ブランディングは後回しになりがち。
必要と思っていながらも緊急度が低いと考えてしまい、能動的に『ブランディング』を実施していない、というケースが多いのではないでしょうか。
確かにブランディングには遅効性という特徴がありますが、とはいえ後回しにして良いモノではありません。
むしろ、時間と工数をかけてでもやる価値のあるアクションです。
競合他社や大企業に負けないために必要なのが『ブランド力』
競合他社とのシェアの奪い合いが熾烈、大企業のようにテレビCMなどの広告を打ち続ける資金力がない、そのため知名度や認知度(※1)の面で不利な状況が続いている・・・。そんな課題をお持ちの中小企業様も多いのではないでしょうか?
確かに、大企業のように経営資源が豊富になる場合にはテレビCMなどの広告を打ち続け、人海戦術で顧客にアプローチすることで、顧客の潜在的な欲求(ニーズ)を顕在化させたり(※2)、より具体的に欲求が高まった「ウォンツ」(※3)のタイミングに企業や商品・サービスを思い起こして購入につながるという可能性が高まります。
一方で、中小規模企業の場合、大規模企業のようなリソースも知名度や認知度もないために、劣勢の中でマーケットシェアの奪い合いを続けなければなりません。
※1:知名度と認知度に関しては、こちらの記事をご覧ください。
理解しているようで曖昧な『知名度』と『認知度』の違いやそれぞれの意味について解説しています!
※2:『ニーズの顕在化』に関しては、こちらの記事をご覧ください。
売上を上げるためには欲求段階に応じたアクションが必要です。ニーズの種類とニーズに応じたマーケティング活動例などを解説しています!
※3:『ニーズ』と『ウォンツ』に関しては、こちらの記事をご覧ください。
ニーズの先にある『ウォンツ』を理解することで対象にあった精度の高い訴求メッセージを訴求することが見込めます。その『ウォンツ』について解説しています!
そんな状況下で中小企業が活路を見出せるのが『ブランド力』。
『ブランド力』があれば、集客や販売促進といったマーケティングやセールス活動に有利に働き、またリピート率アップや販売商品・サービスの価格決定権を得ることができます。
ブランディングにまつわる『誤解』
「ブランド力を高めよう」「ブランディングしよう」と思い立った時にまず着手しがちなのが、ロゴやコーポレートカラー、カタログや商品パッケージを変えるなどデザイン面の刷新です。
ですが、それらはあくまで『ブランド』を構成する要素。効果が期待できるのは、認知度が高く経営資源が豊富な大企業や、自社の強みが明確でデザイン変更で価値が向上する商品やサービスを持つ場合に限られます。
また、そもそもとして『ブランド』や『ブランディング』の意味を定義していない場合も多く、例えば、経営者から「ブランド力を高めよ」「ブランディングせよ」と指示を受けても、『ブランド』や『ブランディング』の意味を理解していないため何をすればよいのかわからず、結局、上述のデザインの刷新をして終わり、となってしまいます(経営者自身も『ブランド』や『ブランディング』を理解していないケースが多くありますが)。
『ブランド』とは?
では、『ブランド』の意味とは何でしょうか。
『ブランド』と聞いて思い浮かぶのは、「自分の中で認識している商品やサービス、企業・店舗名」などではないでしょうか。
商品の場合であれば、ファッションや車、指輪などの貴金属や時計などジャンルはさまざま。
そのため、「ブランド=商品名やサービス名、企業・店舗名そのもの」と思う人が多くいますが、そうではなく、ブランドとは『企業や店舗、商品・サービスに対して思い浮かべる価値』を意味します。
つまり、企業名や店舗名、商品名やサービス名を見聞きした際に連想する独自の価値、ということです。
例:「〇〇といえばあの商品」、詳細に表現すると「〇〇といえば(△△の良さがある)□□(企業名や商品名)だ」。
『自社独自の価値』によって価格勝負を避けられる
中小企業が大企業や競合他社に負けずに不利な状況を打破するためには、『自社のブランド』を確立することが必要です。
他社との競争が進むと価格勝負になるケースが多く、資金力のある大企業が相手の場合、とても難しい勝負になってしまいます。なので『価格』ではなく、自社のブランド=『独自価値』で顧客に選んでもらうようにすることが重要です。
『ブランディング』とは?
ブランディングとは、ブランド=独自価値を高めることと、その価値イメージをターゲットに浸透させるための活動を指します。
大前提として、会社や商品・サービスに他社にはない自社独自の価値「=自社を選んでもらう理由」を持つことが必要です。
さらに、その独自価値をしっかりと社内で共通の認識とすることもポイントです。自社が把握していなければ当然、顧客には伝わらないからです。
そして、独自価値を高め『一貫性』を持ってメッセージとして発信していくことが大切になります。
マーケティングが発信するメッセージ、商品やサービスのデザインの印象、使用することで受ける印象、対応するセールスやスタッフの印象に一貫性を持たせて、価値イメージを浸透させていく。
その結果、購買意欲が高まったタイミングなどで「〇〇といえば自社」と頭の中で想起してもらえるようにする、ということです。
したがって、中小企業が『ブランド』を確立するためのアクション(※)は、大企業と同じように考えてはいけません。
自社の価値を認識してもらうターゲットを絞り、そのターゲットに限定してブランドの確立を目指すことが望ましいと言えます。
※ブランディングの具体的な手法に関しては、こちらの記事をご覧ください。
会社や商品・サービスのブランド認知度を高める際に事前におさえておきたいポイント、高めるための方法について解説しています!
ブランディングに必要なのは「我慢」!
ブランディングの効果が出るまでには時間がかかるため「我慢」が必要になります。
明確な成果というのも見えづらいので、つい後回しにしてセールス活動の強化など短期的に成果が出やすい方に注力しがちです。
ですが、そこを「我慢」して、特定の狙ったターゲットに向けて独自の価値、『押しドコロ』をじっくりと浸透させる。
この『ブランディング』をし続けることによって、マーケティングや集客、販促やセールス活動を加速させられるようになり、
結果、他社と差別化し、ターゲットシェアを確保し収益増につなげることができるようになります。
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マーケティングは試行錯誤を重ねる必要がありますが、リソースの制約などによって思うように時間をかけることはできません。
現状や課題、求める成果をお聞きしてマーケティングの確度を上げるために併走させていただきます。