自分の「名前」や「イニシャル」、居住地や出身地など、自身に関連する事柄に対して好意的な感情を抱く傾向を意味する『ネームレター効果』。
身近な発生例やメリット、発生するメカニズムや社内外コミュニケーションへの活用例、
商品開発・マーケティングへの活用例や活用する際の注意点などについて解説しています。
『ネームレター効果』を解説したPDFデータを無料でプレゼント!
ご希望の方は、上記画像のクリック先のメルマガフォームに「氏名」「会社名(もしくはフリーランスなど)」「メールアドレス」、
「お問い合わせ内容」欄に『ネームレター効果』ホワイトペーパー希望、と記載して送信をお願いします。
『ネームレター効果』とは?

自分の「名前」や「イニシャル」、居住地や出身地など、自身に関連する事柄に対して好意的な感情を抱く傾向を意味する『ネームレター効果(name latter effect)』。
コミュニケーションの場面において、無意識に影響を及ぼす心理傾向として知られています。
『ネームレター効果』の身近な発生例

『ネームレター効果』の身近な発生例としては、以下のケースが挙げられます。
- 人から「名前」を呼ばれる
- 自分の「イニシャル」に関連する商品を選んでしまう
- 「ニックネーム」や「あだ名」で呼ぶ
- 「お願い事」を受け入れてもらいやすくなる
- 「マジシャン」が観客との距離を縮める
- 売上を上げている「ホステス」の秘訣
人から「名前」を呼ばれる

「〇〇さん」と呼ばれる、「名字」だけでなく「名前」も呼ばれると、その呼んだ相手に対して心を開いたり、信頼を寄せやすくなる。
自分の「イニシャル」に関連する商品を選んでしまう

自分の名前に含まれる文字や「イニシャル」を見つけると、何となく目に留まる。
例えば、イニシャルが「A」の人の場合、無意識に「A」から始まる英単語やブランド、商品に対して親近感を持つ、といったケースが例として挙げられます。
「ニックネーム」や「あだ名」で呼ぶ

「ニックネーム」や「あだ名」で呼ぶことも、『ネームレター効果』が発揮して相手との距離感が縮まりやすくなります。
ですが、最近ではいじめ防止の観点から「あだ名」を禁止する学校も増えており、本人の意向に反する呼称には注意が必要になっています。
「お願い事」を受け入れてもらいやすくなる

相手に何かをお願いする際、「お願いしたいことがあるのですが・・・」と伝えるのではなく、「〇〇さん」と文頭に名前を添えるだけで、良い印象を与えやすくなります。
「マジシャン」が観客との距離を縮める

ステージ上のマジシャンが、観客にマジックの協力を求める際、「〇〇さん、こちらへどうぞ」と声を掛けるだけで、協力的な空気が生まれやすくなるケースも『ネームレター効果』の例の一つと言えます。
売上を上げている「ホステス」の秘訣

お客と会話をする際に、それまでの話題を踏まえつつ「〇〇さん」と呼びかけることで、気分が良くなって思わず財布の紐も緩んでしまう。
『ネームレター効果』のメリット

身近な発生例でみられる通り、『ネームレター効果』によって以下のようなメリットが生じるようになります。
- 「信頼関係」を築きやすくなる
- 「親近感」を持つことを促進する
- 売りたい商品やサービスが「選ばれやすくなる」
「信頼関係」を築きやすくなる

例えば、初対面の場で相手の名前を覚えて呼ぶと、それだけで「信頼関係の構築」がスムーズになります。
人は名前を呼ばれることで、嬉しさを感じるとともに「自分に関心を持ってくれている」と感じやすくなります。
「親近感」を持つことを促進する

『ネームレター効果』によって、消費者や顧客に「この情報は自分向けだ」という認識を促しやすくなり、商品やサービスへの関心を引き出せるようになります。
また、店舗での接客の際に、相手の「名前」を呼ぶことで「おもてなし」の印象を与えやすくなり、リピーター獲得につなげることもできるようになります。
売りたい商品やサービスが「選ばれやすくなる」

消費者が「選択」に迷う場面においても『ネームレター効果』が発揮しやすいと知られています。
例えば、消費者が「商品A」と「商品B」のどちらを買うか悩んでいた時、「商品A」のブランド名に自分の「イニシャル」が含まれていると「何となく商品Aの方が気になる」と無意識に感じて選んでしまう、という具合です。
こういった僅かに生じる「心理的傾斜」は、本人が意識していなくても、最終的な選択に影響を及ぼすようになるのです。
『ネームレター効果』を立証した実験やデータ解析

