マーケティング界隈の豆知識として、混同して使いがちな『プロモーション』と『PR』それぞれの意味と違いについて解説しています。
『マーケティング界隈の豆知識~『プロモーション』と『PR』の違い~』を解説したPDFデータを無料でプレゼント!
ご希望の方は、上記画像のクリック先のメルマガフォームに「氏名」「会社名(もしくはフリーランスなど)」「メールアドレス」、
「お問い合わせ内容」欄に『プロモーションとPRの違い』ホワイトペーパー希望、と記載して送信をお願いします。
「PRはプロモーションの略」?
よく自社で取り扱う商品やサービスを販売促進する際に「プロモーションする」「PRする」と言いますが、使ってはいるものの明確に意味を理解していないケースもあるのではないでしょうか?
人によっては「PRはプロモーションの略」と捉えている方もいるかもしれません。
実はこの『プロモーション』と『PR』は、どちらもマーケティング活動には欠かせません。
効果的なマーケティング活動を実施するためにも、『プロモーション』と『PR』のそれぞれの意味と違いを理解しておくに越したことはありません。
この記事では、混同されがちな『プロモーション』の意味と『PR』の意味、違いについて解説しています。
『プロモーション』とは?
「プロモーション(Promotion)」とは、販売活動を促進(Pro:前へ、Motion:移動)させることを意味しています。
この「プロモーション」は、マーケティングの基本的な分析手法として知られている『4P分析』(※)を構成する要素の一つです。
『4P分析』とは、1960年代前半にアメリカの経済学者であるジェローム・マッカーシー 氏が提唱した、Product(商品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(価値訴求・販促)の4つの単語の頭文字をとったフレームワークのことで、「マーケティングミックス」とも呼ばれています。
つまり、販売したい有形商品や無形サービスの訴求対象を設定(=ターゲティング)した後に、『何を』『いくらで』『どこで』『どうやって』売るのかを決める際に、重要な役割を果たします。
『4P分析』を構成する要素:Product(プロダクト=製品・商品)
『Product』は、自社が販売したいからといってムリに訴求しても顧客や消費者には購買意欲を持ってもらえにくいので、販売ターゲットのニーズと合致するような・欲しいと思ってもらえるような商品やサービスをどう作り出すか、がポイントです。
なのですが、ターゲットのニーズをすべて満たそうとすると、品質や性能が「過剰」になってしまい、収益率が下がり過ぎてしまうリスクがあるので、収益を担保することを前提に商品やサービスを開発する戦略が必要になります。
『4P分析』を構成する要素:Price(プライス=価格)
『Price』は、開発・販売コストを考慮した収益率と市場内の競合商品の価格設定を踏まえ、どう最適に価格を設定するかがポイントとなります。
併せて、顧客の目線・期待と商品やサービスのブランディングにも考慮する必要があります。
顧客は「価格が高い=高品質」「価格が低い=価格相応の品質」と判断する傾向があるため、販売したい有形商品や無形サービスのブランドと顧客のイメージに沿うような価格設定が大切です。
『4P分析』を構成する要素:Place(プレイス=流通)
『Place』は『どこで』、つまりどういった経路や手段で顧客や消費者に商品やサービスを提供するのか、という流通戦略のことです。
具体的には、「直接販売(=直販)」と「間接販売(=間販)」の2軸で考える必要があります。
直販とは、自社と顧客間で直接販売することで、間販とは販売代理店などを経由して販売するということです。
「間接販売(=間販)」の場合、よほど市場価値の高い商品やサービスでなければ、大手の販売代理店は注力して販売してくれませんので、キックバックや販促連携など、代理店が代わりに販売する「うまみ」を感じてもらえるような仕組み・関係作りが重要になってきます。
『4P分析』を構成する要素:Promotion(プロモーション=価値訴求・販促)
そして『Promotion(プロモーション)』は、顧客や消費者にどうやって商品・サービスの存在やその特長を知ってもらうか、というコミュニケーション戦略のことです。
例えばオンライン(Webやメルマガなど)やオフライン(DMや試供品の配布など)、広告を用いるかどうかなど、さまざまな方法があるので、ターゲットに対してどういった「仕掛け」が最適なのかを見定める必要があります。
仕掛けの内容としては、訴求するための「キーメッセージ(キャッチコピー)」とコンテンツなどの「クリエイティブ」、発信するためのオンラインorオフラインといった「メディア」が必要な要素となります。
『どうやって』売るかを具体化し促進する手段=プロモーション
つまり『プロモーション』とは『4P分析』を構成する4つの要素のうちの1つで、『どうやって』売るかを具体化し促進する手段のことです。
- Product(プロダクト=製品・商品):『何を』売るのか。収益を担保することを前提に商品やサービスを開発する必要が。
- Price(プライス=価格):『いくらで』売るのか。販売したい商品やサービスのブランドと顧客のイメージに沿うように。
- Place(プレイス=流通):『どこで』売るのか。直販や間販といった経路やどんな手段で顧客や消費者に商品やサービスを提供するのか。
- Promotion(プロモーション=価値訴求・販促):『どうやって』売るのか。商品・サービスの存在やその特長をどう知ってもらうか「仕掛け」がポイント。
この『4P分析』は「売る側の視点」で分析する手法ですが、反対に「買う側の視点」で分析するのは『4C分析』(※)という手法があります。
※『4P分析』と『4C分析』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
4P~『何を』『いくらで』『どこで』『どうやって』~ マーケティング界隈でよく耳にする「4P」とは、1960年代前半にアメリカの経済学者であるジェローム・マッカーシーが提唱した、Product(商品)、Price(価格) …
『PR』とは?
