本来は長く活躍してもらいたい「優秀な人」が企業組織を見限って退職し、
パフォーマンスの低い人や会社にしがみつこうとするだけの人ばかりが残ってしまう『ネガティブセレクション』。
「優秀な人」が退職することによって生じる悪影響、発生する原因や「優秀な社員」が辞める前の兆候、
「優秀な人材」の退職を防ぐための対策などについて解説しています。
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『ネガティブセレクション』とは?

ビジネスや組織マネジメントにおいて、本来は長く活躍してもらいたい「優秀な人」が企業組織を見限って退職し、パフォーマンスの低い人や会社にしがみつこうとするだけの人ばかりが残る現象のことを『ネガティブセレクション』と呼びます。
この、周囲からの信頼が厚く、仕事で成果を出す「優秀な社員」が突然退職してしまい、逆に成果に乏しい社員ばかりが残ってしまう現象は、企業にとって大きな損失になってしまいます。
そのため、企業組織側としては、この『ネガティブセレクション(逆選択・逆淘汰)』を防止しなければなりません。

ちなみに、「組織の中に力不足な人だけが残る・蔓延してしまう」現象としては、『腐ったリンゴの法則』や『デッドウッド(枯れ木)現象』などが挙げられます。
※『腐ったリンゴの法則』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
保有するスキルや経験、学歴などが、応募する職務 or 担当している業務よりも大幅に上回っている状態を意味する『オーバークオリフィケーション』。「高いスキルを有する人材」を活かしきれていない日本の状況や、なぜ『オーバークオリフィケーション』が発生してしまうのか。生じることによるリスクや悪影響、打開策などについて解説しています。
※『デッドウッド(枯れ木)現象』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
保有するスキルや経験、学歴などが、応募する職務 or 担当している業務よりも大幅に上回っている状態を意味する『オーバークオリフィケーション』。「高いスキルを有する人材」を活かしきれていない日本の状況や、なぜ『オーバークオリフィケーション』が発生してしまうのか。生じることによるリスクや悪影響、打開策などについて解説しています。
『ネガティブセレクション』によって「優秀な人」が退職することによる悪影響

「優秀な社員」が辞める場合、単に一人の社員がいなくなるだけに留まらず、組織全体に影響を及ぼすことになります。
- 「業務効率」が低下する
- ほかの社員の「士気」が低下する
- 残された社員の「業務量」が増加する
- 「連鎖」してほかの社員も退職してしまう
- 「採用コスト」が増える
「業務効率」が低下する

「優秀な社員」が辞めてしまうと、業務の引継ぎをしなければならないため、一時的に生産性が低下してしまいます。
特に、「優秀な社員」の場合、専門的なスキルや知識を保有していることが多く、その穴を埋めるのは容易ではないケースも。
また、新たに採用する人材が「戦力」になるまでの間は、どうしても業務効率が低下してしまいます。
最も大きな影響としては、辞めた社員が保有していた「ノウハウ」や「顧客との関係性」が失われてしまうことです。
担当者が変われば、後任が1から信頼関係を築かなければならず、結果として最適な提案ができずに受注量が減少し生産性が著しく低下してしまうリスクが生じてしまうのです。
ほかの社員の「士気」が低下する

「優秀な社員」が辞めてしまうと、残された社員の中から「なぜあの人が辞めてしまったのか」と不安が広がってしまったり、「この会社に将来性が無いから辞めたのだろう」と推測して、仕事へのモチベーションが低下してしまうことも。
こういった不安感や諦めムードは、組織全体の雰囲気を悪化させる要因になってしまいます。
残された社員の「業務量」が増加する

「優秀な社員」が辞めてしまうと、その穴を埋めるために残された社員の業務量が増加します。
そのため、特定の社員に業務が集中してしまい、過度な負担がかかってしまうケースも。
「連鎖」してほかの社員も退職してしまう

俗に「退職ドミノ」と言われる現象のように、「優秀な社員」が辞めると連鎖的にほかの社員も辞めてしまうケースは少なくありません。
特にリーダー的な存在であったのであれば、「目標とする人がいなくなってしまった」と離職するリスクは高まってしまいます。

特にこの「退職ドミノ」と呼ばれる現象は、『ネガティブセレクション』によって引き起こされる大きな悪影響と言えます。
具体的には、以下のような組織の崩壊にまでつながってしまうリスクがあるのです。
優秀な社員が退職する
↓
残された現場の社員の業務負担が増加
↓
責任感のある有能な社員も退職してしまう
↓
意見を言わない・能動的に動かない社員ばかりが残る
↓
組織全体のレベルが下がり、優秀な社員の定着率も下がる
「採用コスト」が増える

