リードの枯渇を免れるための活路は『ナーチャリング』!?~リード=レアメタル!?マーケターも『都市鉱山』の発想を~

マーケターのメインミッション=リードの獲得

マーケティングアクションの至上命題とも言えるのが、リード(見込み客)の獲得

とはいえ、リードを新規で獲得するにはコストがかかりますし、いつも安定的に獲得できるわけではありません
そのため、すでに取得・保有しているリードに対して改めてアプローチ=ナーチャリングをすることが、もはや当たり前になっています。

この「安定供給が難しい」「保有しているリードに改めてアプローチする」という発想は、(少し突飛に感じるかもしれませんが)『都市鉱山』からのレアメタルの再資源化にもつながります。

(リードナーチャリング)
見込み客(リード)を新規で獲得し続けるのは限界がある→すでに取得している見込み客に対してアプローチ=リードナーチャリング。

(都市鉱山)
レアメタルを獲得し続けるのは資源量の問題などがあって限界がある→すでに違う用途で使われているレアメタルを回収、リサイクル。

「獲得リードを再資源化する」という発想が、BtoB(企業間取引)・BtoC(企業-個人間取引)ともにマーケターには必要になってくるのではないでしょうか。

『都市鉱山』とは?

都市鉱山=都市に眠る工業資源をリサイクルする概念

『都市鉱山』とは、30年以上前に東北大学の南條 道夫教授らによって提唱された、都市に眠る工業製品を鉱山資源とみなすリサイクルの概念を指します。

この鉱山資源とは、例えば電子機器内の基板が挙げられます。
基板にはさまざまな部品が組み込まれており、その各部品にはレアメタルやレアアースを含む希少な金属が含有しています。

『都市鉱山資源』が含有している例

都市鉱山資源は日常生活に欠かせない

  • パソコンやスマートフォン、ゲーム機(プリント基板や半導体)
  • LED照明
  • テレビの液晶ディスプレイ(電極)
  • 電気自動車やハイブリッド車(専用モーター、リチウム二次電池など)
  • 太陽光発電(蓄電池)

などなど、都市鉱山資源(レアメタル)は、日常生活に欠かせないものになっています。

レアメタル・レアアースとは?

レアメタル(パラジウム)

一般的にレアメタルとは、地殻中の存在量が少ない、採掘と精錬に技術的・経済的ハードルが高いために抽出が困難、流通・使用量が少ない非鉄金属を指します。

また、レアアースとは、レアメタルの一部の元素(希土類)を意味しています。つまり、レアメタルの中で希土類に分類されるものをレアアースと呼んでいるということになります。

『都市鉱山資源』を再利用することが求められる理由

レアメタルの価格高騰・需給ひっ迫が加速

資源を海外からの輸入に頼っている日本ですが、レアメタルも例外ではありません。
レアメタルの産出は一部の国に偏在しており、発展途上国での需要の増加なども相まって資源獲得競争の激化価格高騰や需要ひっ迫が懸念されています。

ロシアによるウクライナ侵略も拍車をかけることに

ロシアは、レアメタルの有力な産出国の一つに挙げられています。

レアメタルとして挙げられる白金(プラチナ)やニッケル、パラジウムの地下資源埋蔵量が特に豊富で、2020年のパラジウム生産量が世界の43%を占めるほどとされています。

そのため、これまで日本はパラジウムの輸入量全体の約40%をロシアに頼っていました。

そんな中で、今回のロシアによるウクライナ侵略によって、日本政府も経済制裁をロシアに課している状況です。
それに対する報復措置として、ロシアが禁輸に踏み切ることがあれば、すでに半導体不足が進んでいる中で、さらにレアメタルの調達に支障が出る恐れがあり、警戒感が高まっています。

昨今の状況下で期待が高まる?『都市鉱山』という概念

『都市鉱山』という概念が今後より重要に

このように、レアメタルの安定供給に不安を抱える日本にとって、『都市鉱山』という概念はさらに重要になってくると言えます。

再資源化のための処理に関する法令やコスト、都道府県間の移動や運搬などの課題はありますが、日本の『都市鉱山』は、世界有数の資源国にも匹敵すると言われていますので、レアメタルなどの資源戦略という観点で、またSDGsのような持続可能な経済発展と環境保全のためにも、産官民が連携して『都市鉱山』開発に取り組み、希少資源を安定的に供給することが求められています。

リードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは?