PRとは、パブリックリレーションズ(Public Relations)の略語で、直訳すると「公衆との関係性」という意味になります。
日本パブリックリレーションズ協会によると、PRとは「関係性の構築・維持のマネジメント」を意味し、企業や行政組織などの社会組織がステークホルダー(利害関係者)と双方向のコミュニケーションを行い、組織内に情報をフィードバックして自己修正を図りつつ、良い関係を構築・継続していくマネジメントだと定義されています。
パブリックリレーションズとは、組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団)との望ましい関係を創り出すための考え方および行動のあり方であり、企業・官公庁・団体他、あらゆる組織の運営に欠くことのできない考え方です。
プロモーション方法の一つとして位置付けられる『PR』
PRは上述した『プロモーション』の1つと位置づけられています。
これは、『プロモーションミックス』と呼ばれる考え方で、『PR』と『広告』『販売促進』『人的販売』の4つで構成されています。
- 広告(Advertising)
- 販売促進(Sales Promotion)
- 人的販売(Personal Selling)
- PR(Public Relations)
長期的に消費者や顧客と「双方向」のコミュニケーションを行うのが『PR』
具体的なPRの手法としては、商品やサービスを取り扱う企業自身ではなく、第三者的な位置付けのメディアなどを介して、ステークホルダー(顧客や消費者)に向けて、ニュースリリースやプレスリリースといった情報を発信してもらうのが代表例となります。
そのため、情報の発信・伝達の段階では、メディアなどを介する間接的な発信になりますが、その情報を受け取った顧客や消費者からのフィードバックに対しては、企業や行政組織が受け取り、双方向のコミュニケーションを継続的に行っていく形となります。
ほかにも最近では、XやFacebookといったSNS上で、PR担当者とユーザーが関係を構築して、双方向のコミュニケーションを図るケースが増えています。
(余談ですが)自己PRの意味
就職活動や転職活動の面接で問いかけられる「自己PR」。
この「PR」も「パブリックリレーションズ(Public Relations)」の略語です。
つまり、「自身を採用することによって得られる企業側のメリット」を伝えて、自身と企業(の面接担当者)の間には「相互の利益をもたらす関係である」と企業側に評価してもらう行為が「自己PR」の意味となります。
そのため、「私はこのような人物です」と説明する「自己紹介」や、自身の強みを伝える「自己アピール」とは異なることを理解しておくと良いでしょう。
顧客や消費者と長期的に信頼関係を築く活動=PR
まとめると『PR』とは、『プロモーション』を構成する要素の1つと位置づけられ、メディアなどを介してステークホルダー(顧客や消費者)に企業や商品・サービスを知ってもらい、ブランドイメージの構築を促しつつ、長期的な関係性(信頼関係)を築くための活動を意味しています。
最後に
- プロモーション(Promotion):販売するための分析手法である『4P分析』を構成する4つの要素の1つ。『どうやって』売るかを具体化し促進する手段のこと。
- PR(Public Relations):プロモーション方法の1つ。消費者や顧客と「双方向」で長期的なコミュニケーションを行う活動のこと。
プロモーションは、販売したい商品やサービスの販売活動を促進する手段のことで、「売る側の視点」に基づいて「どうやって売るか」を具体化しアクションを起こすことです。
一方、PRは、プロモーション方法の1つで、消費者や顧客と「双方向」で長期的なコミュニケーションを行い信頼関係を築くための活動を意味しています。
プロモーションとPRのそれぞれの意味と違いを理解して、効果的なマーケティング活動を実践していくのが理想的と言えます。
『マーケティング界隈の豆知識~『プロモーション』と『PR』の違い~』を解説したPDFデータを無料でプレゼント!
ご希望の方は、上記画像のクリック先のメルマガフォームに「氏名」「会社名(もしくはフリーランスなど)」「メールアドレス」、
「お問い合わせ内容」欄に『プロモーションとPRの違い』ホワイトペーパー希望、と記載して送信をお願いします。
株式会社SBSマーケティングでは、BtoB(企業間取引)を中心にマーケティングや集客に関連したコンサルティングサービスをご提供させていただいております。
中堅・小規模企業様向けサービスはこちら
リードジェネレーションサポートサービスリードナーチャリングサポートサービスブランディングサポートサービスマーケティング組織設計サポートサービス リードジェネレーションサポートサービス 想定されるターゲット、ご予算、社内リ …
個人事業主&フリーランス様サービスはこちら
見込み客獲得サポートサービス見込み客確度アップサポートサービススポット相談サービスイベントサポートサービス 見込み客獲得サポートサービス 想定されるターゲット、ご予算に応じた見込み客(リード)の獲得、集客を支援いたします …
お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
- 4C分析
- 4P分析
- Advertising
- Personal Selling
- Place
- Price
- Product
- Promotion
- PRとは
- Public Relations
- Sales Promotion
- SNS
- コミュニケーション
- ステークホルダー
- パブリックリレーションズ
- プロモーションとPRの違い
- プロモーションとは
- プロモーションミックス
- マーケティング
- マーケティングミックス
- マーケティング界隈の豆知識
- 人的販売
- 価値訴求
- 価格
- 信頼関係
- 効果的なマーケティング活動
- 双方向
- 商品
- 広告
- 株式会社SBSマーケティング
- 流通
- 消費者
- 直販
- 自己PR
- 販促
- 販売促進
- 販売活動を促進
- 間販
- 顧客
マーケティングは試行錯誤を重ねる必要がありますが、リソースの制約などによって思うように時間をかけることはできません。
現状や課題、求める成果をお聞きしてマーケティングの確度を上げるために併走させていただきます。