最初はモチベーションが高いが慣れてくると低下してしまう!?『ハネムーン・ハングオーバー効果』

「結婚」や「転職」など、心機一転する機会があると最初はモチベーションが上がるが、
時間が経過するにつれて低下してしまう現象を意味する『ハネムーン・ハングオーバー効果』

発生するメカニズムと日常・ビジネスシーンにおける発生例と対策などについて解説しています。

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『ハネムーン・ハングオーバー効果』とは?

当初の期待と実際のギャップによってモチベーションが低下する心理現象

「結婚」や「転職」など、心機一転する機会があると最初はモチベーションが上がるが、時間が経過するにつれて低下してしまう現象を意味する『ハネムーン・ハングオーバー効果』

組織心理学などで用いられる用語で、「高揚感(ハネムーン)」と、その後に訪れる「幻滅(ハングオーバー)」という心理的変化を表しています。

『ハネムーン・ハングオーバー効果』が発生するメカニズム

当初は期待値が高かったが実際とのギャップに幻滅する心理現象

「高揚感(期待値の高さ)」が大きいほど、その反動で「幻滅(落ち込み)」も大きくなる傾向がある『ハネムーン・ハングオーバー効果』

この現象は、以下の2つのプロセスによって発生します。

  • ハネムーン効果(期待と正当化)
  • ハングオーバー効果(理想と現実のギャップ)

ハネムーン効果(期待と正当化)

自身の選択を正当化するため良い印象を持とうとする「ハネムーン期」

結婚後の1か月間を意味する「ハネムーン(honeymoon)」

この「ハネムーン期」のように新しい環境に身を置く際、期待値が上がって気持ちが高揚し、モチベーションが高まるようになります。

こういった心理の背景には、結婚であれば「自分が選んだ相手は良い人のはずだ」、転職であれば「自分が選んだ会社は素晴らしいはずだ」と信じたい心理が働いており、多少の不満や違和感があったとしてもそれを無視したり良い方向に都合よく解釈してしまう傾向があるのです。

ハングオーバー効果(理想と現実のギャップ)

期待や印象に反する現実に直面し満足度が急落する「ハングオーバー期」

「ハネムーン期」から一定時間が経過すると、徐々に不満が蓄積する「ハングオーバー期」に入ります。

二日酔いを意味する「ハングオーバー(hangover)」ですが、実際の生活や業務が始まる中で「思っていたのと違う」と「理想と現実のギャップ」に直面するようになってモチベーションが下がり、二日酔いに似た疲労感や幻滅を感じるようになるのです。

日常における『ハネムーン・ハングオーバー効果』の発生例

ライフステージにおいて生じやすい現象の例

『ハネムーン・ハングオーバー効果』は、人生の大きな転換期(ライフステージ)において起こりやすい心理現象と言えます。

  • 新婚生活
  • キャンパスライフ

新婚生活

①当初は幸福度が高いものの時間経過でギャップに直面し急落してしまう

『ハネムーン・ハングオーバー効果』という名称の通り、「新婚生活」が代表例として挙げられます。

  • ハネムーン期:入籍や結婚式直後は夫婦間の幸福感が高まります。
  • ハングオーバー期:共同生活の現実、家事の分担、価値観の不一致に直面しギャップを感じて満足度が低下してしまう。

キャンパスライフ

②入学当初はやる気がみなぎっていたが時間経過とともにサボるように

「大学生活」でも『ハネムーン・ハングオーバー効果』が生じやすいケースと言えます。

入学時は期待値が高まるが、4年間の時間経過の中で段々と「現実」に直面してモチベーションが低下したり無気力になってしまうことが。

  • ハネムーン期:入学当初は「キャンパスライフ」に心を躍らせてやる気がみなぎる人も多いのではないでしょうか。
  • ハングオーバー期:課題の多さや人間関係の固定化、思い描いていた学生生活とのギャップに直面しサボるようになってしまう。

ビジネスシーンにおける『ハネムーン・ハングオーバー効果』の発生例と対策

ビジネスで生じやすい『ハネムーン・ハングオーバー効果』とは?

『ハネムーン・ハングオーバー効果』のビジネスシーンにおける代表的な発生例とその対策については、以下のケースが挙げられます。

  • 新入社員
  • 転職
  • 『SaaS』の導入
  • 社内の人事異動・配置転換後の「アンケート調査」

新入社員

①入社前後・研修時の期待感が現場配属され実務に携わるとがっかりしがち

新卒で入社した社員にも、「期待と高揚感(ハネムーン期)」「満足度が急落する(ハングオーバー期)」という心理変化が生じやすくなります。

  • ハネムーン期:入社直後は新しい環境に対する「期待と高揚感」を抱きやすく、多少の不満があったとしても所属企業に良い印象を持続しやすい。
  • ハングオーバー期:研修が終わり現場に配属されると、思い通りにいかないことや理想と異なる現実に直面して仕事への満足度が急落してしまう。

採用する世代の特徴と「過度な期待」を抱かせないことが重要

『ハネムーン・ハングオーバー効果』は多くの新卒社員が経験しがちなプロセスであり、入社後半年頃に最も離職リスクが高まりやすいとされています。

特にここ数年の「Z世代」には「デジタルネイティブ」「タイパ(タイムパフォーマンス:時間対効果)を重視」「自身の成長につながる活動に積極的」という特徴があるため、育成する企業側はこういった特徴を踏まえる必要があります。

またそもそもですが、どの世代に関わらず、採用活動の時点で「過度な期待」を持たせないようにすることも有効な対策の一つです。

転職

②「天職だ」と最初は思うもののモチベーションが長続きしないことも

転職する際にも『ハネムーン・ハングオーバー効果』が生じやすい傾向があります。

  • ハネムーン期:新しい職場への期待や「この企業に決めた自分の選択は正しい」という自己正当化により、ポジティブな印象を抱く。
  • ハングオーバー期:仕事に慣れ、現場のリアルな人間関係や業務課題、ギャップに直面し、不満が生じてやる気を失う。

まずは「リスタートグセ」があることを自認

『ハネムーン・ハングオーバー効果』が「クセ」になってしまうことで、転職を繰り返すようになるので、この心理現象が生じてしまうことを自認し、「環境を変えるのではなく自分を変える」ことに気を向ける姿勢が大切になります。

この続きでは、『SaaS』の導入、人事異動・配置転換後の「アンケート調査」における
『ハネムーン・ハングオーバー効果』の発生例と対策
について解説しています。

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