たくさんの選択肢は機会損失を生み出してしまう!?『選択回避の法則(ジャムの法則)』

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『選択回避の法則(ジャムの法則)』とは?

選択肢が多すぎると決めなくなってしまう心理現象

『選択回避の法則』とは、選択肢が多すぎると、その中から決定する・選択することを避けてしまうという心理現象です。
別名、ジャムの法則や決定回避の法則とも呼ばれます。

人間の心理には、上述のように選択肢が多すぎると選べなくなるという現象のほかにも、「損をしたくない」という『損失回避バイアス(損失回避の法則)』が存在します。

『損失回避バイアス(損失回避の法則)』については、こちらの記事をご覧ください。

ビジネスを展開する際、商品やサービスのたくさんの種類をラインナップしがちですが、実は、種類が多ければ多いほど、消費者には「間違った選択をして損をしたくない」という心理が働き、購入自体を控えてしまうというケースが起こってしまいます。

『選択回避の法則(ジャムの法則)』の由来とメカニズム

ニューヨークにあるコロンビア大学の教授が提唱

この心理法則は、コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授によって提唱されました。
スーパーマーケットでの『ジャム』の実験が法則名の由来となっています。

『ジャム』の実験

ジャムの試食販売の実験

スーパーマーケットで2つのジャムの試食コーナーを設けて、どちらのコーナーの方が購入されるかを検証しました。

≪試食コーナーは2つ≫

  • 6種類のジャムが置いてある試食コーナー
  • 24書類のジャムが置いてある試食コーナー

以下のような実験結果になりました。

≪買い物客の立ち寄り率≫ ★立ち寄り率は「24書類」の方が高い

  • 6種類のコーナー =40%
  • 24種類のコーナー =60%

≪買い物客の購入率≫ ★購入率は「6種類」の方が高い

  • 6種類のコーナー =30%
  • 24種類のコーナー =3%

豊富な種類を揃えた24種類のコーナーの方が、買い物客の興味を惹きつけられるため立ち寄り率は比較すると高い結果に、一方、購入率で見ると、24種類の試食を用意したコーナーよりも、6種類用意したコーナーの方が10倍高いという結果になりました。

立ち寄り率を高める・集客したい場合は、種類を多く取り揃えることで効果を発揮しますが、種類が多すぎると、『決定回避の法則』が働くことで購入率が下がってしまうということです。

Microsoftの創業者であるビル・ゲイツ氏やAppleの生みの親であるスティーブ・ジョブズ氏など、世界中の著名人の講演を配信している非営利団体である Technology Entertainment Design(TED)では、この『ジャム』の実験に関する動画コンテンツを公開しています。

『決定回避の法則』を考慮した最適な選択肢の数とは?

選びやすい選択肢の数とは?

『決定回避の法則』を考慮したうえでの最適な選択肢の数としては、下記の3つの候補が挙げられます。

「5~9(7±2)」

上述の『ジャム』の実験を実施したシーナ・アイエンガー教授は、「5~9(7±2)」が適しているとしています。
この「5~9(7±2)」は、人間が一度に処理できる情報の上限数である『マジカルナンバー』と呼ばれています。

この『マジカルナンバー』(5~9(7±2))を超えると、『決定回避の法則』が働いてしまい、選択を回避してしまうリスクが高まってしまいます。

3つの選択肢にする

選択肢が複数あるとしても、イヤがられることなく許容されやすいのが『3択』です。

また『3択』の場合、真ん中の選択肢を人間は選びやすい心理的傾向(※)があるため、購入者・消費者の選択をコントロールすることが可能です。
この3択の心理的傾向は、『ゴルディロックス効果』『松竹梅の法則』と呼ばれています。

『ゴルディロックス効果』『松竹梅の法則』の詳細については、こちらの記事をご覧ください。

少なくとも1択は避ける

人間の脳は、物事の良し悪しを絶対的な評価よりも相対的に評価します。
そのため、1つの選択肢しかない場合、「別の選択肢もあるかもしれない」と思考を巡らせるようになってしまい、購買機会を逃してしまうリスクが高まってしまいます。

なので、少なくとも2つ以上の選択肢を提示し、対比してもらう(※)ことが重要になります。

2つ以上の物事を対比させる際の心理的な現象である『コントラスト効果』(『対比効果』)の詳細については、こちらの記事をご覧ください。

まとめ

『決定回避の法則』のまとめ

選択肢の数によって人間の決定に影響を与える『決定回避の法則』。

BtoC(企業対一般消費者)のビジネスだけでなく、BtoB(企業間取引)でもマーケティングや販売促進施策でも活用できる心理事象なので、「選択肢は多ければ良い」という思い込みを捨て、消費者・顧客対象のニーズに合わせて選択肢を提案することが大切になります。

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