「優秀な社員」が辞めてしまうと、欠員補充のため採用活動を進める必要がありますが、同等の社員を見つけることは容易ではありません。
結局、高額な給与を提示して採用することになれば、結果的に人件費は上昇することになります。
『ネガティブセレクション』が起きる主な原因

『ネガティブセレクション』という、「優秀な人」が退職し、「パフォーマンスの低い人」や「会社にしがみつこうとする人」ばかりが残ってしまう原因としては、以下の点が挙げられます。
- 『オーバークオリフィケーション』によって早々に見限られてしまう
- 「人事評価」や「待遇」に対する不満
- 「成長機会」に乏しい
- 「やりがい」を感じられない
- 「裁量権」が無い・少ない
- 業務やトラブル対応が「集中」する
- 「無能な上司」や『クラッシャー上司』という存在
- 「会社の将来性」や「ビジョン」への不安
『オーバークオリフィケーション』によって早々に見限られてしまう

組織として「優秀な人材」を受け入れる「器」に不備があると、せっかく採用したのにすぐ辞めてしまうことになります。
この現象は『オーバークオリフィケーション』と呼ばれ、保有するスキルや経験、学歴などが、担当している業務よりも大幅に上回ってしまうと、「この職場ではもう学べることがない」と早期退職してしまったり、モチベーションが大きく低下してしまうのです。
※『オーバークオリフィケーション』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
保有するスキルや経験、学歴などが、応募する職務 or 担当している業務よりも大幅に上回っている状態を意味する『オーバークオリフィケーション』。「高いスキルを有する人材」を活かしきれていない日本の状況や、なぜ『オーバークオリフィケーション』が発生してしまうのか。生じることによるリスクや悪影響、打開策などについて解説しています。
「人事評価」や「待遇」に対する不満

「優秀な社員」ほど、自身の能力や貢献度を把握しています。
当然、結果に見合った人事評価や相応の待遇を期待することになりますが、企業によっては評価制度が適切に機能していないことがあります。
例えば、以下のようなケースが挙げられます。
- 「年功序列型の評価制度」が根付いていて、若手がいくら頑張っても正当に評価されず、「働かないおじさん」が優遇されている。
- 人事評価に「主観」が入り込み、上司に気に入られている社員は高く評価され、そうでない社員は評価が低い。
つまり、「成果を出す人」と「働かない人」との間に給与や待遇の差が無ければ、「優秀な社員」ほど見切りをつけて転職してしまうのです。
「成長機会」に乏しい

「優秀な社員」ほど、成長意欲が高い傾向があります。
業務を通じて、新しい知識やスキルを身につけ、キャリアアップしたいと望むのです。
しかし、企業側が十分な成長機会を提供しなければ、「今の職場では成長できない」と感じ、在籍する理由が薄れることになってしまいます。
そして、他社に目を向けるようになり、キャリアをより高められる環境を求めて転職してしまうのです。
「やりがい」を感じられない

「優秀な社員」は、仕事に対して「意義」や「価値」を見出したいと考える傾向があります。それが「やりがい」につながるからです。
ですが、「自身の役割が会社や社会にどう貢献しているのか」を実感できなくなると、やりがいを失ってしまいます。
その結果、やりがいを求めて転職を考えるようになるのです。
「裁量権」が無い・少ない

「優秀な社員」ほど、「自身の意見やアイデアを反映させたい」という意欲が強いものです。
ですが、社員に与えられる「裁量権」が限られている企業であれば、その意欲が満たされることはなく、モチベーションの低下につながってしまいます。
業務やトラブル対応が「集中」する

一方で、「優秀だから」という理由で、大量の業務やトラブル処理が自身に集中してしまうと、不公平感や心身の疲弊につながるようになります。
その結果として、仕事への意欲が低下し「燃え尽き症候群(バーンアウト)」に陥る前に「静かに退職」してしまうのです。
「無能な上司」や『クラッシャー上司』という存在

