ターゲティングとは?
ターゲティングとは、現代のマーケティングの第一人者として知られている、フィリップ・コトラーが提唱した『STP分析』という手法を構成する1つです。
『STP分析』は、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つから構成されています。
この『STP分析』によって、漠然としがちなマーケットを属性ごとに分類・細分化し、その中から買ってほしい顧客を見定め、競合他社との位置関係を見極めことが可能になるフレームワークです。
ターゲティングとは、セグメンテーションで属性ごとに分類・細分化した『塊』の中から、自社が購入を促したい対象を絞り込むことを指します。
なぜ『ターゲティング』が必要なのか?
ターゲティングをせず、対象を定めず無作為に、もしくは限定せずに営業したとしても、活動量に対して、商品やサービスの強み・訴求ポイントを評価してくれる(ニーズが合致する)数が見合わず非効率なアクションに留まってしまい、なかなか見込み客(リード)を獲得できない、売上が上がらない事態に陥ってしまいます。
また、ターゲティングの精度が低い場合、セールスやマーケティングの戦略・戦術も失敗する確率が高まることになります。なので、ターゲティングはしっかりと精度高く設定する必要があります。
さらにBtoB領域の特徴として、BtoCと比較すると「ターゲットの母数が少ない」という傾向があります。
ですので、あまりにも限定的にターゲティングしてしまうと、リーチできても成果を上げづらくなってしまいます。
とはいえ、母数が少ない分、対象は絞りやすいので、施策を実行しやすく反応や成果が見えやすいという利点もあります。
ターゲティングに必要な『6R』
アプローチする対象を絞り込む=ターゲティングをするうえで重要になるのが『6R』です。
6Rとは、Realistic Scale(市場規模)、Rate of Growth(成長率)、Rival(競合状況)、Rank(顧客の優先順位)/ Ripple Effect(波及効果)、Reach(到達可能性)、Response(測定可能性)の6つの要素を指します。
- Realistic Scale(市場規模)
ビジネスとして成立する市場規模を明らかにする、ということです。
市場規模が大きければ売上が見込めますが、競合他社が多いというデメリットもあります。 - Rate of Growth(成長性)
ターゲットにする市場に成長性が見込めるかどうかも重要です。
その市場がどれだけメディアに取り上げられているのか、検索エンジンで関連記事などを参考にトレンドを把握し、将来にわたって「伸びしろがありそうか」分析することが大切です。 - Rival(競合状況)
市場は、競争の激しいレッドオーシャンではなく、競合他社が少なく売上が見込める小規模・ニッチなブルーオーシャンを見つけることが理想です。
競合他社を分析する際には、該当企業のWebサイト(オウンドメディア)や企業名、競合商品名・サービス名で検索エンジンで調べてみる、またオススメなのが、自社の強みや打ち出しのポイントなどを掲載していることが多いので、求人ページも情報元として参考になります。 - Rank(顧客の優先順位)/ Ripple Effect(波及効果)
ターゲティングする市場に優先順位をつける、ということです。
メディアやSNSに取り上げられやすい、インフルエンサーが多くいるなど商品やサービスが注目されやすい市場であれば、口コミで広がり宣伝にもなるので目に留まる波及効果が見込まれます。 - Reach(到達可能性)
地理的に遠方なためアプローチがしにくい・商品やサービスを購入しにくい場合は、ターゲットから外すというのも必要です。
ECやWeb販売であれば地理的な制約は大きく受けないと思われますので、実店舗経営の場合などが該当します。 - Response(測定可能性)
設定したターゲットへのアクションにどんな効果があったのかを数値化できるかどうかもポイントの1つです。
広告などのプッシュ施策を実施後にどれだけ反応してくれたのか測定できなければ、施策の良し悪しの判断がつかないためです。特にマーケティングアクションにおいて重要なポイントとなります。
つまり、ターゲティングする際には、市場が大きいのか・大きくなりそうか、競合がどれだけいるか、情報が広がりやすい市場か、地理的な制約が発生するのか、効果測定しやすいかといった点を踏まえ、総合的に判断することが求められます。
BtoB企業のターゲティング例
すでに事業を展開している企業の商品・サービスの場合、既存顧客のデータをベースに考えるのも一つの手です。
データとしては、業種や資本金、売上などの企業規模、所属部署や所在地、購入金額規模、またBtoBの場合は、直接販売か間接販売(流通・代理店経由)かもデータとして参考にする必要があります。
なのですが、既存顧客のデータというのはあくまで「過去」のデータですので、既存顧客の傾向をもとに別業種などにアプローチするなど、これまでのデータに捉われ過ぎない発想も必要です。
もし既存顧客のデータが少ない場合は、競合商品・サービスがどういった市場に販売実績があるのか、もしくはどの市場に向けてプロモーションをしているのかを参考にして、自社のターゲティングを設定するというのもあり得ます。
競合の販売実績であれば競合のWebサイト、プロモーションであれば競合商品・サービス名を検索エンジンで検索するという方法があります。
最後に
BtoBのビジネスにおいて、STP分析、それを構成するターゲティングは重要です。
ターゲティングすることで、マーケティング・セールスの戦略・戦術の精度を高めて、効率的なアクションを実行できるようになります。
とはいえ「やってみなければわからない」というのが「BtoBマーケティングあるある」ですので、ターゲティングを入念に行ってから施策する、というのがあくまで理想ですが、ある程度の根拠を持ってターゲティングをおこない、アクションに対する反応を見て、継続してアプローチするのか、別対象に切り替えるのかという柔軟さも大切です。
※STP分析のS=『セグメンテーション』に関しましては下記の記事をご覧ください。
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※STP分析のP=『ポジショニング』に関しましては下記の記事をご覧ください。
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