根拠や証拠が無いが自分にとって好ましい結果・期待通りに物事が進行しようと考える『希望的観測』。
発生例や生じるデメリット、陥らないための対策や自身が陥った際の注意点などについて解説しています。
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『希望的観測』とは?
『希望的観測』とは、根拠や証拠が無いが自分にとって好ましい結果・期待通りに物事が進行しようと考える心理事象を指します。
根拠の無い自分の主張を、正しい推論だと都合の良い方向に考える心理的傾向とも言えます。『希望的観測バイアス』とも呼ばれています。
人間は、論理的な証拠や合理性ではなく、未来が「こうあって欲しい」とか「こうだったらいいな」という自身の希望に基づいて判断を行うことがあります。
ポジティブな思考によってプラスに働くケースもありますが、そもそも論理的な根拠がなく確実性に乏しいことから、マイナスの結果を招くケースも往々にしてあります。
希望的観測に陥ると・・・
希望的観測に基づいて判断・行動するようになってしまうと「自分に都合の良い情報だけ」を取り入れるようになってしまいます。
これは『確証バイアス』『チェリー・ピッキング(cherry picking)』(※)と呼ばれる心理事象で、無意識に自身にとって都合の良い情報だけを取得し、不都合な情報を避けるようになる心理傾向のことです。
人間には、自身がすでに持っている先入観や思い込み、仮説を肯定したい願望があるため、自身の先入観や思い込み、仮説が正しくないとしても、無意識のうちに合理的ではない判断をするようになりがちです。
※『確証バイアス(チェリー・ピッキング)』の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
自身にとって都合の良い情報ばかりを集める心理傾向である『確証バイアス』。ネガティブな影響とポジティブな活用例について解説しています。
希望的観測の発生例
この『希望的観測』は、さまざまなシーンで発生する心理事象ですが、特にビジネスにおいては、売上や企業組織自体に大きな影響を及ぼす可能性があるため、大きなリスクがあります。
実現性を伴わない理念やマニュフェストを掲げる政治家に投票してしまう
ある政治家が掲げる理念やマニュフェストを「そうなったらいいな」と評価し、実現性を考慮せずに投票してしまう。
購入した家の価値が将来上がると過剰に貸し付けを受けてしまう
2007年にアメリカの住宅市場で起きた「サブプライムローン」。
金融機関が信用力の低い低所得者に過剰に貸し付けを行ったため、資金が回収できなくなり全世界的にバブル崩壊の影響が広がることになりましたが、このケースでは借り手に「購入した家の価値が将来上がる」と希望を持たせた結果、金融危機が起こってしまうことになりました。
保有している株価が上がると期待して損切りが遅れたり売却を見送ってしまう
自身が保有している株式が上昇することに根拠の無い期待を持つことで、株価が下がったとしても「もうすぐ持ち直すだろう」と考えてしまうことで、損切りが遅れてしまったり、売却を見送ってしまうケースも。
「検討します」という商談相手の言葉を過信してしまう
先日商談した見込み客の「検討します」という言葉を信じて、受注するだろうと根拠の無い期待をかけて楽観視してしまう。
期日までに終わらなさそうなタスクを引き受けてしまう
職場で間に合いそうもない仕事を頼まれた際、「自分ならできる」と希望的観測を持ってしまい、引き受けた結果、終わらずに業務に支障をきたしてしまう。
「来年はもっと応募者が増えるだろう」「来年は採用枠が増えるだろう」と楽観視してしまう
人事担当が「今年の採用活動は目標人数が達成できたから成功だ」「来年はもっと応募者が増えるだろう」など、根拠となるデータもなく分析もせずに自身の経験値や憶測に基づいた希望的観測で考えてしまうといったケース。
逆に応募者側として、「来年は第一志望の会社の採用枠が増えるだろう」「自分が就職活動する時には景気が良くなっているだろう」と、物事を自分にとって都合の良い方向に考えてしまうケースも。
「環境が変わればうまくいく」と考えて転職活動を繰り返してしまう
所属する企業でうまくいかないことで転職を繰り返す。このパターンも「自分にはこの会社は合っていないからうまくいかない。違う会社に行けばうまくいく」と希望的観測に基づいて転職活動を行うというケースも起こり得ます。
希望的観測によって生じるデメリット
希望的観測に基づいて判断・行動するようになってしまうと、「洞察」が不足したままアクションを起こしてしまうことになるので、ネガティブな結果を出す頻度が高まってしまいます。
不確実性のある未来に対して楽観的に考えるのが『希望的観測』ですが、この心理作用はつまり、現時点で想定できる課題や問題を考慮せず、将来被害をもたらす確率を低く見積もっていると言えます。
「今よりも将来は良くなるだろう」という『希望的観測』は、裏付けとなるデータや根拠がない限り、漠然とした独りよがりの希望にすぎません。
ポジティブに考えることで将来好転することがあるかもしれませんが、過度な『希望的観測』は努力や発展を阻害するリスクがあるため、注意することが必要です。
希望的観測に陥らないための対策
特にビジネスシーンにおいては、上述のデメリットに陥らないような判断が求められます。
そのためにはやはり、何かを判断する・行動する場合には、独りよがりの経験則や憶測ではなく、裏付け・根拠となる実証が可能な事実や分析データなどをベースにすることが対策と言えます。
さらに、自身が裏付けのない『希望的観測』に陥っていないか意識することも対策の一つです。
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この続きでは、『希望的観測』で説得される場合に注意すべき点、相手を説得したい時に必要なモノについて解説しています。
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