「良し悪し」を伝えると説得力や信頼感が増す!?『両面提示』

交渉したり説得する際に、相手に「メリット」と「デメリット」の両方を伝える説得方法である『両面提示』
活用する際のメリットや特に効果を発揮するケース、ビジネスシーンでの活用例や活用時の注意点などについて解説しています。

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『両面提示』とは?

「良い面」も「悪い面」も伝える

相手を説得する際に、「メリット」と「デメリット」の両方を伝える説得方法である『両面提示(two sided presentation)』

『二面提示』とも呼ばれ、「欠点も晒すべし」のスタンスで、あえて不利になるような「デメリット」も含めて伝える分、説得力は弱まりますが、信頼感を得られつつ「もしもの際」にもクレームを受けにくくなります。

効果を明らかにした実験

訴求ポイントが異なる3つの広告を用いた実験

社会科学者のゲルト・ボーナー 氏は『両面提示』に関する以下の実験を2003年に実施しました。

レストランの広告を3種類作成し、被験者に評価をしてもらいました。

  1. 「メリットだけ」を掲載:「当店はくつろげる雰囲気です」
  2. 「関連しないメリットとデメリット」を掲載:「店内はくつろげる雰囲気ですが、専用の駐車場はありません」
  3. 「関連するメリットとデメリット」を掲載:「店内は狭いですが、くつろげる雰囲気です」

その結果、メリットとデメリットが関連する「③」が一番評価が高く、関連しないメリットとデメリットを訴求した「②」、メリットだけを訴求した「①」が続きました。

利点も欠点も提示する方が効果的と明らかに

つまり、「メリット」だけの『片面提示』よりも、「デメリットも含めた」『両面提示』の方が効果が高いことが明らかになりました。

また、ただ単に「デメリットだけ」を提示するよりも、「メリットとデメリットに関連性がある」方が効果が高いことが判明し、『両面提示』を裏付ける結果になったと言えます。

『片面提示』の詳細については、こちらのページをご覧ください。

『両面提示』のメリット

二面を提示することで得られる5つのメリット

『両面提示』によって生じるメリットは、以下の点が挙げられます。

  • 「誠実」な印象を持たれやすい
  • 説明に「説得力」が増す
  • 「クレームの予防」につながる
  • 「LTV」を高める
  • 「不安なく」購入・導入できるようになる

「誠実」な印象を持たれやすい

①良し悪し「両面」を伝えることで信頼されやすくなる

人は、商品の購入やサービスの導入を検討する際、メリットだけでなくデメリットも検討材料にします。

そのため、『片面提示』を用いてメリットという「一面」を伝えるだけでは、「デメリットを隠しているのでは?」と疑念を抱いたり警戒されてしまうことになります。

デメリットも隠さず伝えることで、相手に誠実な印象を持たれやすくなり、信頼関係を築きやすくなるのです。

説明に「説得力」が増す

②しっかりと「両面」を伝えることで説得力も得られる

現在では、大抵の情報はインターネットで調べれば得ることができます。

そのため、販売する側は「相手が事前にある程度の情報を持っている」と想定するのが賢明です。

「利点だけ」を述べる『片面提示』では、信頼されないだけでなく、不信感を抱かれることにもなります。

利点と欠点の「両面」を包み隠さず伝えることで、説得力が増すことにもつながるのです。

「クレームの予防」につながる

③後で「デメリット」が表出するとクレームになってしまう

仮に「メリットだけ」を伝え、後々に「デメリット」が明らかになると、クレームが噴出してしまいます。

「デメリット」も併せて伝えることで、クレームのリスクを減らすことにつながります。

「LTV」を高める

④継続的な関係性を築く際に大きなポイントになる

昨今のビジネスでは、顧客との長期的な信頼関係を築き、「LTV(ライフタイムバリュー、顧客生涯価値)」を高めていくことが求められます。

「利点と欠点の両方」を伝える『両面提示』は、長期的な関係性を築く・LTVを高めることに対して、ポジティブな役割を担うことになるのです。

「不安なく」購入・導入できるようになる

⑤「両面」を把握することで「不確実性」が減ることに

「デメリット(欠点)」も隠すことなく伝えることで、相手にとっては「不確実性」が減り、購入や導入を躊躇する理由が解消されることにつながって、不安を抱くことなく前向きな判断ができるようになります。

『両面提示』が効果を発揮するケース

効果的な5つのパターン

この『両面提示』が特に効果を発揮するケースとしては、以下が挙げられます。

  • 思慮深く疑問を持っている人
  • 論理的に判断する人
  • 商品知識を豊富に有している人
  • まだ信頼関係を築いていない人
  • 熟慮する・納得して決断したい人

思慮深く疑問を持っている人

①疑問を持たれている場合は「良し悪し」を伝える

説得や交渉する相手が思慮深く、内容に疑問を持っていたり、思想や価値観が異なる場合、デメリットも含めて提案する『両面提示』をすることで納得してもらいやすくなります。

