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『フレーミング効果』とは?
「コップの中に水が半分しか入っていない」「コップの中に水が半分もある」。
このどちらも同じ状況を表現していますが、受ける印象は異なります。
もう一つの例として、誰もが一度は目にしたことがある100年以上も前に考案された有名な『ミュラー・リヤー錯視図形』。
※「錯視」とは、錯覚の中でも特に「見える」こと、視覚について起こるものを指します。
同一の長さの線分であっても、一方には両端に外向きの矢羽根が、他方には内向きの矢羽根がつけられると、長さが異なって見える。2本の線分が同じ長さであることを知っている状態で見たとしても、やはり結果は同じになると思われます。
『フレーミング効果(Framing effect)』とは、このコップの水やの例のように、同じ事象でも、伝え方や表現を変えることで相手に与える印象を変えることができ、その結果、意思決定にも影響を及ぼす、という心理現象のことです。
マーケティング分野、特にコンテンツ内のキャッチコピーなどで用いられています。
『フレーミング効果』の由来
フレーミング効果は、枠組みや額縁を意味するフレーム(Frame)を語源にしていて、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンと、心理学者のエイモス・トヴェルスキーがアメリカの学術誌『サイエンス』に発表したことが由来です。
『フレーミング効果』の原理・メカニズム
同じ意味の事象でも、伝え方や表現を変えることで、与える印象を変えることができるフレーミング効果は『認知バイアス』(※)の一つに位置付けられます。
※『認知バイアス』については、こちらの記事をご覧ください。
ある特定の特徴に影響を受けてしまい対象全体の評価を歪めてしまう『ハロー効果』。ビジネスでの発揮例や注意点、活用する際のポイントを解説しています!
この認知バイアスがなぜ生じるのかというと、人間には『損失回避バイアス(損失回避の法則)』(※)がかかりやすいことが起因しています。
人間は、利益が出ている時は、確実性を好み、損失を避ける傾向があり、損失が出ている時は、リスクを負ってでも利益を求める傾向があるとされています。
そのため、損失に焦点を当てた選択肢を避ける傾向があるわけです。
※『損失回避バイアス(損失回避の法則)』については、こちらの記事をご覧ください。
利得と損失を比較する際、損失の方をより重大だと感じやすく、損失を回避しようとする心理的傾向である『損失回避バイアス(損失回避の法則)』。なぜ発生するのか、ほかの8つの心理効果との関係性、具体例やビジネスシーンへの応用例などについて解説しています。
理解しやすい例としては下記のようなものです。
①満足度90%の●●
②10人に1人は満足できない●●
この2つの選択肢は、同じ意味の事象を指していますが、多くの人間は感覚的に①の方を選ぶ傾向があります。
②は、上述の「損失に焦点を当てた選択肢」に該当するため、避ける傾向が高まるということになります。
『フレーミング効果』には2種類存在する
このフレーミング効果には、2つの種類が存在します。
- ポジティブフレーミング
- ネガティブフレーミング
商品やサービスの良さを強調して伝えるのが『ポジティブフレーミング』。
逆に、「損をしたくない」という感情を働かせるようにする『ネガティブフレーミング』と呼ばれています。
マーケティングシーンの活用例
多くがメリットを実感パターン
例:購入者の90%が効果を実感しています!
逆の表現としては「購入者の10%は効果を実感していません!」となりますが、やはり、例の表現の方が選びたくなるはずです。
デメリットを防ぐパターン
例:糖尿病を放っておくとさまざまな合併症を引き起こしてしまいます!
ポジティブフレーミングで表現する場合は「糖尿病の予防をサポートします!」となりますが、ネガティブな表現により効果が見込めるのは例のパターンといえます。
追加で購入分は無料パターン
例:1枚買ったら2枚目は無料!
1枚¥1,000のピザを買う場合、「50%OFF」でも「2枚目は無料」でも、支払うのは同じ¥1,000となりますが、例のような「無料」とアピールする方がインパクトを与えやすくなります。
ポイント還元パターン
例:購入するたびに10%のポイント還元!
仮に¥100,000の商品を購入する場合の、「10%割引」と次回購入時に使える「10%ポイント還元」。
10%割引の場合、支払い金額は¥90,000となります。
追加で¥10,000の商品を購入する場合、10%割引が適用されて¥9,000となり、支払い総額は¥99,000となります。
一方、10%ポイント還元の場合、支払い金額は¥100,000となり、同様に¥10,000の商品を購入する場合、ポイントが適用されて追加で支払う金額は発生しません。そのため、支払い総額は¥100,000となります。
結果として、支払い金額で見ると「10%割引」の方が少なくなりますが、お金を支払わずに無料で買うことができるため、ポイント還元の方がお得感を感じやすくなる効果が期待できます。
『松竹梅の法則(ゴルディロックス効果)』を用いて販売額をアップ
松竹梅の法則(ゴルディロックス効果)を用いて商品やサービスのラインナップを増やすことで、販売金額をアップを促すという手法です。
仮に、¥100,000の商品と¥300,000の商品を販売している場合、(商品内容にもよりますが)顧客は価格を比較して、安価な¥100,000の方を買う傾向があります。
そこで、ラインナップに¥500,000の商品を追加して3種類にすることで、真ん中の¥300,000の商品が売れやすくなる傾向が高まります。
これは、『松竹梅の法則(ゴルディロックス効果)』(※)と呼ばれる心理事象です。
同じ¥100,000・¥300,000の商品でも、¥500,000の商品を追加して3つの選択肢とすることで、比較対象の幅が広がり、顧客の印象を変えることが可能になります。
※『松竹梅の法則(ゴルディロックス効果)』については、こちらの記事をご覧ください。
3つの選択肢のなかで真ん中が選ばれやすいというゴルディロックス効果・松竹梅の法則。メカニズムや活用する際のポイントを解説しています。
セールスシーンの活用例
細分化して価格を伝える
例:1日あたりたったの¥100です!
例えば、1年間で¥36,500のコストがかかるとしても、1日あたりに落とし込むことで、同じ価格でも割安感を感じやすくなります。
カスタマーサクセスシーンの活用例
ネガティブな割合よりもポジティブな割合を強調して伝える
例:顧客満足度90%
10人に1人満足しないとしても「ご満足いただけなかったのは、顧客の10%でした」と告げるのではなく、例のように伝えることで、10%のリスクに目が行きにくくなり、ポジティブさがより際立つようになります。
まとめ
同じ事象でも伝え方や表現を変えることで相手に与える印象を変え、意思決定にも影響を及ぼすことができる『フレーミング効果』。
さまざまなビジネスシーンで有効活用が見込まれますが、自身で使う場合だけでなく、例えば何かを調べる際などには『フレーミング効果』によって印象操作されているかもしれないと疑うことも大切になります。
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