「マーケティング職」「マーケター」になるための選択肢は多い。
「マーケティング職」「マーケター」に転職する際の選択肢はさまざま存在します。
事業会社のマーケターになるか(※1)、支援会社のマーケターになるか(※2)。
また、BtoC(企業-消費者間取引)領域の企業に転職するか、BtoB(企業間取引)領域の企業に転職するか(※3)。
さらに、大規模企業に転職するか、中小規模企業に転職するか(※4)。
さまざまな選択肢がある中で、BtoB事業会社に所属するマーケターになる場合に求められる『社外向け』のスキルやテクニックについて解説します。
※1『マーケター』に転職する際の分かれ道~事業会社とは?~
転職市場で人気のある『マーケティング職』『マーケター』。事業会社に所属するマーケターの業務や特徴、メリット・デメリット、求められるスキルや思考について解説しています!
※2『マーケター』に転職する際の分かれ道~支援会社とは?~
転職市場で人気のある『マーケティング職』『マーケター』。支援会社に所属するマーケターの業務や特徴、メリット・デメリット、求められるスキルや思考について解説しています!
※3『マーケター』に転職する際の分かれ道~BtoCとBtoBとは?~
転職市場で人気のある『マーケティング職』『マーケター』。BtoCとBtoBの業務の違いややりがいについて解説しています。
※4『マーケター』に転職する際の分かれ道~大企業か中小企業か?~
マーケティング担当・マーケターへの転職の際、大企業か中小企業のどちらを選択すべきか。それぞれのメリット・デメリットと共通して求められる対外的な思考やスキルについて解説しています。
※『社内向け』の思考やスキル&テクニックについては、こちらで解説しています(2022/12/06(火)公開)。
事業会社のマーケティング担当・マーケターへ転職する際に求められる社内向けのスキルやテクニックについて解説しています。
事業会社のマーケターに求められる『社外向け』のスキル&テクニック
企業規模問わず、BtoB(企業間取引)事業会社に所属するマーケターに求められる『社外向け』のスキルやテクニックをご紹介します。
戦略から戦術まで見渡す『目』
事業会社のマーケティング担当のメリットとして、戦略~戦術まで幅広くマーケティングの全体像を見渡せる・カバーできることが挙げられます。
そのため、大局的に俯瞰する、細部に注目する、変化を見極める『目』(※)が必要になります。
実行する戦術(施策)それぞれが高度化・専門化しているため、近視眼的になりがちですが、寄って見る・引いて見る・変化(トレンド)を見極めることが、事業会社に所属するマーケターには求められます。
※『3つの目』についての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
忙殺されがちなマーケターが陥ってしまう「コレってやる意味ある?」。抜け出すタイミングとマーケティング担当に求められる3つの『目』について解説しています。
マーケティングに関する『入口』の知識
事業会社のマーケティング担当者には、マーケティングの全体像を見渡しコントロールすることが求められますが、専門的な施策業務は外部の支援会社に委託するケースが多くあります。
そのため、広く浅くでも良いのでマーケティングを把握することが求められます。
もちろん、専門的なテクニックができるようになる必要はありませんが(できるに越したことはありません)、どういった流れや仕組みでできるのかなど、概念的な『入口』の知識は得ておくべきことです。
支援会社の担当者との会話や、進行する中で発注側として判断しなければならないことも出てきますので、ある程度の知識は必須となります。最低限必要な2つの知識は以下の通りです。
マーケティング施策への理解と実行力
マーケティングの基本的な進め方としては、戦略を策定し、その策定内容に応じた戦術=施策を実行するという流れですが、マーケティングの施策としては大きく分けて『広報宣伝』『デマンドジェネレーション』『販売促進』の3つになります。
- 広報宣伝
社外に企業や商品・サービスに関する情報を発信することで、知名度や認知度、ブランドイメージを向上させる活動を指します。
例:テレビや雑誌、新聞やWebなどのメディアへ広告を出稿、コーポレートサイトなどのオウンドメディアを運用、新商品に関するプレスリリースを発信。 - デマンドジェネレーション
自社の商品やサービスを拡販するために対象を定め、施策を実行して見込み客(リード)を獲得し、その獲得したリードの確度を上げ、属性や確度、意識フェーズごとにリードを分類するといった活動を指します。
例:解析ツールを使ってWebサイトのアクセスなどのデータを分析、Webなどに掲載するコンテンツを作る、展示会へのブース出展などで見込み客(=リード)を獲得する。 - 販売促進