『リードナーチャリング(Lead Nurturing)』とは、リードジェネレーションで獲得した見込み客(リード)に対して、興味関心度・購買意欲を高めていく方法を指します(※)

『リードナーチャリング』については、こちらの記事をご覧ください。

リードナーチャリングがなぜ必要かと言うと、BtoBの商文化が大きく影響しています。

BtoBのビジネスでは、BtoCのビジネスと比較すると高額な商品・サービスとなり、興味を持ってくれたからといってすぐに購入してはくれません。商品・サービスの規模によっては数か月かかることもあれば、1年、それ以上かかることもあります(※)

BtoBの商文化・購買特性については、こちらの記事をご覧ください。

リードナーチャリングのメリット

1対5の法則

マーケティング界隈でよく聞くのが『1対5の法則』です。

自社の商品やサービスの販売にかかるコストは、一度購入してもらった顧客(既存顧客)を「1」とすると、初めて購入してもらう顧客(新規顧客)は「5」になる、という傾向を表したものです。

ナーチャリングアクションで既存顧客に商品・サービスを改めて購入してもらえるようになれば、顧客獲得のためにかかるコストが5分の1に抑制できるということです。受注の可能性があるリード(見込み客)の獲得コストを抑えられるというのは、大きなメリットと言えます。

リードナーチャリングを実施する際の注意点

まずはマーケティングの定義を設定

リードナーチャリングの主なアクションは『メール配信』となります。

メールを配信するために、『メール配信システム』や『MA(Marketing Automation(マーケティングオートメーション)ツール)』(※)を導入する企業様も多いかと思いますが、それよりも前にするべきことは、マーケティングの活動目的をしっかりと定義しておくこと。

メール配信システムとMAツールについては、こちらの記事をご覧ください。

マーケティングは「売れる仕組みを作る」と定義されることがありますが、もし受注に直結するアクションを求めているのであれば、それはセールスの範疇となります。

『メール配信システム』や『MAツール』を導入して活用したとしても、得られる成果は受注に直接結び付くというものというよりも、見込み客へのアプローチが効率化できる、というのが現実的です。BtoBであれば商文化の特性があるからです。

なので、まずはマーケティング・セールスの役割・定義を明確にしたうえで、『メール配信システム』や『MAツール』を導入・活用すべきです。

リード情報を獲得していたものの長期間連絡がつかなかった、明確に案件化もせずフェードアウトしてしまったなどの、確度がわからないリードに対してフォローする際には、フィールドセールスは気が引けますし、役割としては不適切と言えます。

そんな対象の方々にはまずは、ナーチャリングアクションとしてメールでアプローチし、メールが到達するのかしないのか、メールを開封してくれるのかしないのか、開封してメール内のURLをクリックしてサイトに来訪してくれるのか、などのリアクションを可視化して、検討確度が高まってきたと判断できる場合に、セールスがアプローチするのが最適だと言えます。

最後に

マーケティングで希少なリード

言わずもがな、リード(見込み客)は希少です。

「獲得して終わり」にならないよう、しっかりと接点を持って商品やサービスに興味関心を抱いてもらい、購買につながるアクションをマーケティングとセールスが連携して実施することが重要です。

マーケティングとセールスが連携してフォローを

ナーチャリングでお悩みの際は、『リードナーチャリングサポートサービス』をぜひ、ご検討ください。
御社の戦略、組織状況に合わせたご提案をさせていただきます。

株式会社SBSマーケティング

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