「味方のフリ」をした敵!?『フライングモンキー』

「ナルシスト」の取り巻き・腰巾着となって、ターゲットに対する嫌がらせに加担する『フライングモンキー』
「イネーブラー」との違いや『ナルシスト』と特徴、『フライングモンキー』がターゲットへ向けて発する言動、
陥ってしまう人の傾向と心理的背景、対処法などについて解説しています。

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『フライングモンキー』とは?

味方を装っているが裏では陰口を言い広める存在

ヒマさえあればクラスメイトや同僚の噂話でいつも盛り上がっている、味方だと思っていたら影でママ友に悪口を言っている-

こんな誰かに対する嫌がらせをしている人のことを、心理学的に『フライングモンキー』と呼ばれています。

ナルシストにとっては自身の手を汚さずに済む欠かせない存在

「ナルシスト」の取り巻き・腰巾着となって、標的となった人物に対する嫌がらせに加担する存在を意味する『フライングモンキー(Flying Monkey)』

ナルシストの代わりに「ターゲット」へ嫌がらせをしたり口撃を仕掛ける加担者。ネットスラングでは「フラモン」と呼ばれています。

名称の由来とは?

『オズの魔法使い』に登場する魔女に従う猿が由来に

直訳すると「空飛ぶ猿」となる『フライングモンキー』は、映画『オズの魔法使い』に出てくる、魔女の命令に忠実に従う「背中に羽根が生えたサル」が由来になっています。

「イネーブラー」との違い

混同されがちなフライングモンキーとイネーブラー

『フライングモンキー』と混同されることのある『イネーブラー』

両者の違いは、以下の通りです。

  • イネーブラー:「家族が加害者のDVをかばう」「友人の借金を肩代わりする」など、不健全な行動を許容・助長する人
  • フライングモンキー:ナルシストに加担して、対象者(ターゲット)に悪評を広めたり嫌がらせをする人

「手助けする人」と「手先」という違い

つまり、『イネーブラー』は、加害者の悪行を容認・支援し、状況を維持する「手助けする人」であるのに対し、『フライングモンキー』は、ナルシストや加害者に「代わりに」攻撃を行う「手先」という意味合いとなっています。

フライングモンキーがすり寄る『ナルシスト』とは?

巧妙な手口で「安全圏」に居座るナルシスト

フライングモンキーは、『ナルシスト』の「手先」となって噂話を広めたり嫌がらせをします。

この『ナルシスト』の特徴としては、以下の点が挙げられます。

  • モラハラ気質がある。
  • 自己愛性パーソナリティ(賞賛されたい欲求が強く共感性に乏しい)の傾向がある。
  • 被害者意識が強く悪者に見られることを極端に嫌い、自身を正当化しようとする。
  • 自分に都合の悪いことがあれば誰かに「責任転嫁」しようとする。
  • 他人を巧みにコントロールしようとする。
  • 周囲の人をうまく巻き込んで自分の味方を増やす

ナルシストの手先となって加担するフライングモンキー

こういった特徴のあるナルシストを「特別な存在」と崇拝・リスペクトし「手先」となって『フライングモンキー』は嫌がらせや口撃を仕掛けるのです。

『ナルシスト』は表向きには魅力的に見えることがあり、『フライングモンキー』含めて周囲の人々がその本質に気づけずに加担してしまうことも

また、加害行為を指摘されたとしても、巧妙な手口によって「むしろ自分は被害者だ」と、無実のフリをして周囲に同情を引き寄せ「安全圏」に収まりながら、ジワジワとターゲットを精神的に追い詰める狡猾さを有しているのです。

※ちなみに、『ナルシスト』のほかに『マキャベリズム』『サイコパス』という3つの人格特性の総称を意味する『ダークトライアド』については、こちらのページをご覧ください。

『フライングモンキー』がターゲットへ向けて発する言動

「ターゲット」に対する有害な言動とは?

ナルシストの手先となる『フライングモンキー』の、ターゲットに対する言動としては以下のパターンが挙げられます。

  • ナルシストに「忠誠」を尽くす
  • 親切なフリをしつつも陰で噂話をする「二面性」
  • 「レッテル」貼りをして評判を落とす
  • ターゲットへの言動に「罪悪感」を感じていない
  • 「被害者」のように振る舞い粘着してくる

ナルシストに「忠誠」を尽くす

①ナルシストへの高い忠誠心

『フライングモンキー』は「手先」としてナルシストの手助けをしようとします。

忠誠心が高いため、ナルシストが「白」と言えば、事実が「黒」だとしても「白」とするのです。

親切なフリをしつつも陰で噂話をする「二面性」

②「味方だと思ったら実は敵だった」

『フライングモンキー』は、悪評を広めたり嫌がらせを画策するナルシストを正当化する一方で、ターゲットに近づいて親切な振る舞いをします。

「親切な人」を装いながらも、実はその裏でターゲットを精神的に追い詰める言動をするのです。

「レッテル」貼りをして評判を落とす

③「レッテル」を貼って評判を下げようとする

ターゲットを「悪者」に仕立て上げようとする『フライングモンキー』。

「あの人は嘘つきだ」「あの人は性格が悪い」など、対象に「レッテル」を貼って周囲からの評判を落とそうとするのです。

ターゲットへの言動に「罪悪感」を感じていない

④罪悪感を感じずに悪質な言動をする

さらに、ターゲットを傷つけることに罪悪感を感じないという特徴も『フライングモンキー』にはあります。

心の中に悪意を隠しつつも、表向きは親切な人を演じて巧妙に嫌がらせをするのです。

「被害者」のように振る舞い粘着してくる

⑤「被害者ヅラ」をして自身の正当性を訴えてくる

ターゲットが危険を察知して「距離を取ろう」とすると、被害者のように振る舞い、反論しようものなら反撃してきたり、しつこく粘着してくる傾向もあります。

『フライングモンキー』になってしまう人の傾向

フライングモンキーの共通した傾向とは?