能力が低い「無能な上司」の場合、自分より優秀な部下や、正論を述べる部下を「扱いづらい」「生意気だ」と捉え、昇進を阻んだり孤立させたりして排除しようとします。
また、自身は高い業績を上げて出世するが、部下に対しては過剰な指導や叱責によって精神的に追い詰める『クラッシャー上司』がいると、そんな上司から逃れるために、退職する可能性が高まってしまいます。
「無能な上司」にしろ『クラッシャー上司』にしろ、厄介なマネジメント層の存在によって、「上司にとって都合の良いイエスマン」だけが残り、引き上げられるようになることが『ネガティブセレクション』を引き起こす要因になってしまうのです。
※『クラッシャー上司』の詳細については、こちらのページをご覧ください。
自身は高い業績を上げて出世するが、部下に対しては過剰な指導や叱責によって精神的に追い詰め、休職や退職に追い込んでしまう『クラッシャー上司』。主な特徴や『メンタルクラッシャー』や『パワハラ上司』との違い、『クラッシャー上司』が「ターゲット」にする部下のタイプや企業として放置することによるリスク、企業としての対応策・生じた問題への対処法、個人としての『クラッシャー上司』への対応策について解説しています。
「会社の将来性」や「ビジョン」への不安

所属する企業の「将来性」に失望したり、経営陣が抱える「ビジョン」に賛同できない、そもそも「ビジョン」がよくわからない場合、「優秀な社員」ほど違和感が強まり、「この会社に在籍するのはリスクだ」と判断するようになってしまいます。
『ネガティブセレクション』が生じる前の兆候

「優秀な社員」が退職し、パフォーマンスが低く会社にしがみつこうとする社員ばかりが残ってしまう『ネガティブセレクション』という現象は、ある日突然起こるわけではありません。
以下のような「前兆」が現れるのが一般的と言われています。
- 「コミュニケーション」を避けるようになる
- 「もっと良くしよう」という意欲の低下
- 「ネガティブな意見」が増える
- 「有給休暇」を取得(消化)するようになる
「コミュニケーション」を避けるようになる

「優秀な社員」が辞める前兆として、まず挙げられるのは、コミュニケーションを避けるようになる、というケースです。
具体例としては、以下の点が挙げられます。
- 雑談に参加しなくなる
- 会食に誘っても来なくなる
- ランチを一人で食べることが増える
- 込み入った相談をしなくなる
- 上司への報告が最低限になる
- 部署横断のやり取りを避けるようになる
- 社員間で軽口や愚痴を言わなくなる
これらの例で共通するのが「関係を深めようとしなくなる」という点です。
すでに心理的には、在籍企業から軸足を移し始めている兆候であると言えます。
「もっと良くしよう」という意欲の低下

- 会議で発言しなくなる
- 業務の改善提案をしなくなる
- 新たな企画に手を挙げなくなる
これまで通り、目の前の業務には取り組み、遅刻をせず期限も守り周囲へ迷惑をかけることが増えるわけでもないものの、主体性が無くなり、「求められる範囲の仕事しかしなくなる」状態になってしまうことも、前兆の一つの傾向です。
「ネガティブな意見」が増える

一般的に「ポジティブな言動」をとる「優秀な社員」ですが、辞めると決意した後には、転じて「ネガティブな意見」が増える傾向があります。
新しいプロジェクトに対して否定的な意見を述べたり、現在の方針に批判的になるといったケースが挙げられ、こういった傾向は、会社や仕事に対する不満が蓄積されている証拠と言えるでしょう。
ですが、「会社をより良くしたい」という思いから、建設的な批判をすることもあるため、必ずしもネガティブな意見が退職の兆候とは限らないことも理解しておく必要があります。
「有給休暇」を取得(消化)するようになる

「優秀な社員」ほど、仕事に対して責任感が強く、有給休暇を取らない傾向が見られます。
しかし、辞める前になると、有給休暇を積極的に取得(消化)し始める人も少なくありません。
- 半日・時間単位の休暇が増える
- 平日に単発の休みが増える
- 理由を説明したがらない
- 特定の日時に偏った有給を申請する
こういった有給休暇の取得は、多くの場合は転職活動(面接や面談)のスケジュールと一致するため、兆候と見ることができます。
↓
この続きでは、『ネガティブセレクション』による「優秀な人」の退職を防ぐための対策について解説しています。
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- 逆選択
- 連鎖退職
マーケティングは試行錯誤を重ねる必要がありますが、リソースの制約などによって思うように時間をかけることはできません。
現状や課題、求める成果をお聞きしてマーケティングの確度を上げるために併走させていただきます。














