マーケティング界隈の都市伝説③更新頻度を高めると検索順位が上がる!?

Webの更新頻度を高めると上位表示される?

 

検索結果で上位表示させるためのWeb改善=SEO対策

マーケティング活動の一環でWebサイトの運用することが多いかと思いますが、「せっかくWebページ・Webコンテンツを公開するのだから検索順位を上げて多くの人に閲覧してもらいたい」と考えるのは至極当然のことと思います。

この「検索順位を上げる」ことを、SEO(Search Engine Optimization)対策(※)と呼びます。
「検索エンジンの最適化」を意味し、Googleなどの検索エンジンのオーガニック検索(自然検索)結果で、特定のサイトやページを上位表示させるためにWebサイト・コンテンツを改善することを指します。

そんなSEO対策界隈では「更新頻度を高めると検索順位が上がる」とまことしやかに噂されています。果たして事実なのでしょうか。

SEO対策の基本的なポイントについては、こちらの記事をご覧ください。

サーチエンジン(Google)が重要視しているのがコンテンツの『高い品質・鮮度』

良質なコンテンツにするために行う更新が重要

検索エンジンの一つであるGoogleでは、Webコンテンツの『鮮度』を重要視しています。

Googleが設けている『Google検索品質評価ガイドライン』の中で『Needs Met』という評価軸が示されています。

注意しておきたいのは、ただ単に「更新頻度」ではなく「『Needs Met』の観点でのコンテンツの質」が担保されているかどうかが重要とされている点です。

コンテンツ内の情報の鮮度が落ちていることが理由でコンテンツの質が下がっているのであれば更新をする必要がありますが、闇雲に更新してもかえってGoogle側に「不自然」とみなされて評価を下げられるリスクが高まってしまいます。

大事なのは「検索ユーザーに有益なコンテンツ」かどうか

重要視すべきは「検索ユーザーにとって価値があるかどうか」。検索ユーザーに有益とならない古い情報に対しては検索エンジン側の評価は下がります。

そのため、「検索ユーザーに価値のある品質の高いコンテンツ」であり「鮮度が高い」情報が掲載されていれば、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。

これは、Googleの『フレッシュネス・アルゴリズム』と呼ばれるアルゴリズム(検索結果のランキング付けをするために用いられるプログラム)による影響です。

『フレッシュネス・アルゴリズム』とは?

『情報の鮮度』が検索順位に影響するアルゴリズム

具体的にGoogleの『フレッシュネス・アルゴリズム』とは、検索順位の決定要因の一つとして『情報の鮮度』を重視するアルゴリズムのことです。

つまり、最新の情報が掲載されているWebページを上位表示させるアルゴリズムのことであり、検索順位を上げたい・SEO対策を実施しようとする人が知っておきたい概念と言えます。

フレッシュネス・アルゴリズムが導入された背景

2011年にアップデートされたフレッシュネス・アルゴリズムによりWebページの順位付けに大きな変化が

Googleでは定期的に検索エンジンのアルゴリズムのアップデートを実施していますが、フレッシュネス・アルゴリズムは、2011年に更新されたアルゴリズムです。

2010年に導入された「カフェイン」と呼ばれるインデックスシステムのアップデートによって、Googleは前例のない規模でWebのインデックスを拡張し、分刻みの単位で関連性のある最新のコンテンツを検索結果に表示できるようになったことから、翌年にフレッシュネス・アルゴリズムがアップデートされました。

フレッシュネス・アルゴリズムは、「フレッシュネスファクター」と呼ばれるスコアリングに基づいており、よりタイムリーな情報をいち早く得られるようになりました。

Googleの公式ブログによると、フレッシュネス・アルゴリズムのアップデートにより、検索クエリ(※)の約35%に影響を与え、検索クエリの約6%~10%に顕著な影響を与えたとされています。

このように、2011年に実施されたフレッシュネス・アルゴリズムによって、コンテンツの『鮮度』が検索順位において重要視され、Webページの順位付けに対して大きな変化をもたらしました。

検索クエリ:サーチエンジンで検索する際に使用する単語や単語の組み合わせのこと。

どんな指標をもとに検索順位を決定しているのか?

コンテンツの変化量や更新頻度、被リンクの新鮮さやSNSの拡散数も影響

より最新の情報を優先的に表示させるアルゴリズムである、『フレッシュネス・アルゴリズム』。

どういった要素をもとに『情報の鮮度』を判定しているのでしょうか?

HTMLの変化量

Webページの構成要素の変化量

HTMLとは、Webページを作成するために必要な言語のことです。Webページを構成する文章や見出し、太字、リンクなどの要素に使用されています。

検索エンジンが検索順位を決める要素を得るために、Webサイトを巡回・収集するロボットであるクローラーが、クロール(各Webページの見回り)をする際、WebページのHTMLを解析しています。

この解析時に「HTMLがどの程度変わっているのか」を見ているとされています。そのため、クローラーが巡回するたびにコンテンツがアップデートされているとフレッシュネス指標の評価が上がりやすいと考えられています。

キャッシュ(コンテンツ)の更新頻度

キャッシュの更新頻度の高さ

キャッシュとは、ブラウザなどが表示したWebページのデータを一時的に保存する仕組みのことです。

検索エンジンのGoogleは、Webページをクロールして、ページ内の情報を取得しています。膨大な情報量であることから、その情報をキャッシュとして保持していて、クローリングするたびにキャッシュを更新することで、Webページの情報をアップデートしています。

