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就職情報サイト運営企業による“サクラ”行為が発覚
就活生向けの就職情報サイト「リクナビ」などを運営している株式会社リクルートが、同社の社員が学生を装って質問する“サクラ”行為を繰り返していたことが判明し、大きく報道されました。
詳細としては、リクルート社が大学生対象の就職活動に関するオンラインセミナーの質疑応答コーナーにおいて、同社社員が参加学生を装って質問を投げかけたりしていたことが発覚しました。
本件について同社が社内調査を実施したところ、セミナーはオンライン形式に切り替えた2021年4月から10月まで開催。
就職活動の動向(内定率や求人倍率など)やエントリーシートの書き方などを伝える内容で、学生は無料で参加できるもので、大学からの依頼を受けて実施するケースも。
事前に社内のコミュニケーションツールで打ち合わせをし、質問を書き込む“サクラ”役を決めていたセミナーが少なくとも20件あったことを確認しています。ほかにも、登壇者が手元のスマートフォンで質問し、自らが回答する「一人二役」を演じていたケースも発覚しました。
さらに一部では、上司が“サクラ”を仕込むことを指示していたことも判明しています。
サイト運営企業は再発防止に努めると釈明
この“サクラ”行為に関して、リクルート社は2023年6月5日、謝罪することになりました。
同社によると、質疑応答のコーナーにおいて参加学生が質問しづらい雰囲気になりがちだったことに対して、質問しやすい雰囲気作りのきっかけとして、「オンラインのイベントは出入りは自由ですか?」「イベントには私服で参加しても良いですか?」といった、過去によせられた代表的な質問を投げかけていたと説明。
同社は「弊社社員が質疑応答の際に参加学生を装って質問を投げかけていたことや、“サクラ”という不適切な表現を社内で用いていたことについて、不誠実な行為であったと大変厳しく受け止めている」とコメント。社内教育や啓発活動を通して、再発防止に努めるとしています。
“サクラ”行為への反応
この“サクラ”行為について、このセミナーに参加したことのある学生からは「就職活動に対して大きな不安を抱いているからリクナビを使っていたのに、すごくショック」「サクラとしてなりすまして質問するなどが常態化している点は問題。企業からお金をもらっている立場としてはまずいこと」などのほか、「サクラ行為は確かに学生に対して不誠実ですが、学生側からなかなか質問が出ないことも確かなので、サクラ行為をすることは少しわかります」と一定の理解を示す声も上がっています。
就職情報サイト運営企業による行為の問題点
この就職情報サイト運営企業による行為は、「“サクラ”という不適切な表現を社内で用いていた」点が問題と言えます。
「質問を促す」といったことは以下に記載するケースでも行われますが、そういったアクションをある意味で社内の常用語として「サクラ」と称していたことが、問題視される騒動に発展してしまいました。
学生だけに限った話ではない「質問が出にくい」状況
“サクラ”騒動の背景には・・・
この“サクラ”騒動の背景には、質問できない大学生の増加があると言われています。
質問ができない大学生ほど、就活で苦戦してしまうという深刻な影響が出てしまうようで、「逆質問が苦痛。何を聞けばよいのかわからない」「逆質問は逆に何を聞けばいいですか?」などの悩みを抱える学生が一定数いるとのことです。
※質問できない大学生~リクルート「サクラ」騒動と「無い内定」就活生の背景にあるもの
◆リクルート、「サクラ」騒動をやらかす就活関連で何かと言えば叩かれるのがリクルートです。私がこの仕事を始めた2000年代前半は学歴フィルターや企業人気ランキングで叩かれ、リーマンショック後の氷河期では
「知らない人が複数名がいる場」では質問が出にくい
例えば、転職活動の場合は性質上、複数人と一斉に選考を実施することは基本的になく(私自身は何度かありましたが・・・)、質疑応答は選考者1名対求人企業側というケースとなりますが、就職活動では、今回の件のように(オンライン)セミナーなどの大人数が集まる説明会が一般的であり、おのずと質疑応答の多くが、見知らぬ他の選考者が複数名いる場でのやり取りとなります。
この「見知らぬ複数名がいる場」において質問が出にくい、という事象は、学生の就職活動に限らず、ビジネスシーンでも起こります。
セミナーや展示会
ビジネスシーンでは、例えば自社でセミナーを開催する際、質疑応答の時間に(最初の)質問が出にくかったり、類似したケースとして、展示会に出展する際、出展ブースになかなか来場者の方々が入らないということが挙げられます。
ちなみに、こういったケースの対処として行っていたのは、セミナーであれば社員が過去に開催したセミナーで出た質問を最初のタイミングで登壇者に投げかける、展示会のケースでは来場者のような振る舞いをして社員がブース内の展示物を見るといったことを実際にしていました。
この対処方法は、今回の“サクラ”行為のように組織的に指示があっての行動ではありませんし、事前に打ち合わせをして「タスク」のように実施していたわけではなく、ある種現場の判断で機転を利かせて行っていました。
