組織を停滞させる「貢献度の低い人材」ばかりが居座り続けてしまう!?『デッドウッド現象(枯れ木現象)』

組織内に残って欲しい「優秀な人材」が流出する中で、成果を出さない「枯れ木(デッドウッド)」のような従業員ばかりが
会社にしがみつき、残り続けてしまう『デッドウッド現象(枯れ木現象)』

企業組織に与える悪影響、発生する原因、発生する際の「前兆」、発生を防ぐための方法などについて解説しています。

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『デッドウッド現象(枯れ木現象)』とは?

組織全体の活性化や成長を阻害する現象

ビジネスや組織マネジメントにおいて、「優秀な人材や自律的な人材」が次々と流出し、役に立たない、あるいは生産性や貢献度の低い「不要な人材(枯れ木・老朽化した業務プロセス)」が組織内に蔓延してしまう『デッドウッド現象(枯れ木現象):Deadwood phenomenon』

つまり、組織内に残って欲しい「優秀な人材」が流出する中で、成果を出さない「枯れ木(デッドウッド)」のような従業員ばかりが会社にしがみつき、残り続けてしまう現象、ということです。

この状況を放置し続けると、組織は徐々に腐敗し、最終的には機能不全に陥ってしまうリスクが生じてしまうため、経営層やマネジメント層、人事部門は特に注視すべき現象と言えます。

『腐ったリンゴの法則』との違い

能力が低い社員が会社にしがみつく⇔有害な社員の振る舞いが社内に伝染する

ちなみに、似た現象として腐ったリンゴの法則が知られていますが、『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が企業組織の成長や新陳代謝を阻害するのに対し、『腐ったリンゴの法則』は組織の和を乱す「有害な社員」の振る舞いが組織全体を汚染させてしまう現象です。

『腐ったリンゴの法則』の詳細については、こちらのページをご覧ください。

『デッドウッド現象(枯れ木現象)』の語源や由来

「枯れ木」・・・「不要な人員」

英語の「Deadwood」は、”dead(死んだ)”と”wood(木・木材)”が組み合わさった複合語で、「枯れ木」や「枯れ枝」を意味しますが、転じてビジネスシーンでは、組織の「窓際族」や「余剰人員」、「無用の長物」を意味する比喩表現として使われています。

使われ始めたのは「1880年代後半のアメリカ」

19世紀末の米国で剪定作業が転じて用いられるようになった

『デッドウッド現象(枯れ木現象):Deadwood phenomenon』は、1880年代後半のアメリカで比喩的に使われ始めたと言われています。

森林や果樹園において、生きた木や果実の成長を妨げないために、栄養を吸い上げず実もつけない「枯れ木(デッドウッド)」を剪定して取り除く概念がビジネスシーンにも応用され、「集団や組織の中で、機能していない不要な人材」を指す言葉へ変化していきました。

日本における「枯れ木現象」

「組織の代謝(若返り)を阻害している人材や状態」を指す

日本では、この比喩がそのまま持ち込まれ、「デッドウッド現象」や「枯れ木現象」と呼ばれるようになりました。

現在では、人事マネジメントや組織論において、「かつては活躍していたが、時代の変化や加齢によって意欲や能力が低下し、組織にしがみつくだけになってしまったベテラン社員や役職者」を指す言葉として使われています。

『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が組織に与える悪影響

意欲の低下や退職者を続出させることに

『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が組織に与える悪影響としては、以下が挙げられます。

  • 生産性の低下・・・働かない従業員(枯れ木)の分を、ほかの優秀なメンバーがカバーしなければならず、「退職の連鎖(負のスパイラル)」や「静かな退職」を招くことに。
  • モチベーションの低下・・・「働かない人が自分よりも高い給与をもらっている」といった不満が職場に広がり、業務意欲を削ぐことに。
  • イノベーションの停滞・・・「過去のやり方」に固執する従業員が、組織の意思決定や新たな挑戦を阻むため、組織全体が徐々に麻痺していく。

不要なビジネスプロセスなどの「ムダ」も

最近では、「組織にしがみつくだけのベテラン社員や役職者」といった意味合いだけでなく、「不要なビジネスプロセス(業務手順)やソフトウェア」といった使われ方もする『デッドウッド現象(枯れ木現象)』。

時代の変化とともに不要になった「形骸化した社内承認ルート」や「使われていない管理業務」が積み重なって、組織全体のスピード感を奪っていくようになるのです。

『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が起きる原因

『デッドウッド現象(枯れ木現象)』を生じさせる4つの原因

『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が起きる原因としては、以下の点が挙げられます。

  • 市場価値との「ギャップ」によるスキルの陳腐化
  • 「モチベーション」の低下
  • 「ネガティブセレクション(逆選択・逆淘汰)」
  • 人事評価制度・解雇制度の「不備」

市場価値との「ギャップ」によるスキルの陳腐化

①時流の変化についていけない・・・

年功序列制度で在籍しているものの、時代の変化やAIやDXなどのテクノロジーの進化についていけず、スキルが陳腐化してしまう。

「モチベーション」の低下

②業務に対する熱意が無い・・・

会社や仕事に対する情熱を失っているにも関わらず、安定した給与や立場を理由に「会社にしがみついている」状態になっている。

「ネガティブセレクション(逆選択・逆淘汰)」

③優秀な社員が辞めてしがみつくだけの社員が残る・・・

社内の人事評価制度や労働環境に愛想を尽かし「どこでも通用する優秀な社員」が次々と退職してしまい、転職が難しいパフォーマンスの低い社員ばかりが組織に居座る『ネガティブセレクション(逆選択・逆淘汰)』が生じてしまう。

『ネガティブセレクション』の詳細については、こちらのページをご覧ください。

人事評価制度・解雇制度の「不備」

④人事評価制度が正当性を持って機能していない・・・

成果を出しても報われず、働かない人が高い給与を貰い続ける年功序列制度が根付いている労働法などの関係で流動的な人員整理が困難な場合に発生しやすい。

『デッドウッド現象(枯れ木現象)』の前兆

発生する前の3つの兆候とは?

この『デッドウッド現象(枯れ木現象)』は、以下の「前兆」を経て、発生するようになります。

  • コミュニケーション機会が減り反対意見や提案が出なくなる
  • 非公式な場でグチや不満が蔓延してしまう
  • 優秀な社員が退職し、残ったメンバーの負担が増加する

コミュニケーション機会が減り反対意見や提案が出なくなる

①社内の人間関係が希薄になり始める

組織内で雑談や業務外のコミュニケーション機会が減少するミーティングで反対意見やポジティブな提案が出なくなる

非公式な場でグチや不満が蔓延してしまう

②表向きな批判などではない形で不満が噴出する

休憩室や社外の飲み会など、非公式な場での愚痴や会社に対する不満が蔓延してしまう。

優秀な社員が退職し、残ったメンバーの負担が増加する

③社内のエースが次々と辞めて残った社員にしわ寄せが行く

社内の「エース級の社員」や「優秀な若手」が突然退職し始め、残されたメンバーの負担が増加する。

この続きでは、『デッドウッド現象(枯れ木現象)』の発生を防ぐための方法について解説しています。

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