クローラーにコンテンツの更新頻度が高いとされることで、フレッシュネス指標の評価が上がりやすいと考えられます。

獲得した被リンクの新しさ

獲得した被リンクの鮮度も

一般的に被リンクは「被リンクの数」と「被リンクの質」が重要視されますが、『フレッシュネス・アルゴリズム』の観点では、直近で獲得した被リンクがどれだけ新しいかも指標の一つとして挙げられます。

ソーシャルメディアでのシェア数

SNSでの拡散数も

どれだけソーシャルメディアで拡散・シェアされているかも重要な指標の一つと考えられています。

フレッシュネス・アルゴリズムを効果的に発揮させるためのポイント

即時性や注目度の高い情報が該当しやすい

フレッシュネス・アルゴリズムは、すべてのコンテンツ・サイトに適用されているわけではなく、「検索ユーザーが最新の情報を求めている」と判断された特定のテーマやジャンルが対象になっているようです。

主な適用されるテーマは以下の通りです。

タイムリーな速報性のある情報

タイムリーで注目度の高い情報

数時間前~数分前にWeb上に広まり始めた情報は、優先的に上位表示されやすくなります。

例えば、新聞の一面に掲載されるような注目度の高い事件や速報性のあるニュース、トレンドな話題や時事的なトピックなどが挙げられます。

定期的に実施されるイベント

実施時期が定まっているイベント

定期的に繰り返し実施されるイベントも、鮮度の高い情報として扱われて上位表示の可能性が高まります。

例えば、野球やサッカーなどのスポーツの試合結果、年始に行われる駅伝、花火大会や選挙、オリンピックなどが挙げられます。

更新頻度が高く繰り返し発信される情報

頻繁に更新されるトピック

更新頻度が高く繰り返し発信される情報も、優先的に表示されやすくなっています。

例えば、気象情報や災害・地震情報、また新商品の情報などが挙げられます。

フレッシュネスをどう行えばよいのか?

新規記事の作成だけでなく既存記事のリライトも

新規記事を継続して作成・公開する

スピード感を持って新規記事をライティング

単発ではなく継続的に新規記事をスピード感持って作成・公開する必要があります。

既存記事をリライトする

過去の公開記事のメンテナンス

フレッシュネスを担保するためには、新規記事を継続的に作成・公開するだけでなく、過去に公開した記事のメンテナンスを実施することも必要となります。

つまり、より新しい情報に既存記事をリライトすることが重要です。

例えば・・・

●新規記事公開後に既存記事に内部リンクを入れる
●特にキャンペーン情報や価格情報、イベント情報が掲載されているコンテンツに注意
●記事タイトルや見出しなどに「2023年〇月版」などの記載があるコンテンツにも注意する

フレッシュネスに関するQ&A

実際に進める際に気になる疑問をご紹介

Q:「てにおは」を変えればフレッシュネスになる?

微細な更新ではフレッシュネスには該当しない

フレッシュネス・アルゴリズムは、Webコンテンツの鮮度を「メインコンテンツ」から読み取って判断しています。

そのため、ヘッダー情報やサイドバー、コメントやタイムスタンプ(日付・時刻の掲載)などは、フレッシュネスの指標に含まれてはいません。

あくまでも、コンテンツの『中身』(内容)の鮮度が判断基準となるので、例えば、WordPressのプラグインで公開日の一括更新や、「てにおは」や言い回しを変える程度ではGoogle側は「フレッシュなコンテンツ」とは判断しません

「検索ユーザーが求めている最新の情報」かどうかの観点で、リライトすることが求められます。

Q:どれぐらいの頻度でリライトするのが良い?

できるだけ早くリライトするのが理想

フレッシュネスの観点からの、Webコンテンツの更新頻度は「可能な範囲で高い頻度で実施する」ことが望ましいと言えます。

Googleは、重複したコンテンツがある場合、先に公開されているコンテンツを優先する傾向があるので、新しい情報が発生した場合はすぐに更新することが記事の評価を高めることにつながるはずです。

Q:コンテンツの鮮度が下がった際、リライトした方が良い?新たに記事を作成した方が良い?

既存記事のリライト?新規記事を作成?

基本的には既存記事をリライトする方が良いと考えられます。

GoogleはWebサイト内に類似したコンテンツがある場合、それぞれのページに評価が分散してしまう、もしくは一方のページは評価しない可能性があるからです。

もし、コンテンツの方向性が少し異なるのであれば、新たに記事を作成し、相互にリンクを貼るという方法もあります。

最後に

コンテンツの品質の高さがMust

Googleのサーチエンジンにおける検索順位の決定要因の一つとして『情報の鮮度』を重視するアルゴリズムである『フレッシュネス・アルゴリズム』。ですが情報の鮮度だけ良くてもダメで「検索ユーザーに価値のある品質の高いコンテンツ」であることが必要前提となります。

つまり、いくら鮮度が良くても、コンテンツ自体が低品質であれば評価が下がり、上位表示とはなりません

『フレッシュネス』する際にはWebサイト全体のバランスにも考慮する必要が

また、Googleのサーチエンジンでの検索順位を決定する要因はほかにもあるため『フレッシュネス・アルゴリズム』だけ対策するのでは、SEO対策としては不十分と言えます。

とはいえ、考慮しておいて損はないので、「検索ユーザーにとって有益なコンテンツかどうか」の観点から、新規コンテンツの制作や既存記事のリライト、Webサイト全体の運用含めバランスよく取り組むことが大切と言えます。

このほかのマーケティング界隈の都市伝説については、こちらの記事をご覧ください。

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