よほどのブランド力のある商品やサービスを取り扱っていたり、知名度や認知度の高い企業であれば、こういった対処をすることもないと思いますが、正直なところ、中小規模の企業においてはキレイごとだけでどうこうできないケースもあります。
そのため、多かれ少なかれ、その場を活気ある雰囲気にするために、客観的に見てグレーなアクションを実施することもあるはずです。
(とはいえ、社内で“サクラ”という不適切な表現を用いて事前に打ち合わせをして、“サクラ”行為を上司が指示するというのは、やはり不誠実です)
質問が出にくくなりがちなのが「ミーティング」
ビジネスシーンでは「ミーティング」の場面でも「質問(や発言)が出にくい」ということが起こりがちです。
ミーティングで「質問が出にくい」理由①
理由の1つ目は「大勢の前だと緊張してしまう」。
質問が浮かんでいたとしても、大勢の前だと緊張してしまい、ためらってしまうというケース。
ミーティングで「質問が出にくい」理由②
2つ目は「ミーティング内容に対する理解が乏しい」。
会議の議題としてあがるテーマについての基礎知識や事前知識がないため、自分の考えや意見を持てずに質問ができないというケース。
ミーティングで「質問が出にくい」理由③
3つ目は「質問を否定されることへの不安がある」。
「そんな基本的なことも知らないのか?」「そんなことを今質問する?」など、叱責されたり否定されるのではないかと不安に感じて、質問ができないというケース。
これら3つのケース全てに共通する課題として「心理的安全性」が担保されているかどうか、という点です。
心理的安全性とは?
「心理的安全性」とは、1999年に組織行動学を研究するハーバード・ビジネス・スクール教授のエイミー・ C・エドモンドソン 氏が提唱した、心理学用語である「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を日本語に訳した言葉です。
集団組織の中で、自身の言動や考えを拒絶・罰されることがないと確信して安心できる状態、という意味です。
日本文化的な「空気を読む」とは相反する考え方で、例えば昔から踏襲されている「伝統」や「慣習」を否定するような発言をしたとしても、マイナス評価の要因とならず、所属する組織内で人間関係が悪化することのない状態ということです。
注目されるようになった背景
この心理的安全性が注目されるようになったのは、米Google社が2012年から2016年にかけて、成功し続けるチームに必要な条件を調査した「プロジェクト・アリストテレス」の研究結果とされています。
自社内の数百にも及ぶチームを分析の対象として、どのようなチームが生産性の高い働き方をしているのかを調査しました。
その結果、チームメンバーの能力や働き方によって生産性が左右されるのではなく、メンバー間の気遣いや、どんな些細な気づきも安心して発言・共有できるという心理的な要素が、高い生産性に大きく影響していることがわかりました。
さらに、心理的安全性の高いチームでは、離職率が低く、チーム内で発案したアイデアをうまく活用することで収益性が高く、マネージャーから評価される機会が2倍多い、ということが判明しました。
この研究結果から、組織内で心理的安全性を高めることで、組織や組織を構成する個々人が効率よく生産性の高い働き方がしやすくなることが期待されるようになっています。
心理的安全性を高めるメリット
話しやすくなり情報共有がスムーズになる
心理的安全性が高められ担保されているチーム(組織)では、どんなメンバーであっても自由に発言できる環境になるため、業務経験が浅く知識が乏しいメンバーも気兼ねなく発言できることで、情報共有がスムーズになりチーム全体の知識量が増えます。
コミュニケーションが活発になり個性を尊重する
不安を感じて発言を躊躇することがなくなるため、コミュニケーションが活発になります。活発になることで、お互いの個性を尊重する雰囲気が醸成されやすくなります。
助け合うようになりエンゲージメントが高まる
心理的安全性が担保されたチーム(組織)では、多様な価値観を相互に認め合い助け合うようになるため、さまざまな個性やスキルを有する人材が集まり、議論が深まりやすくなります。
併せて、心理的に安全であることから、所属するチーム(組織)への愛着心や思い入れが深まり、エンゲージメントが高まることになります。その結果、離職率も低くなるため、優秀な人材の流出を防ぐことになります。
挑戦しやすくなり業務パフォーマンスが向上する
心理的安全性が高いことで、躊躇せず思いついたアイデアや考えを発言しやすくなります。
そして、発言はもとより挑戦的な活動についても咎められることがないため、トライ&エラーができる環境となり、創造的なアイデアが出やすくなり、業務効率やパフォーマンスが高まりやすくなります。
最後に
心理的安全性の高いチーム(組織)は、会社組織も組織を構成するメンバーにも多くのメリットをもたらします。質問や意見交換をしやすい環境によって、業務パフォーマンスが高まることが期待できるようになります。
ただし、ミーティングの場面においては『代案なき批判』をどう取り扱うか、というのも大きなポイントになります。
心理的な安全性が組織内で担保される中で、より良い代案(アイデア)を議論の中で提示しなければ、本当の意味で組織が健全とは言えないのではないでしょうか。
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