく予測の難しい現代においては、人間ならではの柔軟な発想や創造性によって、直面する問題やハードルを乗り越えなければなりません。
そのために、『機能的固着』を乗り越えて、創造的思考(発想の転換・ひらめき)を発揮させる・醸成させていかなければならないと言えます。
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