『フライングモンキー』になりやすいタイプの人には、以下の傾向があると言われています。

  • 「自己愛性パーソナリティ」の傾向がある
  • 「自分より強い立場の人」の言うことに逆らえない
  • 「場の空気」や「他人の意見」に流されやすい
  • 噂好きで「鵜呑み」にする
  • 「正義感」が強い人
  • 「揉め事」に首を突っ込む
  • 困っている人がいると助けたくなる

「自己愛性パーソナリティ」の傾向がある

①「自己愛」が強い

賞賛されたい欲求が強く、他者への共感性に乏しい「自己愛性パーソナリティ」

『フライングモンキー』にも「自己愛性パーソナリティ」の傾向が見受けられます。

「自分より強い立場の人」の言うことに逆らえない

②立場の強い人に従う

自身よりも強い存在の言動に逆らうことができない人も、『フライングモンキー』になりやすい傾向が見られます。

「場の空気」や「他人の意見」に流されやすい

③優柔不断なイエスマン

『フライングモンキー』によくみられるのが、自分の意見を持たないタイプ

「自分」を持たず周囲に流されやすいため、ナルシストの言動に強く影響を受けてしまうのです。

噂好きで「鵜呑み」にする

④「自分」がないので好きな噂話を真に受けてしまう

さらに、他人の噂話が好きで、「自分」を持たず周囲に流されやすいので、見聞きした噂話を鵜呑みにしてしまう傾向も、『フライングモンキー』によくみられます。

「正義感」が強い人

⑤誤った正義感が加担してしまうことも

「正義感が強い人」も、『フライングモンキー』になりやすいと言われています。

例えば、ナルシストから「〇〇さんから嫌がらせを受けている」と聞かされると、正義感が強い人ほど「〇〇さんに注意しなければ!」と反射的に行動しようとします。

自分にとっては「正しい」と思う言動が、実はナルシスト(加害者)に加担してしまう、というわけです。

「揉め事」に首を突っ込む

⑥無闇な野次馬根性

『フライングモンキー』にも「自己愛性パーソナリティ」の傾向があるため、注目を集めたり賞賛を得たいという欲求を満たそうと、関係の無い揉め事に干渉しようとします。

困っている人がいると助けたくなる

⑦「道徳的正当化」が加害行為に加担することに

一方で、「正義感」の強さゆえ、困っている人を見かけると助けたくなる、という強い共感性も、『フライングモンキー』になりやすい傾向の一つです。

「〇〇さんのために」という大義があると、人は自分の言動を正当化しやすくなります。

この「道徳的正当化」によって、自身が気づかずに加害行為に加担してしまうことも。

なぜ『フライングモンキー』になってしまうのか?

フライングモンキーなってしまう動機とは?

ナルシストの加害行為に加担する『フライングモンキー』に陥ってしまう理由としては、以下の要因が挙げられます。

  • ナルシストに「洗脳」されてしまう
  • 自身も「嫌がらせ」を楽しんでいる
  • ターゲットに「嫉妬」している
  • 『マニピュレーター』の気質がある

ナルシストに「洗脳」されてしまう

①ナルシストに妄信して気づくと「手先」になっている

気づかないうちに「ナルシスト」の言いなりになって、無自覚に『フライングモンキー』と化している、というパターンが挙げられます。

自身も「嫌がらせ」を楽しんでいる

②ターゲットを追い詰めることを楽しんでいる

「ナルシスト」に付き従って『フライングモンキー』になる理由として、自身にも「自己愛性パーソナリティ」があり、実はターゲットへの嫌がらせを楽しんでいるケースが挙げられます。

状況をどんどんと悪化させてターゲットを困らせると「ナルシスト」は喜び、『フライングモンキー』も満足感を得るというわけです。

これはつまり、ナルシストとフライングモンキーの両者の利害が一致している、と言えます。

ターゲットに「嫉妬」している

③ナルシストの後押しと自身の嫉妬心

ターゲットへの「嫉妬心」から、『フライングモンキー』となって「ナルシスト」の思惑に加担してしまうケースも。

つまり、『フライングモンキー』自身にもターゲットへ嫌がらせをする動機があり、「カルト団体」のように教祖(ナルシスト)に付き従って信者(フライングモンキー)が攻撃を加えてしまう、というわけです。

『マニピュレーター』の気質がある

④理解者を装って近づいて貶めようとする『マニピュレーター』

『フライングモンキー』には、マニピュレーター(善人のフリをして他者を操ろうとする人)の側面も持ち合わせていることも。

思い通りにコントロールしたいという欲求を背景に、ターゲットを巧妙な手口で貶めようとする、というわけです。

『マニピュレーター』の詳細については、こちらのページをご覧ください。


この続きでは、『フライングモンキー』への対処法について解説しています。

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