論理的に判断する人

②論理的な思考の人には『両面提示』が有効

教育水準が高かったり、教養のある人に対しては、論理的に判断できる材料を提示する必要があります。

そのため、『両面提示』をして思考を促すことが効果的と言えます。

商品知識を豊富に有している人

③知識を持っていれば「デメリットがあって当然」と考える

提案する・交渉する相手が商品やサービスの情報に詳しい場合、デメリット(欠点)も伝えることで信頼感・共感を得やすくなります。

まだ信頼関係を築いていない人

④信頼されていないのに「良い面」だけ伝えられても警戒心を強めてしまう

初対面など、まだ信頼関係を築く前の段階の人は、メリットや良い面だけを提示されても警戒心から「何かウラがあるのでは?」と勘繰ってしまいます。

そこで、デメリットや悪い面も含めた『両面提示』をすることで、警戒心を解き、安心してもらえるようになります。

熟慮する・納得して決断したい人

⑤熟慮したい場合には「利点」も「欠点」も

高額であったり、購入や導入に相応の手間がかかる商品やサービスの場合、メリットとデメリットの両方をしっかりと吟味したうえで決断しなければなりません。

そんなケースであれば、良し悪しの両面を伝える『両面提示』が効果的です。

『両面提示』の活用例

「利点」も「欠点」も伝える6つの例

『両面提示』が実際にビジネスシーンで活用されている例としては、以下のケースが挙げられます。

  • 欠点→利点で「興味をそそる」
  • 欠点→利点で「納得感」
  • 「インパクトのある欠点」が注目を集める
  • デメリットが「誠実さ」を表現
  • 「欠点」も隠さず公開することで信頼性を高める
  • あえて「違和感」を感じさせて注意を向ける

欠点→利点で「興味をそそる」

①鰻屋「30分時間がかかる→その分おいしい」

「30分お待ちいただくのは、おいしい鰻の証拠です」

鰻屋で見るキャッチコピーですが、「30分待つ=注文の後に捌いてじっくり炭火で焼く」という、待たせるという「欠点」を、おいしく焼くという「利点」と結び付けている好例の1つです。

欠点→利点で「納得感」

②家電量販店「高額ですが多機能」

「こちらの商品は高額ですが、さまざまな機能が付いています」

家電量販店でのセールストークの一例ですが、先にデメリットである「高額」を伝えられることで、その後のメリット「多機能」に納得しやすくなります。

「インパクトのある欠点」が注目を集める

③キューサイの青汁「まずくても健康に良い」

「まずい!もう一杯!」

キューサイ株式会社の有名な「青汁」の広告ですが、「まずい!」という消費者にとっての「デメリット」をあえて言うことでインパクトを演出しています。

消費者からすると、「まずい!」と伝えられることで商品の特徴が鮮明になり、不確実性が減って「買ってみよう」という意欲を促されることになります。

デメリットが「誠実さ」を表現

④再春館製薬所のドモホルンリンクル「初めての人には売りません」

「初めての方にはお売りできません」

株式会社 再春館製薬所が製造・販売する基礎化粧品ブランドである「ドモホルンリンクル」。

この「ドモホルンリンクル」の広告で用いられているキャッチコピーですが、まず商品を試してもらって納得した顧客のみに販売する手法を表現していて、商品への自信と顧客への誠実な姿勢を裏付けています。

「デメリット」と思える内容を「メリット」として伝え、イメージアップや説得力を高めることに成功した例と言えます。

「欠点」も隠さず公開することで信頼性を高める

⑤レビューサイト「ネガティブなコメント」も掲載する

レビュー(口コミ)サイトでは、あえて「悪いレビュー」も掲載することで、ユーザーのネガティブな声という「欠点」を披露し、商品の信頼性を高めることに一役買っています。

とはいえ、「悪いレビュー」ばかりだと購入を敬遠されてしまうので、「良いレビュー」数とのバランスが必要になりますが。

あえて「違和感」を感じさせて注意を向ける

⑥ワケあり商品の販売「見た目は良くありませんが・・・」

「見た目は決して良くありません」

ワケあり野菜の販売サイトなどで見かけるキャッチコピーですが、こういった「ネガティブな情報」を提示することで、受け手である消費者は「違和感」を感じます。

人は「違和感」を感じると、自然と目が留まってしまうものです。

「広告なのになぜネガティブなことを?」と、意図的に「矛盾」を感じさせることで、受け手に『認知的不協和』を生じさせ、感じた矛盾を解消するために興味関心を持ってもらう効果が期待できます。

『認知的不協和』の詳細については、こちらのページをご覧ください。


この続きでは、『両面提示』の効果を最大限発揮するために知っておきたい5つのポイントについて解説しています。

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