この『ネームレター効果』は、さまざまな心理学者などによって、効果が明らかにされています。
- ジョセフ・ヌッティン 氏の実験
- ブレット・ペルハム 教授のデータ解析
- 「名前のイニシャル」と一致する「ブランド」を選ぶ
- 日本語(漢字)でも効力を発揮する
ジョセフ・ヌッティン 氏の実験

この『ネームレター効果』は、1985年にベルギーの心理学者である、ジョセフ・ヌッティン 氏が発見・提唱しました。
ヌッティン 氏が実証した実験は、以下のような内容です。
- 実験の参加者にアルファベットの文字列が表示される。
- 自分の名前やイニシャルが含まれている文字を選んでもらう。
- 参加者が選んだ文字を数え、その数を記録。

この実験結果では、参加者には「自分の名前」や「イニシャル」が含まれている文字を選びやすい傾向があることが明らかになりました。
例えば、「John」という名前の参加者は、「J」「O」「H」「N」の文字をより頻繁に選択。
また自分の名前やイニシャルが含まれている文字を選ぶ傾向は、性別や年齢によって違いが見られないという結果も得ることができました。
この実験結果から、「人間は自分自身に関連する情報に対して好意的な反応を示す」ことが明らかになったのです。
ブレット・ペルハム 教授のデータ解析

モンゴメリー・カレッジの社会心理学者である、ブレット・ペルハム 教授は、実験やデータ解析によって『ネームレター効果』の作用を明らかにしました。
- 「バージニア(Virginia)」という名前の女性は、他の名前の女性に比べて「バージニア・ビーチ(Virginia Beach)」を居住地に選択する傾向が高かった。
- 「フィリップ(Philip)」という名前の男性は、他の男性に比べて「フィラデルフィア(Philadelphia)」を居住地に選んでいた。
- 「デニス(Dennis)」など、Denで始まる名前の人物は「歯科医(dentist)」に多い。
- 「ローラ(Laura)」など、Laで始まる名前の人物は「弁護士(lawyer)」に多かった。
一見偶然のように思えますが、『ネームレター効果』によって一定数の人々が「自身の名前」に関連する「居住地や職業」に引き寄せられていることを示唆しています。
「名前のイニシャル」と一致する「ブランド」を選ぶ

ほかにも『ネームレター効果』の例として、「名前のイニシャル」と一致する「ブランド」を選ぶ無意識の傾向があることが、研究によって示されています。
- 名前が「L」で始まる「Lundy」という名前の消費者は、自分の頭文字と同じ「L」で始まる自動車ブランドである「Lexus」を、そうでない人よりも選びやすい。
日本語(漢字)でも効力を発揮する

この『ネームレター効果』は、日本語(漢字)でも効力を発揮することが知られています。
早稲田大学などの研究チームは、大規模な購買データを解析し、「名字と商品名の漢字表記が完全に一致する場合」に購入率が高まることを確認しました。

ある研究では、胃腸薬の「太田胃散」という商品名に着目し、スーパーマーケットの売上データを用いて胃腸薬の購入履歴を分析。
その結果、名字が「太田」である顧客は、名字が異なる顧客と比べて「太田胃散」を購入する割合が高いことが示されました。
↓
この続きでは、『ネームレター効果』を活用する際の注意点について解説しています。
『ネームレター効果』を解説したPDFデータを無料でプレゼント!
ご希望の方は、上記画像のクリック先のメルマガフォームに「氏名」「会社名(もしくはフリーランスなど)」「メールアドレス」、
「お問い合わせ内容」欄に『ネームレター効果』ホワイトペーパー希望、と記載して送信をお願いします。
株式会社SBSマーケティングでは、BtoB(企業間取引)を中心にマーケティングや集客に関連したコンサルティングサービスをご提供させていただいております。
中堅・小規模企業様向けサービスはこちら
リードジェネレーションサポートサービスリードナーチャリングサポートサービスブランディングサポートサービスマーケティング組織設計サポートサービス リードジェネレーションサポートサービス 想定されるターゲット、ご予算、社内リ …
個人事業主&フリーランス様サービスはこちら
見込み客獲得サポートサービス見込み客確度アップサポートサービススポット相談サービスイベントサポートサービス 見込み客獲得サポートサービス 想定されるターゲット、ご予算に応じた見込み客(リード)の獲得、集客を支援いたします …
お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
マーケティングは試行錯誤を重ねる必要がありますが、リソースの制約などによって思うように時間をかけることはできません。
現状や課題、求める成果をお聞きしてマーケティングの確度を上げるために併走させていただきます。