自社の商品やサービスに対する購買意欲を高めるための活動を指します。
例:保有している見込み客・既存顧客向けにセミナーを開催する、ノベルティや販促ツールを運用。
理解しておきたいフレームワーク『4P分析』
マーケティング施策の一般的な概念として知られ、「マーケティングミックス」とも呼ばれている『4P分析』(※)。
販売したい有形商品や無形サービスの訴求対象を設定(=ターゲティング)した後に、『何を』『いくらで』『どこで』『どうやって』売るのかを決める際に重要な役割を果たす基本的な分析手法です。
- Product(プロダクト=製品・商品)『何を』
ターゲットのニーズを踏まえつつ、収益を担保できる商品やサービスを開発する戦略を指します。
支援会社例:マーケット調査会社、商品・サービス企画コンサルティング会社など。 - Price(プライス=価格)『いくらで』
開発・販売コストを考慮した収益率と市場内の競合商品の価格設定を踏まえ、“適切な値付け”をすることがポイントとなります。
支援会社例:マーケット・競合調査会社など。 - Place(プレイス=流通)『どこで』
大きく分類して、「直接販売(=直販)」と「間接販売(=間販)」の2軸どちらの経路で商品やサービスを提供するのか、という流通戦略を指します。
支援会社例:販売代理店への営業受託会社、店舗関連のデザイン会社など。 - Promotion(プロモーション=価値訴求・販促)『どうやって』
どうやって商品・サービスの存在やその特長を知ってもらうか、というコミュニケーション戦略を指します。
支援会社例:広告代理店、PR会社、販売促進支援会社など。
※『4P分析』の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
4P~『何を』『いくらで』『どこで』『どうやって』~ マーケティング界隈でよく耳にする「4P」とは、1960年代前半にアメリカの経済学者であるジェローム・マッカーシーが提唱した、Product(商品)、Price(価格) …
BtoBならではの『商文化』への理解
BtoBは個人(一般消費者)のお財布ではなく、企業のお財布から購入・導入費用を捻出するため、社内の複数の意思決定者が関わり、社内の稟議申請から承認まで数か月かかる場合も多くあります。
また、事前にその商品やサービスを導入検討していない限り、期初に決める予算策定に盛り込まれてはいないため、契約・導入するのは次年度の予算策定以降、ということになってしまうケースもあるなど、BtoBならではの『商文化』(※)が存在するため、マーケター自身もしっかりと理解しておくことが求められます。
※BtoBならではの『商文化』については、こちらの記事をご覧ください。
BtoB(企業間取引)ビジネスならではの特性について理解が進んでいないと「マーケティング活動で成果が出ていない」と誤解されてしまうかもしれません。BtoB文化や商習慣などおさえておくべきポイントを解説します。
購買プロセスに即した心理変化に対する理解
事業会社に所属するマーケターには、見込み客・顧客の購買までの心理プロセス(※)を理解し、購買に向けて心理変化を促すことが求められます。
※『購買プロセスを可視化するフレームワーク』については、こちらの記事をご覧ください。
刺さる施策や効率的なアクションをするためには、顧客の心理プロセスを把握することが必要です。そんな時に有効な考え方である『AIDMA』『AISAS』に関して解説します。
顧客や消費者の心理・行動メカニズムに関する理解
見込み客や顧客を購買に向けて行動変容させるために、どういったアプローチ手法があるのか、変化させるための心理メカニズム(行動心理学)(※)を活用することも重要となります。
※当社のブログでは、マーケティングアクションに役立つ行動心理学に関する記事を掲載しています。
顧客や消費者の心理・行動メカニズムを理解して施策に反映させれば理想の成果を出すことにつながりやすくなります。確証バイアスや同調バイアスを含め、行動心理テクニックの9つを解説しています。
最後に
マーケターには、さまざまな思考やスキル&テクニックが求められます。
もちろん、上述以外にも求められることはありますが、『顧客を知る』『自社を知る』、そして策定したことを『実行する』『やりきる力』が共通して求められるはずです。
求められる思考やスキル&テクニックを理解・取得し、自身と相性の良い商品やサービス、企業といった、能力が発揮できる環境を選ぶことが理想的と言えます。
株式会社SBSマーケティングでは、今後マーケターへの転職支援に関するサービス提供を検討しております。
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